プロが教えるわが家の防犯対策術!

プロのオーケストラともなれば、個々人はソリストとして十分な資質を持っていると思われるのですが、なぜ暗譜で演奏しようということがないのでしょうか。指揮者、コンチェルトのソリストのみが暗譜を日常にしているのに対して、しかも各オーケストラパートははるかに演奏時間、演奏音数もすくないのにです。
しかも、指揮者に本当に集中できるという利点までついてくると思われます。
なぜ暗譜しないのでしょうか?

A 回答 (11件中1~10件)

こういうところにプロの現役が答えていいものかわかりませんがちょっとだけ。

プロのミュジッシャンは演奏する時、ただ音だけ覚えて並べれば良いわけではありません。それは楽譜の中の情報のほんの一部です。楽譜の中には強弱、アクセント、点、レガート、etc といった膨大な情報が含まれています。クレッシェンドやディミヌエンドもどの小節のどの音からと言うくらい緻密でなくては小編成でも大編成でもアンサンブルは成り立ちません。なので最低でも毎週プログラムが変わるプロの世界では、そういう情報量を記憶するのは不可能です。 また、我われは楽譜を見て瞬時にその内容を理解できる訓練がされています。所謂初見能力ですがその中にはこういった情報も含めて演奏できなければなりません。勿論個人差はありますが。そうして指揮も目の端に入れながら弾いているわけです。決して盲目的に指揮者(カーナビに例えておられましたが)にどう弾いていいか音楽を教わっているわけではないですよ。
はっきりいえば、素人さんたちとはレベルが違います。
普段何気なくコンサートでお聞きになっている演奏もそうして成り立っているわけです。オーケストラの人だって長年やって入れば、暗譜で弾けるレパートリーは何曲もあるでしょう。でもそれをやる必然性もないし、逆にとんでもない落とし穴にもなります。どなたかも回答で書いていらっしゃいましたが、演奏は毎回変わるからです。
ちなみに、私はソロでも演奏を何度もしておりますが、コンチェルト等で暗譜で弾くのはある程度見た目の問題で、真に音楽的な必然からではないように思います。ソリストも優れた人はどんなに覚えている曲でも常に楽譜に戻り読み直しています。何故かといえば少なくとも大作曲家の楽譜は汲み尽くされることの無い泉のように、読んでも読んでもそのたびに新しい発見があるからです。
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この回答へのお礼

大変欲内情が分かってきました。情報量処理量が凄いんですね。大体楽譜を読んで演奏するという行為は、普通に本を朗読するより5倍くらい大変な気がします。
コンチェルトソリストは見た目の問題である←これ真実に近そうです。

お礼日時:2008/09/21 22:42

#8です。



■譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?
という疑問です。

いや、「たかが音譜と若干の記号の認識は目に任せて」脳はもっと別の事を考えるために、譜面を見るんじゃないかなぁ。
譜面を見れば、音符の部分は体がメカニカルに反応する。
だから、脳は別の事、つまり音楽に想いを寄せて、筋肉をより微細にコントロールさせ、生きた音楽が出来る。


弦楽四重奏の世界では、かってのスメタナ=カルテットは、よく暗譜で演奏会を行っていました。
僕が聞いたのは、ドボルザークの「アメリカ」とシューベルトの「死と乙女」でしたが、彼らのインタビューで印象的だったのは、「暗譜」の目的は、譜面台がないと、近寄って演奏できるので、音響がまとまりやすいという理由でした。(笑)

いずれにせよ、アマでもプロでも、「良い演奏」って、機械のごとく練習した通りに弾くことじゃないし、いろんなことを考えるためにも、楽譜を見て最低限は無意識で体が反応した方が、「暗譜」で脳の一定領域を使用するよりも、優れた演奏が出来る。
だから、少なくとも大人の大規模アンサンブルでは「暗譜」ってデメリットが多いと思う。

暗譜が威力を発揮するのは、中学高校のブラスバンドレベルの「音楽」だけだと思うよ。ありゃ、演奏中に「脳」は不要でしょ?(笑)
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この回答へのお礼

脳を働かせるるためには、楽譜は実にいい刺激剤であるということがあるのでしょうね。スメタナカルテットの話は感動的です。やっぱり、オケじゃない小編成というのが効いているのでしょうかね。

お礼日時:2008/09/21 22:39

#3です。



私が言っているのはgarcon2000さんとは逆で、プロだから暗譜できないと言っているわけです。アマチュアは練習時間がいくらでもありますが、プロは練習時間がほとんどありません。ですから暗譜どころではないんです。勿論定番で何度もやっている曲ならある程度暗譜するでしょうけれども、だからといってその曲だけ譜面を取り上げるということに何か意味があるでしょうか?

