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ミステリや推理小説をあまり読まない者からの質問です。
まとまりの無い文章になってしまったのですが、質問させて下さい。
用語を間違って使っていた場合、大変申し訳ありませんがご指摘頂ければ幸いです。
また、ミステリへの疎さによる無知から侮蔑的表現と取られる箇所があるかもしれません。ただどうしても個人的興味を抑える事ができませんでした。何卒ご容赦頂きたく宜しくお願い致します。

質問の主旨を結論から言うと、
・デスノートはミステリファンからはミステリと見なされているか? 
・デスノートはミステリファンからはミステリや推理モノとして楽しめたか? 
・デスノートはミステリファンからはミステリではなく普通の娯楽作品として楽しめたか? 
・ミステリファンはデスノートをどう思っているのか?
・デスノートのような推理モノはあるか? 
という事になります。
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ミステリに通じているファンの方達がどう捉えているのかというのは分からないのですが、現実、普通に生活している人間は、大抵の場合探偵という職業には接触せず、探偵が事件を解決するというケースはその職業柄からか滅多に見る事はなく、殆どは警察が解決している、という認識が一般的であるように思われます。

一方ミステリや推理小説などでは、作中で人を三人くらい殺して地方に行って謎解きをして、社会問題を絡めて解決の方向に向かうというパターンになっているようで(「文学賞メッタ斬り」で指摘)、かつ、実際に行われている殺人事件なんかでは回りくどいトリックや謎解きなんて使われていない。実際問題ワクワクできず「探偵なんて本当は活躍していないだろう。小説として格好がつく為に登場人物として選定しているのだろう」という感覚から興醒めしてしまうのです。
私個人の意見になりますが、フィクションでもノンフィクションでも面白い作品は「もしかしたら現実に起こり得るかもしれない」という読者が理解できる斜め一歩上の提示をしてくれるのですが、探偵という二文字が出てきた時点で現実にはありっこない物語なんだな、と冷めてしまいます。
(逆に「煙か土か食い物」くらいまで設定が突き抜けていると大変面白いのですが、中途半端に「名古屋に行って時刻表を見てきた」というような現実感を出されると現実問題として起こるのかどうかという判定をしてしまって、こういう事は発生しえない=ハラハラしないという流れになってしまいます)

が、導入部があまりにもあっさり+違和感が無かった為気づきませんでしたが、デスノートには『探偵』がメインの人物として登場します。自分はデスノートをミステリとしては読みませんでしたが、探偵も登場するし、ある種のトリック(引き出しの中のノート証拠隠滅など)もある。ひょっとしたらこれはミステリのジャンルであって、ミステリファン全般にもミステリとしてウケているのかと思うようになってきました。

ただ、少し疑問が残ります。
ネットで検索すると、ミステリで言う倒叙というやり方で表現されているとの事なのですが、倒叙形式というもので描かれた推理小説などは、まず「犯人」と「探偵」という枠があって
1.犯人が(トリックを使って)犯行を行う。
2.探偵がそのトリックを見破る。
という骨に肉をつけるやり方が殆どであるように思われます(特にミステリに素人の自分はそう思えます)。

ですが、1代目のLはその倒叙に失敗していて(最後に解決せぬまま死亡)ミステリの枠から外れるように思われます。
また、犯人と探偵が作中で操作に本当に協力し合うというのも、普通のミステリには見られないように思われます。
犯人肯定視点で進行する作品も私は知りません。

そもそもが、ミステリファンはミステリをどう楽しむかというと、ある程度決まった枠や骨組みの様式美、制限の中で登場人物のせめぎ合いにワクワクする、と私は固定観念的に思っていたのですが、その枠そのものの規定がミステリの定義としておかしいのかとも思うのです。

言い方を変えれば、ミステリファンの方々はミステリのどういう所に面白さを見出しているのだろうという所が理解できないでいるのです。
また、私がミステリ作品について貧乏くじを引いたのかもしれませんが、ミステリについて馴染めない、というのも原因の一つかもしれません。
ちなみに以前宮部みゆきさんの「火車」を読みましたが、「人が三人くらい死んで」「地方に行って謎解きをし」「社会問題も絡めて」事件解決、という王道パターンである事に気付いた為、この時から同系列の作品は読んでいません。

どなたかご回答頂ける方がいらっしゃいましたら教えて下さい。

A 回答 (3件)

