この人頭いいなと思ったエピソード

山口雅彦『生ける屍の死』(創元社推理文庫)にて、ヒロインがふと
グリム童話を思い出すくだりがあります。

黒い髪黒い瞳の、生まれながらに暗黒を背負ってきただか悪魔に取り憑かれ
ただかの姫君がおり。12の誕生日に彼女は棺を作らせ、自ら生きながら
その棺の中に入った。王女の霊廟の、その棺の周りには毎晩6人の兵士が
衛兵としてつくが、翌朝霊廟の扉を開ける時 息のある者は一人として
いない。

「…このお話がハッピーエンドになるのかどうか、彼女は思い出せない」
と記述されていたこのお話。本当にグリム童話にこんなような話が
あるのでしょうか?あるとすれば、それは何という題名の、どんな話なの
でしょうか?ご存知の方いらっしゃいましたらお教え下さい。

A 回答 (7件)

柩のなかの王女と番兵、という話です。


『完訳グリム童話集』第5巻(金田鬼一訳:岩波文庫)に収録されています。
書店で入手できると思います
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この回答へのお礼

ありがとうございました!無事見つけられました!!

お礼日時:2001/04/17 14:10

グリム童話は、グリム兄弟がいろんな話を集めて童話にしているので、ロシア民話が登場してもおかしくはないと思います。



ところで、グリム童話って、本当にハッピーエンドなのかどうか、かんがえものなのも多いですね。(「・・怖い話」もよむと、とくに)
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すみません、下の答えの補足ですが、


内容は、unknown-2さんの書かれたとおりの話です。ハッピーエンドになるのかどうか、は書かない方がいいのかな?
これに関しては、私が書店で立ち読みして(おいおい)確認したことですので、その点は信用していただいて結構です。
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子供のころ読んだロシアの民話集に、似たようなお話があった。

それは、最後にはハッピーエンド。一人の兵隊が誰か(誰かは忘れた!!)の助言を受けて、寝ずの番につく。真夜中に死んだお姫様が(この話ではお姫様は死んでいるのだ)棺から出てくると、代わりに棺の中に入ってしまう。夜明け前、棺に戻れないお姫様は、兵隊を脅したりすかしたりするけど、兵隊は棺から出ない。一番鶏が鳴いて、お姫様はばったり倒れちゃう。でも、生き返って、めでたしめでたし。というような内容だった。グリム童話では、読んだ記憶がないですにゃー。
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この回答へのお礼

グリムはドイツですし、地理的に近いと言えなくもないロシアに似た民話があっても不思議はないですね。同一のものなのでしょうか?

お礼日時:2001/04/12 10:36

「グリム 姫 棺」で検索したところ、「棺の中の女王と番兵」というタイトルがひっかかりました。


が、内容はわからないし、詳細な情報もないので、お役には立てないのですが・・・
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この回答へのお礼

タイトルからすれば、「・・これだー!!」ってなものですね。たぶんこれなんじゃないかと。詳細な情報がないことには何ともいえませんが・・・これに関してどなたか情報をお持ちの方、いらっしゃらないのかしら。

お礼日時:2001/04/12 10:34

下記の本がご参考になるかもしれません。


グリム童話のなかの怖い話
ISBN:4479750304
大和書房 (1994-11-25出版)
金成 陽一
子供の恐怖心を煽る「怖い童話」は、何故語り継がれてきたのか。
―童話のなかに潜む残虐さと暴力、死と性のイメージを浮き彫りにし、人間にとっての恐怖の意味を探る、斬新なメルヘン論。

1 残酷な話、ぞっとする話
2 罰を与えられる話、呪いをかけられる話
3 隠蔽された性愛
4 復讐と報復の物語
5 魔女の棲む森、悪魔の棲む館
また、英語でよければ、グリムのテキストサイトがあります。下記ご参照ください。

参考URL:http://www.vcu.edu/hasweb/for/menu.html
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この回答へのお礼

ありがとうございます。探してみます。しかし、お教えいただいたサイトは、自らの英語力の前に撃沈・・・。どれがどれやら!

お礼日時:2001/04/12 10:33

大学でグリム童話の講義を受けました。


それによれば、この時代の童話は、最初にあった欠落状態が解消されるというのが全体の筋をなしています。
現実にこうあってほしいという道義的な観念から、必ずやハッピーエンドであると思います。

ただし、この話が「グリム童話」なら。

今第7版(グリムは何度か手直しを入れており、通常はこの最終版の第7版を「グリム童話」の完成版とみなす)をざっと見てみましたが、それらしいものは見当たりませんでした。
初版ならあったか、というとそうでもなさそうです。初版と第7版を比較した本がありますが、初版にあった作品群にはそれが出ていないのです。

こういった引用は時として気になりますが、山口雅彦『生ける屍の死』においては伏線というか、イメージを示すために引き出したものではないでしょうか。
桐生操さんが『本当は恐ろしいグリム童話』などという本を出したせいもあって、グリムがホラー童話のように思われていますが、講義の先生によると、桐生さんの論は学問的に疑問だそうです。
そのホラーイメージを受けて『生ける屍の死』に書いたのでしょう。もしこの物語が捏造であるとすればハッピーエンドでない可能性もあります。
ただ、『生ける屍の死』を読む際に、これがハッピーエンドかどうかということは、読みすすめていけば解き明かされるのではないでしょうか。僕は読んでいないのでなんとも言えませんが。

もう1つ、これは自信がないんですが、あるアニメに棺に入ってひきこもる女の子のシーンがありました。ひょっとすると、そういうものがどこかに存在しているのかもしれません。
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この回答へのお礼

詳細な説明、ありがとうございました。
しかし『生ける屍の死』は、(刊行年うろ覚えですが)おそらく桐生氏の著書より前あるいはほとんど同時期に上梓されているはずですので、イメージを利用したということは多分ないと・・・(山口氏に聞いてみなければわからぬことですが)。また、『生ける屍の死』では、それ以上の情報はいっさい載っていませんでした。
蛇足ながら、学問的に桐生氏の論が疑問というのは、素人の身でも同意します・・タイトルからして、『本当は恐ろしい~』って、本当もなにもグリムってそういう話やん!と突っ込みをいれまくっておりました(豚殺しの話など、すでに知っていたので)。

お礼日時:2001/04/12 10:30

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