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DAW内でのミックスダウンの練習中なのですが、エフェクトで定位を左右に広げる「ステレオエンハンサー」というものがあります。

使ってみると確かに音が左右に広がってスゴい!って思うのですが、何となく練習中と言うこともあり、仕組みの分からないエフェクターをそのままつっこむのは気が引けまして。

なのでステレオエンハンサーの仕組みを、出来ればリバーブとの違いやリバーブを使って同じことをやるには、みたいなことをご存知であれば、その辺を交えて教えて下さればと思います。

A 回答 (2件)

ステレオエンハンサーの仕組みですが一般的にディレイと同じ構造です。


(ディレイはご存知だと思いますが、やまびこ効果を出す定番エフェクトですね)
L,Rチャンネルにほんの少しタイミングを遅らせたものを加算することで左右の印象が強くなり、結果的にステレオ効果が増幅されるというものです。

ほんの少しというのはディレイの効果が分からないほどのタイミングだと思ってください。
また、原音からわずかにずらすだけでなく、ディレイ音のLとRチャンネル間でも遅延時間をずらします。
ようはパンニングディレイのような状態ですね。
(LとRのディレイタイムが一致していると、場合によっては位相を打ち消しあってしまい無音になったりシュワシュワした音になってしまったりと、エンハンサーとしては意図しない効果が出てしまうこともあります)

また、効果として先に鳴るディレイ音側が聴覚上大きな音で聞こえます。例えば、原音→L(ディレイ音)→R(ディレイ音)といった場合、L側の方が印象が強く感じられます。
これは人間の聴覚能力に依存するもので、鼓膜への到達タイミングによる印象の変化なのですが、ステレオエンハンサーの場合はなるべく自然に左右に広げたいのでLとRの印象差をなくすよう二つのディレイタイミングに微妙な塩梅が求められます。

ところが大抵のステレオエンハンサーは原音とディレイ音の遅延やWet/Dry比の調整は可能ですがディレイ音のLとR間の遅延タイミングは調整できない(内部固定)のものがほとんどです。
そのかわりパラメータに+と‐が存在するものがありますが、このマイナスというのはステレオ効果を狭めるという意味合いの場合もありますが、LとRの優先順序の逆転という意味合いで設けられている場合もあります。
どちらにせよ「端に寄って聴こえる」ことに変わりはなく、パラメータを追いこんでも自然にはなりません。
ただ、自然に効果が出るものが優秀であるとか不自然なものは出来が悪いというわけではなく、使いどころを見極めることが重要だと思います。
ですから2ミックスのソースなどに自然にかけたい場合と特定トラックにエフェクターとしてキャラ付けをしたい場合などに応じて、いくつかのエンハンサーを使い分けるのも良いかもしれませんね。

また、自然にかけるポイントとして高い周波数は広めに、低い周波数は狭めに、というのが一般的です。これも人間の聴覚傾向に依存しますが、ベースやバスドラムなどの低音が左右に分離しているのは心地が悪かったり不自然に聴こえてしまうからです。
(もっとも最近のアマチュア曲や「高音質」と謳っているものには完全に左右に分離したようなエンハンスもあるので、時代性といえばそれまでかもしれませんね。。。)
周波数調整が出来るエンハンサーであれば、低音パートにステレオ効果がかかりすぎないように調整することができます。

ということで、実は同じような効果は「ディレイ」を使って行うことができます。
といってもディレイはその効果が分からないほどの遅延時間を設定することに意味がないので、ステレオエンハンサーとして使えるほどの細かなタイミング調整が可能なものは少ないかもしれませんね。(最近はテンポシンクできることのほうが重要みたいですし)
もし、マニュアルで細かいタイム設定できるディレイをお持ちでしたらおためしあれ。
たとえば、、、

Lチャンネルのディレイタイムを「10.0ms」
Rチャンネルのディレイタイムを「20.0ms」
フィードバックは0で構いません。

この状態でディレイ音をどんどん上げてゆくとステレオ効果がかかります。
上記設定だとLの方が先にディレイ音が鳴るので、どちらかといえばL寄りに聴こえると思います。
LとRの値を逆にすると印象も逆になります。
ディレイタイム値をいろいろと変えることで、大胆なステレオ効果や繊細で自然なステレオ効果を生み出すことが可能です。

また、上記のままですと低音も左右に分離してしまうのが良く分かると思います。やはりディレイ音(ステレオエンハンス音)はローカットした方が自然ですよね。
ディレイにはハイカットやローカットもついているのが一般的ですので、これを利用して100Hz以下をカットしてみるとベースやバスドラが自然になると思います。

プラグインなどを自作するときにもディレイを作るときと同じ感覚でステレオエンハンサーは作成できます。

ご参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

なるほど!すごく分かりやすかったです。ありがとうございました。
いろんなサイトに書いてある、いわゆる「ステレオ成分」はちょっと遅れた音のことだったんですね。
人間の耳は不思議だなと改めて思いました。

お礼日時:2011/03/29 18:20

リバーブは、残響効果といいます。

お風呂で歌う時のイメージですか。残響は音場全体に効果します。

すてれおエンハンサーは、2チャンネルであれば、音場の横幅を広げることです。

おくあるのは、列車の音、右端からはじまり左端へ、移動する場合、物が動いているように聞こえます。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
出来れば「音がこうなる」ではなく「こういう処理をして最終的に音がこうなる」というのを簡単でいいので教えていただけると助かります。
音場の横幅が広がっているということは分かるのですが、音がどういう仕組みでそうなっているのかが是非知りたいのです。
(たとえばリバーブは簡単に言うとディレイの高密度版、のように原理(処理)の大体のところがイメージできれば…)

補足日時:2011/03/29 09:46
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