わたしはミステリー好きではありますが、きちんと学んだことも意識したこともありません。

という前提で回答しますが‥‥

まず、わたしの中で、ミステリーと推理ものは別物です。ミステリーのひとつが推理ものというか。

推理ものは、謎を探偵などの登場人物が解き明かすもの。ある人物がほかの人物を、トリックなどを用いてあざむいている場合が多い。
ミステリーは、何かふしぎな謎があり、物語が進むにつれてその謎が解けていくもの。こちらは作者が書き方によって、読者をあざむいていることもある。
と区別しています。

質問は前者(推理もの)の意味が強いように感じました。

その上で、
わたしはデスノートを、ミステリー・推理ものとしては読みませんでした。ふつうに娯楽作品として楽しみました。
むしろ推理ものかもしれない、という考え方に、いま気がついたくらいです。

世に出ている推理ものの作品は本当にさまざまで、テレビの2時間ドラマのような王道のものから、変わった書き方のものまで多種にわたります。
犯人を主人公にしているものもあります。わたしは知りませんが犯人と探偵が協力しあうものも、話の展開としてはありえます。

物語の作り方は推理ものとしてありえるのに、デスノートは推理ものと思えない。
それは、「知恵をつかって謎を解く」ことよりも「知恵をつかって戦う」ことに重きをおいているからではないでしょうか。ジャンプですし、わたしは戦うイメージのほうが強くありますね。


ところで、わたしも王道すぎる推理ものは苦手です。おそらくはbooterさんと同じ理由で。
ですが探偵などが登場しないタイプの‥‥冒頭でいうミステリー(推理もの以外)であれば、受ける印象がだいぶ違うので、大丈夫かもしれません。わたしは伊坂幸太郎作品が好きです。

長いわりに曖昧な回答になってしまいましたが、いかがでしょうか?

この回答への補足

回答ありがとうございます。
>物語の作り方は推理ものとしてありえるのに、デスノートは推理ものと思えない。
そうなのですね。

>ですが探偵などが登場しないタイプの‥‥冒頭でいうミステリー(推理もの以外)であれば、受ける印象がだいぶ違うので、大丈夫かもしれません。わたしは伊坂幸太郎作品が好きです。
ありがとうございます。伊坂作品は読んでいないので機会あれば読んでみます。私は清涼院流水のコズミックを読んで、食あたりならぬ読みあたりをした後、この系統には手を着けていない状態でしたので。
その後ネットで調べてみても、ハンガーを投げられたからカッときて殺したとか、針と糸だとか時刻表だとか氷とか、家具を固定してプレハブをクレーンで吊り上げて落として密室なのに全身殴打とか、それでもって大騒ぎにならないなどのレビューがあり、犯人が松雄芭蕉です曹操ですという小説に代表されるこのジャンルを本当にどこをどうしたら楽しめるのかと疑問に思っていたのですが、ちょっと興味が沸いてきました。

日本の推理作家の先生方が全てデスノートのようなエンターテイメントに方向転換したらとても面白い事になるんじゃないかと思うのですが、現状無理そうですね・・・。

補足日時:2010/02/21 22:14
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回答させていただきます。

私はバリバリのミステリファンです。

>デスノートは・・・・見なされているか?

私は見なしません。デスノートはエンターテイメント(娯楽作品)と考えてよろしいかと思います。何故なら(1)SF(2)犯罪小説(3)ミステリ(4)コンゲームなど様々なジャンルを統合した作品であるために、ジャンルが限定できません。なのでエンターテイメントと呼んだ方が無難な気がします。

>デスノートは・・・・楽しめたか?
 
私は楽しめました。「キラ」の正体を全世界の国民から、たった一人(夜神月)に絞り込むまでの過程は論理に基づいた理詰めの推理によるものなので、文句のつけようがありません。

>ミステリのジャンルであって・・・・・なってきました。

確かに私は楽しめました。先ほど質問で回答したとおり、ミステリの体裁はあります。なので一部分ではミステリとして楽しめます。ただし、あくまで一部分なのでミステリにジャンルを限定することはできません。

>ですが、1代目のLはその倒叙に失敗していて・・・・・犯人肯定視点で進行する作品も私は知りません。

その通りだと思います。Lが夜神月に接触した後の展開は、ミステリではなくコンゲームの体裁に近いと思います。コンゲームは「心理戦」「頭脳戦」「騙しあい」などのキーワードを思い浮かべていただけたら良いかと思います。
Lが夜神月に接触するまでは、夜神月視点から「犯罪小説」、L視点から「推理物・ミステリ」として楽しめます。
でも、接触後は「コンゲーム」なので、ミステリの枠から外れます。

