No.2ベストアンサー
- 回答日時:
谷川俊太郎さんに『朝』という詩があります。
「また朝が来てぼくは生きていた」から始まり、
「百年前ぼくはここにいなかった / 百年後ぼくはここにいないだろう」と明るく歌い、
「今朝一滴の水のすきとおった冷たさが / ぼくに人間とは何かを教える」以下と続く全21行の詩です。
これは確かずいぶん昔、実際に某新聞の元旦に掲載された詩だったと記憶しています(語句は多少相違)。
詩集「空に小鳥がいなくなった日」に収録されています。
その詩集か、思潮社の現代詩文庫「続谷川俊太郎詩集」でご確認ください。
また、高橋睦郎さんの詩集『暦の王』は12ケ月を歌った散文詩ですが、その一月に相当する詩は、
太陽の死から再生へが歌われ、「この晨(あした)、私たちの裡なる太陽も浄められ、いきいきとあらたまるのである」
と力強く結ばれます。ただ、中学生までには少し難解な表現となっています。
思潮社の現代詩文庫「続高橋睦郎詩集」中に収められています。
これらは当然著作権がありますから、ごく内輪では問題ないでしょうが、お取り扱いにはご留意ください。
そんなことも考えあわせると、ここは「古今」「新古今」「小倉百人一首」などから、
新春にふさわしい何首かをお選びになるのもいかがかと思いました。みやびでめでたく伝統的ですね。
ご参考まで。
No.4
- 回答日時:
田村隆一という戦後詩人に「新年の手紙」という詩集があります。
その中の、「新年の手紙(その一)」という詩。
きみに
悪が想像できるなら善なる心の持主だ
悪には悪を想像する力がない
悪は巨大な「数」にすぎない
材木座光明寺の除夜の鐘をきいてから
海岸に出てみたまえ すばらしい干潮!
沖にむかってどこまでも歩いて行くのだ そして
ひたすら少数の者たちのために手紙を書くがいい
また、「十三秒間隔の光り」という詩
新しい家はきらいである
古い家で生れて育ったせいかもしれない
死者とともにする食卓もなければ
有情群類の発生する空間もない
「梨の木が裂けた」
と詩に書いたのは
たしか二十年まえのことである
新しい家のちいさな土に
また梨の木を植えた
朝 水をやるのがぼくの仕事である
せめて梨の木の内部に
死を育てたいのだ
夜はヴィクトリア朝期のポルノグラフィを読む
「未来にいかなる幻想ももたぬ」
というのがぼくの唯一の幻想だが
そのとき光るのである
ぼくの部屋の窓から四〇キロ離れた水平線上
大島の灯台の光りが
十三秒間隔に
というのが私のとっての大晦日から新年の詩です。
何かがそちら様に届けば幸いです。
No.1
- 回答日時:
河井酔茗(すいめい)の「ゆずりは」なんかどうでしょう。
子どもたちに「こどもたちよ。これはゆずりはの木です。」と、新しい葉ができると入れ代わりに古い葉が落ちる、ゆずりはの木を示しながら、人の生き方をさとす詩です。
特に新年の詩というわけではありませんが、「ゆずりは」はお正月の飾りにも使いますから……
小学6年生の国語の教科書には載っているものもあるようですし、国語の問題集でみかけたこともあります。岩波文庫の『酔茗詩抄』でも読めるようです。ネットで検索してみたら、案外見つかるかも。
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