10代と話して驚いたこと

はじめまして。
この動画はベートーベンの月光を楽譜で表示したものですが、

3小節目のA→D/F# 4小節目にG#7となっているのですが、
このD/F#はキーがC#に対してノンダイアトニックだと思いますが、
何かの代理コードかないかでしょうか。
クラシックにはあまりコード理論はないのかもしれませんが、
もし理論的に何か分かることがありましたら教えていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

クラシックとポピュラーでは理論の考え方が違います。

もちろんクラシックの方が古くからあり、ポピュラーのコード進行もその基礎はクラシックにあるので、原理は共通の部分があります。
ポピュラーのコード表示は、あくまでも実際に鳴っている音をそのまま書き出す方式ですが、クラシックでは、それぞれのコードが音階上のどの位置にあるかや、各和音同士の関係を重視するので、度数で表します。動画の楽譜で、下に書いてあるものがそうです。
3小節目のD/F#は、ポピュラーの理論ではノンダイアトニック・コードということになるのでしょうが、クラシックでは、特にダイアトニック・コードとノンダイアトニック・コードという分け方はしません。両者の混用は古い時代から豊富にありますが、クラシックには基本にポリフォニー(多声部音楽)という考え方があるので、各瞬間を縦に切り取ってコード単位だけで把握するという考え方ではないのです。このD/F#は、C# minorの音階上のII度の和音、コードでいうとD#(♭5)ですが、これの根音(ルート音)が半音下がった形(-II)としてとらえます。つまり、ポピュラーのコード表示だとDとD#というルート音の違う和音になりますが、クラシックではどちらもII度上の和音とその変形として表記します。この、C# minor上のDというコードは、通常は基本の配置ではなく、この例のように第3音F#が一番下にくる配置、D/F#という形(-II6)で使います。18世紀のナポリ楽派の作曲家が愛用したため、ナポリの6度(N6)などの通称がありますが、ベートーヴェン以前の時代から常用されている和音進行のパターンの一つで、クラシックの和声学の学習でも早い段階で学ぶ基本的なものです。それほど特殊な用法ではありません。
代理和音という考え方もクラシックでは特にしませんが、この場合、II度の和音はIV度の和音と同様サブドミナントの機能を持つので、D/F#をF#mの代理和音と考えることはできるでしょう。画像に譜例を出しましたが、上の3段は基本のT(トニック)→S(サブドミナント)→D(ドミナント)→T(トニック)の進行とその類似形です。クラシックの作曲では、この順番に修得します。3つ目がナポリの6の和音を使った形です。
3小節目前半のAのコードは、このT→Sの間にもう一つTの機能に分類されるVI度の和音を挿入した形です。譜例の4段目の進行です。通常の分析の方法では、このAのコードだけでA majorに転調したとは解釈せず、C# minor内のトニックとしてのVIと考えます。そしてD/F#のコードは、F#のコードと似た役割として、やはりC# minor内のサブドミナントと解釈します。
「ベートベンの「月光」のコード進行について」の回答画像2
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曲の初めからの3小節目、4小節目ですか?



 コードは、楽譜にも書いてあるように、ご指摘の進行だと思います。

 キーが「C# minor」から、2小節目の C#m on B を経て、3小節目で「A major」に変わります。これが「A major」の下属和音である「D」を経て、4小節目で再び「C# minor」の属和音である「G#7」になり、5小節目で主調である「C# minor」に戻るという進行です。

 和声的には、3小節目後半の「D」は、主調の「C# minor」から見た「ナポリの6度」と呼ばれるものです。ここに持って行くためのコード進行と考られます。
http://www.ne.jp/asahi/music/marinkyo/muziko/nap …

 ずっと「C# minor」のダイアトニックだけで構成するという平板なことをしたくなかったのでしょう、ベートーヴェン先生は。
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