それに、上手な演奏者は、譜面を見たからと言って指揮者への集中力がおろそかになるようなことはありません。譜面にかじりついて指揮に集中できないのは、まだ修行不足な演奏家(楽器を始めて数年の初心者くらいではないでしょうか)です。カーナビの例えは、修行不足の人なら当てはまります。もそれを例に挙げるなら、指揮に集中できないのはカーナビを見ながら行く人、譜面を見て指揮にも集中できる人は、カーナビを見なくても行ける人、暗譜で完璧に弾けるのは、目隠しをして感覚だけで行ける人、となるでしょうね(カーナビをみなくても、景色で判断しますね。演奏者にとっては楽譜が景色です)。

譜面の細かい所に目を向けると、たとえばクラシックの曲というのはポピュラー音楽と違い、転調が多いです。1回目は「ドレミ~」出て来たメロディーが、2回目は「ソラシ~」になったりします。絶対音感の人は間違わないかもしれませんが、相対音感の場合はごっちゃになる確率が非常に高いです(プロにも絶対音感の人と相対音感の人がいますそれぞれ得意分野がありますので、どちらかが優れているというわけではありません)。

譜面が無いと、この例以外にもさまざまな「ややこしい場面」に遭遇することになりますので、そこに集中してしまって指揮を見たり感情を込めることがおろそかになってしまい、逆効果です。

こんな所で質問するよりも、実際に経験してみると分かると思いますよ。試しに知らない曲のスコアを買って来て、いずれかのパートを3日で暗譜してみてください。もしくは知らない小説を買って来て3日で一字一句間違わずに感情込めて暗唱してみるというのも同じでしょう。暗譜では本番で100%間違わないようにするのは無理だと分かります。
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この回答へのお礼

サイトのご回答ありがとうございます。
大体感じがつかめてきました。
クラシックは複雑ですからね。暗譜は凄く難しいと思います。それを成し遂げているソリストにいつも驚愕しています。

お礼日時:2008/09/21 22:37

アマチュアオーケストラのチェロ奏者です。


かれこれ30年以上になります。
理由はたくさんありますが、主な理由は、

●音楽は、ジャズだろうがロックだろうがクラシックだろうが、「人間」が演奏する以上、毎回違った演奏になるし、二度と同じ演奏は出来ないから、「楽譜」という名の「音楽の近似値」を書いたものが必要

と言うことだと思います。
いいかえれば、

●奏者が人間であり、大勢でアンサンブルする以上、「誰かが間違え」たり、スケベ心を出して「ヤンチャ」したりするということが前提

とも言えます。
これが「ライブ」「生」の醍醐味です。

「楽譜」があるからこそ、オーケストラのような大規模なアンサンブルで、毎回違った生き物としての音楽が奏者も楽しめる。
「楽譜」って「音楽の全て」を書いているわけじゃあない。
ほんの一部です。
その一部を共通項に、大勢の人間が音楽するから、毎回違った音が出る。
だから、「生」の音楽の意味がある。

今から四半世紀前、当時の売れっ子指揮者を客演で迎えた、当時僕が所属していたアマオケは、コンサートが始まって指揮者が指揮棒を振り始めた瞬間、コンマスのニヤリという笑顔とともに、ゲネプロ・ステリハと全く違うテンポで、勿論指揮棒と全く違うテンポで曲を弾き始めた!
一瞬だけ怪訝な顔をした指揮者は、練習と全く違う棒を振ってくれました。
休憩後、メインの曲が始まるとき、上手から小走りで登場した指揮者は、指揮台に上がるなり、オーケストラを見もせずに、いきなりフォルテッシシモの棒を振り下ろした!
オーケストラは察知したように、バリ~~~ンと、素晴らしい音で第一音を鳴らしました♪

打ち上げで、指揮者は大喜びしてたよ。(笑)

俺たちクラシック音楽のオーケストラ奏者は機械じゃねぇんだよ♪(笑)
だからこそ、「楽譜」という縛りが必要なんです。
遊ぶためにもネ♪
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この回答へのお礼


変なたとえかもしれませんが、譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?

