初めて自分の家と他人の家が違う、と意識した時

普段洋画を見ていますが、最近邦画が人気だというので見てみました。
邦画の画面はなぜあんなに古臭い画面や色味なのでしょうか。
こういうのが最近流行っていて、皆好んでいるのでしょうか?
それとも評価されたという是枝監督などの映画のトーンをまねて、良かれと思ってそういう色調にしているのでしょうか?

特に最近そうなのかもしれませんが、邦画で施されているカラコレは、
色あせたような古臭い色に加え黄色がかった画面にしているものをよく見かけます。
最近TVでも時折そのような色味にしているものを見かけます。

洋画のアクションなどによくある青緑っぽい画面は
肌の色をきれいに見せる意味もあって、ああいう色味を使っていますが
ただでさえ、黄色人種の日本人の肌をさらに黄色くして見せてどうするのでしょう?
海外でメディア関連の仕事をしている友人(アメリカ人)も、邦画の画質、色のひどさに驚いていました。これでは日本では受け入れられてもアメリカでは受け入れられないだろうなと思います。

是枝、北野映画などアート作品として評価されているような映画ではなく、エンターテイメント作品、例えばTVでは普通だった踊る大捜査線なら平気だろうと、「踊る大捜査線FINAL」を見てみましたが、黄色っぽい古臭い色調にしてあって、正直色味が生理的に受け付けなくて、話に集中する以前に苦痛でした。
海猿は普通の色味できれいな画質だったし、テンポも良く普通に見れて楽しめたのですが。

みなさんはこういう古臭い黄色く色あせた画面、顔を異様に黄色く見せることについてどう思いますか?
気持ち悪いと感じるのは私だけでしょうか。
そういう画が好きだという人、嫌いな人、それぞれご意見ください。

A 回答 (2件)

多分、初期のカラープロセスを引き摺っているからじゃないかと思います。



ハリウッドはテクニカラーから始まった三色法がベースにあり、それ以降のカラープロセスもそれをベースにした発色になっているはずです。テクニカラーは原理的にほとんど褪色しませんから、長い間ビビッドな色彩を再現できます。
もっとも、メトロカラーはイーストマンと同じですから、「2001年宇宙の旅」のHALの赤いレンズの目などは大幅に褪色しているそうです。

一方、ヨーロッパではイーストマンカラー(コダック)やゲバルトカラー(1964にアグファと合併)のカラーが一般的で、イーストマンの色はちょっとまぶしい黄色がかった感じになります(ゲバルトは意識したことがないので不明)。さらに初期のイーストマンカラーは褪色が生じやすいという欠点がありました。まあ、この辺を強調して利用していたギリシャのテオ・アンゲロプロスなどもいます。
ですから、日本の映画人が強い影響を受けたヨーロッパのカラー映画は日本に来る頃には黄ばんでいるのが多かったのです。

また、日本の場合、初期に富士や小西六がカラーフィルを完成しましたが、その際、最初に国内で使われたのがはイーストマンカラーだったということもあり、この色彩に影響を受けています(褪色まで真似してないと思うが)。ですから、カメラマンやプロセスエンジニアがイーストマンっぽい色彩に馴れているという面があるのではないでしょうか

現在は撮影がデジタル化されつつあり、カラーシステムの影響は今後薄れていくのでしょうが、今までの画作りへの影響はなかなか払拭できないでしょうね。
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この回答へのお礼

なるほど、そういうフィルムによる違いや経緯があったのですね。

>日本の映画人が強い影響を受けたヨーロッパのカラー映画は日本に来る頃には黄ばんでいるのが多かったのです。

これは目から鱗です。
とてもよくわかりました。非常に詳しい解説、どうもありがとうございました!

お礼日時:2013/10/08 10:58

現在、日本映画は制作コストを抑えるためにフィルムカメラはほとんど使わず、多くはデジタルカメラで撮影していると聞きます。

しかし、デジタル上映設備を導入した映画館はまだ少ない。そこでデジタルデータをフィルムに焼くのですが、そのとき大幅に画質劣化をきたすと聞いたことがあります。

ほかにも照明その他、高画質を実現するための高価な機材を充分に使えない、映画志望者が減ったため技術水準が落ちた、等々の原因が考えられます。

要するに、邦画は好んでくすんだ色調にしているわけではなく、観客動員数低迷が画質の悪化を招いているということなのでしょう。

私も「誰も知らない」がNHK-BSでHV放送されたとき、あまりの画質のひどさに絶句しました(映画館で観たときは、もう少しマシだったように思いましたが)。ただ、「Always~三丁目の夕日」の茶色っぽい色調は、明らかに昭和のノスタルジアを狙ったものでしょう。

一方ハリウッドは、映画をグローバルレベルの輸出商品として制作しているので、コストもふんだんに掛けるから画質がいいのでしょうね。「海猿」も同様に、ヒットが約束された作品なので比較的にコストを掛けられたのでしょう。
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この回答へのお礼

コストや照明の関係も大きいのですね。

> 私も「誰も知らない」がNHK-BSでHV放送されたとき、あまりの画質のひどさに絶句しました(映画館で観たときは、もう少しマシだったように思いましたが)。

DateSuikyoさんもそうでしたか。Alwaysは劣化した汚さではなく、意図的にノスタルジックな世界観にしているのはとてもよくわかり、これはよかったのですが、他の評判のよいと言われる邦画を見ても、どれも画質が劣化したような具合で、「えっこれはいったい!?!?!」と衝撃的だったのです。
YouTubeの予告なども今やHDを投稿できるのに、低画質(240p等)で載せてしまっているのも少なくなく不思議に思っていました。デジタルに対する意識が低いのでしょうかね。でもTV出身だったらそのあたりは詳しそうなもんですが。

それにしても映画館は今やほとんどがデジタルがだと思っていたら、そうではなかったんですね。
まさかデジタルをフィルムに焼きなおすとは!
情報ありがとうございました。

お礼日時:2013/10/08 11:12

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