プロが教えるわが家の防犯対策術!

アボリジニーでない可能性もありおぼろげな記憶で申し訳ないのですが、何らかの新聞媒体で、アボリジニーのデザインを転用した日本のテキスタイル会社が訴訟問題になった、という記事を読んだ気がします。
以上の記事の明確な記憶をお持ちの方。関連して、アボリジニーのデザインが転用されたら、アイデンテティの喪失につながるのかどうかお知りの方がいらっしゃいましたら、詳細を教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

おはようございます。



うろ覚えですが、確かそう言う事件はありましたね。その内容については生憎覚えていませんが、そう言った民族伝統文化とコマーシャル・デザインとの溝に関する話は、私自身も工芸に携わる人間として耳にしたことはあります。

この件は関しては、アイデンティティーの喪失が問題なのではなく、まずは民族のトラディショナルの崩壊が挙げられると思います。あの描かれているものそれぞれは、単なる記号やデザインではなく、その一つ一つに文字を持たないアボリジニアン各部族のドリームタイムを表現化したものです。そこには確固たる部族の歴史や民族性が織り込まれている訳ですので、単なる形骸化されたものは既に「アボリジニ・アート」ではなく「アボリジニ風アート」としなくてはならないと思いますし、そういった模造品を「アボリジニ・アート」を名乗ることは、その民族のトラディショナルを傷つける行為に他ならないと思います。
また、この件で一番問題なのは、ノン・アボリジニがアボリジニへの還元も全く無く、また、使用許可等も一切得ること無しに、アボリジニ・アートを模倣してアボリジニ・アートとし利益を得ることでは無いでしょうか。企業ポリシーとして、アボリジニ・アーティストからのみの商品購入をする事を謳っているバイヤーなどもいますが、それは極一部であり、今も尚、許諾されずに販売されている商品は数多あります。

しかし、問題はコピーする企業のみが悪いのではなく、オーストラリア政府自体も確か、この事に関して何の措置も取って無いことも、一因すると思います。
私は金工をしていますが、インディアン・ジュエリー(のコピー)を作って欲しいと言われます。しかし、これを作って、私自身が「これはインディアン・ジュエリーだ!」と名乗るって金銭を得ることはできません。何故かと言うと、アメリカではインディアン・ジュエリーのデザイナーはその部族の人間か、それに準ずる(その部族が『同族』として受け入れた)人間が作る、そのトライブ(部族)内のみで使われる工具によって手作りされた作品のみが、「インディアン・ジュエリー」であることを冠する事が出来るのです。(と言っても、白人が作るコピーのインディアンジュエリーが、多く市場に出ていることは確かですが・・・)だからこそ、その部族のインディアン・ジュエリーである事が、一種の品質保証となるのです。
しかし、オーストラリアに於いては、確かそう言った規制も無かったとおもいますので、こういった問題起こるのでしょうね。

私の知識上の話なので、あまりお役に立てないかも知れませんが・・・ご参考になれば幸いです。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!