という疑問です。

お礼日時:2008/09/21 09:57

私は暗譜するくらい練習しないと、本番で不安になるタチですので、結果的にほとんど暗譜することになりますが、指揮者によっては打ち上げでブン殴ってやりたいほど(笑)奏法に注文をつける人もいます。


その注意事項全てを覚えきるのが難しい場合もありますので、楽譜はあった方が精神的に楽ですね。
「覚えているが、楽譜は気休めに置いている」という人は、それなりに多いと思います。
指揮者なんか、暗譜している曲は楽譜のページをめくり忘れてしまって、ハッと気がついて慌てて何枚もめくっている、なんて光景も時折見受けられます。(本番で)

>#1さん
いやぁ、我々もご近所同士では実は色々と自発的にやっているのですが、何せ人数が多すぎるので、ステージのはるか遠くにいるメンバーとは、本番中のコミュニケーションが不可能なのですよ。
ですので、どうしても全体のバランスを調整する人の存在が必要になってしまうのです。
チームを勝利に導くために送りバントをする精神と言いますか、そのへんは団体競技の宿命だと思っていただければありがたいです。
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この回答へのお礼

変なたとえかもしれませんが、譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?

という疑問です。プロはカーナビを見ないでも目的地に着くでしょう。

お礼日時:2008/09/21 09:56

個人的な差はありますが、端的な言い方をすると、


「する必要がなく、かつ、することが困難だから」というのが
わりと当てはまる言い方になるような気がします。

吹奏楽とオーケストラに所属していますが(アマチュアです)、オーケストラの場合、同じ曲でも色々な出版バージョンがある曲も存在し、また、プロでもアマチュアでもかなり細かい演奏指示を指揮者から与えられる場合が多いです。また、同じ楽譜を使っても、部分的に他のバージョンの要素を取り入れたりするので、「指揮者によって使う楽譜が異なる」かのような状態になることは実際珍しくありません。また、吹奏楽に比べて、オーケストラの場合、指揮者からの指示をパート譜に書き込む量は多い(人により例外もありますが)傾向にあります。また本番直前まで書き込みをすることもよくあります。

オーケストラでも、吹奏楽でも、演奏中指揮を見ることは大切ですが、ずっと見ている必要性は低いと思います。肝心なポイントを見逃さず、かつ楽譜の書き込み内容をチェックしながら演奏するという人はアマチュアでもプロでも多いようです。(実際にそのようなことを、とあるプロオケの首席ヴァイオリン奏者からじかに聞いたことがあります)

オーケストラの演奏会で、楽譜を見ることができないシチュエーションはほとんどないため、暗譜する必要性が生じてこないというのも理由の一つかと考えます。

細かい話で、どうしてもアンサンブル(合奏のまとまり)を揃えたくて、その部分の数小節を暗譜するように指揮者から指示されることはありますし、それは演奏上必要でできる範囲のことですので行うことはよくあります。
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この回答へのお礼

私もアマ団体の経験があります。やはり素人団体の悲しさで
☆変なたとえかもしれませんが、譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?

という状況の人がほとんどでした。私ももちろんそうです。あるとき十分練習しつくした曲の暗譜演奏をやってみたことがありました。ああ、なんとし気が見やすいんだと思いました。そして、今まで指揮者を見ないで下を見ていたんだ、こんなにいろいろ指示してんのに。という思いになりました。

あるいは、指揮者にしてみれば、下を向いて砂遊びしている聴衆に演説しているとか言う感覚かもと。

もちろんおっしゃるような事情はあって、書き込みやバージョンの複雑さなど覚えきらないこともあるでしょうが、しかし本番中その指示を確認し、かつ指揮も確認し演奏するというスーパー処理を行うのですよね。

異常の質問はプロについて考えたもので、頭の中の音をすぐ演奏で来てしまうレヴェルの人たちがなぜ暗譜をする曲がないのか?という疑問でした。

お礼日時:2008/09/21 09:55

クラシックに限らず歌謡曲でも指揮者が指揮するオーケストラの場合


演奏者は者(人)ではなく楽器でありその楽器を弾く演奏者が指揮者であると思います。
故に個々の楽器の演奏者は指揮者の思うとおりの演奏が出来るテクの人です。指揮者の言いなりで演奏できる立派な人です。
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この回答へのお礼

立派ですね。その立派さをもうちょっと引き上げてもいいのではないかと。

お礼日時:2008/09/21 09:48

知り合いの奏者に聞いた話です。



全て暗譜しています。
が、その日に演奏する曲は少なくても、多くの曲を暗譜していますので確認のためと、もう一つ大きな理由が、全て暗譜してるとしても、同じ曲でも指揮者によって曲が違ってきます。
例えば、同じフレーズでも、ここの部分を優しくと言う指揮者もいれば、ここの部分を力強くと言う指揮者もいます。
そのため、その部分をチェックしている場合もあるみたいです。
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この回答へのお礼

確認のためというのはあってもいいですね。備忘録で。
で、チェックのほうは、それ自体を暗記すれば問題ないと思います。


変なたとえかもしれませんが、譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?

