
ご覧いただきありがとうございます。
上杉謙信の「辞世の句」、某所でチラッと見て名作だ!と思いました。
ネットで検索してみたら複数のパターンがあり、どれが本当なのかわからず、諸事情にて困っております。
私がネットで見たパターンは概ね以下のような感じです。
1.極楽も地獄もともに有明の 月ぞこころにかかる月かな
2.極楽も地獄も先はありあけの 月の心にかかるくもなし
3.四十九年 一睡夢 一期栄花 一盃酒
4.四十九年 一夢の栄 一期栄華 一盃酒
5.四十九年 夢の栄 一期栄華 一盃酒
1+3、とか、2+5、とか組み合わせ方も様々ありました。
ご教示いただきたいのは、
・諸説あるらしいですが、正解とされている「上杉謙信・辞世の句」とは?
・1+2、のパターンを見ました。「有明」、「心」、は正確には漢字でしょうか、仮名でしょうか。
・「有明の」と「月」の間にスペースが入っているものが多いです。
「有り明けの月」、とセットになるのが本来かなと思うのですが、如何でしょうか。
・「四十九年~」について、漢詩かなと思うのですが、読み方を教えてください。
・正解の句について、現代語訳するとどういう感じでしょうか。
以上、
お心当たりお持ちの方がおられましたら、ご回答お願いいたします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
NO.1です。
「四十九・・・」と「極楽も・・・」の両方を辞世の句として紹介している本やサイトがある一方で、「四十九・・・」のみ、または「極楽も・・・」のみを辞世の句として紹介しているサイトや本もあります。
だから必ずしもセットになっている訳ではないと思います。ただ、二つの説があるので両方紹介している所が多いのでしょう。
しじゅうくねん いっすいのゆめ
いちごのえいが いっぱいのさけ
私も読み方はそうだと思います。
根拠は薄弱ですが、
四十九については、昔から法要で「四十九日(しじゅうくにち)」と言いますし、明治時代ですが、「第百四十九国立銀行」というのが北海道にできた時、その読みは「だいひゃくしじゅうくこくりつぎんこう」でした。また、瀬戸内海には、いつ銘々されたかはわかりませんが、「四十島(しじゅうしま)」というのがあります。昔は「しじゅうく」と言っていたのが一般的だったのではないかと思います。
一睡は、単語で「一睡(いっすい)」があるので、そのままの読みでしょう。一期も栄華も同様です。
一盃酒ですが、またちょっと時代と言葉がづれますが、江戸時代の「草双紙」(江戸時代の絵本)に「一盃夢」という作品があります。この読み方は「いっぱいのゆめ」と伝わっています。
だから「一盃酒」も同様に「いっぱいのさけ」と読むのではないかと思います。
また、「一期栄華 一盃酒」については漢詩として紹介している本で、
「一期ノ栄華 一盃ノ酒」としていました。
DieMeuteさま
ご見識の高さ、ご教養の深さ、お人柄のご誠実さなど、
感服いたしております。(@@) 尊敬させてください。
(朗読的な)読み方のご見解のご提示、ありがとうございます!
様々な出典や、手がかりからの謎解き、なるほどなるほど、と非常に納得しました。
また、2つがセット、の私の誤解へのご指摘にも感謝しております。
二通りの説がある、故に両方が紹介されるケースが多い。
腑に落ちました。仰せのとおりだと思います。
卓抜したご回答をいただき、本件、非常に助かりました。
色々お手数をおかけしたことと思います。心より御礼申し上げます。
ありがとうございました!
No.1
- 回答日時:
「上杉米沢家譜」という古文書によれば、謙信が死ぬ一ヶ月前に遺した辞世の句が
「四十九年一睡夢 一期栄華一盃酒」
という漢詩だそうです。
この詩は・・・四十九年のわが生涯は、振り返ってみれば一睡の夢に過ぎなかった。この世の栄華は一盃の美味しい酒に等しい・・・という意味だと、「歴史群像シリーズ8上杉謙信」に書いてありました。
極楽も・・・は、私は読んでいないのですが、明治時代に完成した「名将言行録」によれば、
「極楽も地獄も先は有明の 月の心に懸かる雲なし」
となっているそうです。(ウィキにも上記の文で載っています)
また、この句は短歌だそうです。短歌ですから五・七・五・七・七で区切ります。「極楽も」「地獄も先は」「有明の」「月の心に」「懸かる雲なし」となるようです。
「名将言行録」では「極楽も・・・」が謙信の辞世の句として載っているそうです。
謙信は天正六年、出陣直前に倒れ、意識の戻らぬまま、亡くなりました。多くの辞世の句は、病に伏して死ぬ間際とか、戦に破れ自害する直前とか、死を覚悟した人がその前に残すものですが、謙信は突然の死だった為、そうした句がなく、晩年に作った「四十九・・・」と「極楽も・・・」の二つが辞世の句として伝わるようになったと一説には言われています。
ただ、「四十九・・・」の漢詩を作った時、謙信はこれを辞世の句として作ったという説が一般的です。
DieMeuteさま、
出典を明らかにしていただきつつ、ご見識の高い丁寧なアドバイスありがとうございます!
つまり、1+3、が別々の句ではあるものの、「辞世の句」としてはセットとなった2つの句、
という理解でよろしいでしょうか。
wiki、最初に見たページなのですが、私が最初に「名作だ!」と思った句は実は、2.のパターン、
「極楽も地獄も先はありあけの 月の心にかかるくもなし」。
wikiにて混乱し、さらに、数パターンを見つけ、どなた様かのお知恵に恃もうと投稿させていただいた次第です。
お恥ずかしくも、この、2.のパターンは何だったのでしょう(笑)。
現代語的な意味のご説明、ありがとうございます。空海、「いろは歌」に何となく近いかなと感じました。
有明の月、が分かれてしまっている理由は非常に納得いたしました。なるほど、短歌!
すると、上の句と下の句に分かれますね。不覚にも気づきませんでした。(とほほ)
漢詩の「四十九年一睡夢 一期栄華一盃酒」、もし朗読するなら、
「しじゅうくねん いっすいのゆめ いちごのえいが いっぱいのさけ」と読んで大丈夫でしょうか。
DieMeuteさまのご見解でも構いませんので、ご助言お願いさせてください。
恐縮ですが、よろしければ引き続き、お願いいたします。
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