>デスノートは・・・・・娯楽作品として楽しめたか?
私はミステリとしても楽しめ、娯楽作品としても楽しめました。

>ミステリファンはデスノートをどう思っているのか?
単純に面白かったです。
 
>デスノートのような推理モノはあるか?
推理物ではないですが「ライアーゲーム」「カイジ」が近いと思います。

ミステリの定義って難しいですよね。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

自分の中の知識も整理でき、かつ新しい知識も得る事ができました。
出会う前までがL視点から「推理物・ミステリ」の要素があるのですね。
分析なども加えて頂きありがとうございます。

自分の中でどう問題を定義すべきかあやふやなまま質問をしてしまったので、aaiikatati様他、他の回答者様もご回答に難儀されたかもしれませんが、私の中でとてもすっきりしました。
皆様に重ねて御礼申し上げます。

ここからが私の雑感です。
拙い見識でかなり偉そうな事を言うのですがご容赦下さい。

SFの拡散と浸透に見られるように、現在のエンターテイメント作品にはSF単体の要素だけではNGで、SFを一つのファクターとした複合作品を作らなければならないように思うのです。
これは単に売り上げや発行部数の面だけでのお話しではなく、文化そのものの進化を遂げる為です。

料理で例えますが、卵を使った料理が卵単体を使った「目玉焼き」からスタートしたならば、パスタとの融合をした「カルボナーラ」やライスと併せた「オムライス」、一見メインファクターではないけれどもなくてはならない「炒飯」、卵そのものに味を染み込ませた「味付け卵」などなど、単なる組み合わせや調理方法によって、その食べ方、料理の方法などに代表される文化の発展の可能性は無限にあると思います。

そして、現在のエンターテイメントはマトリックスに代表されるように、純粋なSF単品ではなく、愛とかアクションなどを織り交ぜた作品が出てきています。

そんな中、現在の「ミステリ・推理物」は「作中で人を三人くらい殺して地方に行って謎解きをして、社会問題を絡めて解決の方向に向かう」というようなある程度の型枠にはまっており、未だ単品料理の調理方法を変えただけの域に留まっているのではないのかと思うのです。
(ミステリの読書量が少ないのでこうした事を断言するのは本来は慎重にならなければならないと思うのですが、勇気を出して言ってみます。)

こんな事を書くと「じゃあお前さんが原作やら脚本書け」ともの凄い勢いで怒られると思うのですが(・・・できません・・・)、私からすれば「折角素晴らしい技術が日本にあるのに、それを基に飛躍しないなんて、本当に勿体無い」と考えてしまうのです。

良い卵もある、良質の調味料もある、米もある、パスタもある、だのに何故料理として融合させないのか、と。
なので、日本の作家達が自分達の持っているものをもっと別次元のものに昇華させられないかと、何かこうムズ痒く思っているのです。

とかなり偉そうな事を書きましたが、書いている本人はミステリどころか文芸に対して全くの素人です。
ですが、そもそもの日本の文芸のポテンシャルに対する文化的な実態・実績がどうにも噛み合っていないんじゃないか、土木工事で言えば、舗装すべき道路は沢山あるのに市街地にだけ5mおきにマンホールを作るような無駄な定常作業をしてその技術を無駄遣いしているんじゃないか、という気になっているので、書かせて頂きました。

補足日時:2010/03/07 21:34
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面白そうな議論ですね。

素人ですが参加させて頂きます。

私も、大筋はNO1の回答者さんと同じ考えです。デスノートがミステリーっぽいだなんて、思い至りませんでした。マンガに詳しくないせいでしょうか?
また、ミステリー(推理物)が必ずしも殺人→探偵登場→話を大きくして解決、という流ればかりではない、というのも同意見です。
分かりやすくて面白い例は、勇嶺薫さんの「赤い夢の迷宮」でしょうか。ネタバレですが、一般人の主人公が子供の頃の遊び仲間と集まり、そこで仲間が死に、生き残った主人公は事件の全貌を理解しますが、犯人があやふやなまま終わります。

私見ですが、デスノートのように犯人視点ですと、ホラーか冒険小説の類になるのではないかと思います。スパイ小説は冒険物の1種ですよね?私はそんなイメージでデスノートを読みました。
ミステリーは、「現実にあり得るか?」ではなく、「どれだけ無理なく込み入った手口を解き明かすか?」が楽しみ所だと思っています。ファンタジー設定が前提のミステリーも、若向けですとかなりの数がありますから。

この回答への補足

御礼遅くなり申し訳ありません。
回答ありがとうございます。

デスノートはミステリ・推理のジャンルには入らないのですね。
またいろいろと教えて下さりありがとうございました。

補足日時:2010/02/27 02:13
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