お礼日時:2008/09/21 09:47

無理だからです。



1回の演奏会で、弦楽器なら実質弾くのは1時間半ほどだと思いますが、そんなに長い楽譜を覚えられると思います?アマチュアなら、練習期間が半年とかあるので、根性で覚えれば覚えられるかもしれません。しかし、プロでは、2、3回練習して本番なので、どう考えても無理ですね。「3日後に教科書丸写し試験をするので、この教科書を丸暗記してください」と言われても無理ですよね。そんなことをしている暇があったら、練習した方がいいです。

しかも、練習の時には楽譜を見て練習する(練習の時には指揮者の指示などを書き込むので楽譜は必須です)のに、本番だけ楽譜無しっていうのは、もしあなただったら出来ると思いますか?

#2さんが言っているのは、完璧な暗譜ではなく、チラッと譜面を見れば思い出す程度の暗譜ですね。この程度の暗譜の場合は、暗譜したつもりになっていても、いざ譜面を取り上げられると弾けなくなります。だから結局楽譜は必要です。

ソリストの場合は、オケのメンバーと異なり、相当練習をしてきます。だから暗譜も可能です。

>確か同じベートーヴェンの曲でも指揮者によって譜面が違った気がします。
それは無いです。ただし、出版社の違いで微妙に異なるということはありますが。

それから、クラシックだから指揮者がいるのではなく、人数が多いからいるんですよ。ジャズでも吹奏楽でも人数の多いバンドでは指揮者がいるし、クラシックでも小編成のアンサンブルでは指揮者なんていません。Rock畑の人がクラシック嫌いなのではなく、#1さんが嫌いなだけなのでは?事実、私の友人にも両方好きな人がたくさんいますよ。
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この回答へのお礼

そうですよね。「無理」があるのは十分に想像できます。そういうことに慣れていないということもあるでしょう。

しかし、仮にもプロで、頭の中にある音をちゃんと吹ける弾けるような人ばっかりの集団で、アマとの絶対的な差を感じさせるように、譜面なしの演奏会というのは不可能だろうかと感じまして。指揮者との一体感も並々ならぬものがあると想像します。

もちろんあまりにマイナーでマニアックな曲は難しいでしょうが、定番というかメジャーな曲でベテランなら何回も演奏したというような曲については、あるいは十分に耳についているような曲については、プロならば譜面を取って演奏も可能だと思われます。

アマでは所詮無理だと思いますよ。音の視覚的情報がないととても音にできないレヴェルだと思いますから。

そして、指示の書き込みなんですが、本番中に音符を追いながらその赤鉛筆の指示を見て思い出してしかも指揮も視覚の一片に入れて確認する
、というような行為をやっていると思うのですが、そうならばその赤が機を暗記してやったほうがよっぽどスムーズに演奏できませんかね?と思うのです。あまりに情報処理量が多すぎませんかと。

ソリストは、指揮者の指示を暗記しなくていい、というのが強みなのかもしれません。ただ、その記憶量はオケのパート譜の量とは桁違いですよね?だから、プロオケメンバーならならばなんぞできざるやと。

変なたとえかもしれませんが、譜面を確認しつつ、指揮を視覚に入れて演奏するというのは、カーナビを注視しつつ視覚の一片に走行道を確認して運転しているようなものではないでしょうか?

お礼日時:2008/09/21 09:46

暗譜していないのでは有りません。

当然、すべての奏者は、その曲
について暗譜しなければスムーズな演奏が出来ません。
しかし、オーケストラの奏者は、指揮者がその曲想をどのように考えて、
タクトを振るわけですから、スコアを常に確認
し、かつ、コンダクターのタクトに従って演奏しているのです。
ソリストだけが暗譜しているのでは有りません。念のため。
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この回答へのお礼

指揮者の指示を暗譜できないものだろうか?と感じるわけです。あるいは、本番中実地に指揮者の振りを見てその指示を思い出すとか。
この質問をした根本的な疑問というのは、はたして、譜面を追いながら指揮が十分に見れるのか?ということからも発していまして、私もアマ団体の経験があるのでますますそう思うのです。一度譜面を取って合奏したら、よーく指揮が見えて吹きやすかったのです。もちろん譜面面が簡単な曲でしたが。

お礼日時:2008/09/21 09:37

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