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サンデーサイレンスはなぜあんなに(競走馬として)優秀な子孫を多く残せたのですか?
他の種牡馬と何が異なるのでしょうか?
たまたまでしょうか?

A 回答 (2件)

サンデーサイレンスの種牡馬としての最大の特徴は、非常に高い瞬発力です。


ディープインパクトは勿論のこと、ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、アグネスタキオン、デュランダル……などなど、ここ一番で、とんでもない末脚を発揮して他馬を抜き去る、という競馬を得意とする馬が多くいます。
アメリカ競馬のように、どちらかというと先行馬がつぶし合って決着、というようなレースでもなく、かといって芝が深く、瞬発力が発揮しづらい欧州競馬でもない、日本の事情にマッチしていた、というのがまずあると思います。

で、これはおそらく、父の父、ヘイルトゥリーズンからの傾向なのではないかと思います。
というのは、同じヘイルトゥリーズンの直系であるリアルシャダイ、ブライアンズタイムなども日本で成功しています。


と、同時に、サンデーサイレンスが圧倒的な存在感を持てたのは、サンデーサイレンスが輸入、種牡馬として活躍するのと同じ時期に、日本の競馬場事情が大きく変わってきた、ということも大きいと思います。
サンデーサイレンスは1988年~90年にアメリカで競走馬として活躍し、日本へ種牡馬として輸入されました。この80年代末~00年代の期間というのは、日本の競馬場自体が大きく変わった時期とも重なります。

サンデーサイレンスと同時期に日本で活躍したオグリキャップの映像などを見ると、冬場のレースでは芝が真っ黄色に枯れ、馬たちは土ぼこりをあげながら走っている様子が見えます。しかし、現在、冬場のレースの映像を見ても、芝は青々と茂っており、土ぼこりが上がるようなことはありません。これは、当時と現在では芝そのものが違うからです。
かつて、日本の競馬場の芝は、日本に自生していた「野芝」と呼ばれる芝を用いていました。この野芝は、寒さに弱く、冬場になると枯れてしまいます。それが、かつての真っ黄色に枯れた芝コースになる原因でした。また、寒さに弱いため、札幌競馬場では芝が育たず、札幌競馬場はダートコースしかありまえんでした。
ところが、80年代末くらいから、寒さに強い「洋芝」の導入が始まり、従来の野芝と新しい洋芝を合わせて用いるオーバーシードという方法が採用され、日本中の競馬場に広まっていきました。枯れてしまって馬たちが土ぼこりを挙げて走るような芝コースと、緑に保たれている芝コース、どちらが走りやすいかは一目瞭然でしょう。つまり、芝の変化というのは、サンデーサイレンスの子が、その持ち味を発揮しやすくなる要因として機能した、というわけです。

また、競馬場そのものも回収によって、広く、直線が長い方向へ、という傾向が見えます。それを象徴するのが、新潟競馬場の大幅改修で、それまでは広い外回りコースで1800Mほどだった一周が、01年からは外回り1周2200Mほどと大幅に広まり、直線650Mは東京競馬場よりも100M以上も長い直線になりました。
いくら瞬発力があっても、小回りで直線が短いコースでは、いい脚で追い込んできたけど届かず、ということが起こります。しかし、それが広くなれば、そういう馬が有利になります。このような傾向も、サンデーサイレンスの子にとって有利な条件という風に言えるでしょう。

つまり、サンデーサイレンスのすごさというのは、他の種牡馬の子と比べてはるかに高いレベルにある瞬発力を伝えたこと。
そして、ちょうど、サンデーサイレンスが輸入され、種牡馬として活躍する時期に、日本の競馬場の芝の改良、コース自体の改修が行われて、サンデーサイレンスの武器となるものがより発揮しやすい状態が作られていた、というのも大きいと思います。
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この回答へのお礼

サンデーサイレンスの特徴とコースなどの環境要因が、
上手く噛み合ったからなんですね
参考になりました
ありがとうございました!

お礼日時:2017/04/12 09:52

実はサンデーサイレンス産駒の代表馬の大半はお母さんも輸入馬なのです。


ノーザンテーストより前から日本に居る牝系で、サンデーを付けてG1を勝ったのは、
スペシャルウィークとアグネスタキオン(フライト)くらいだったと思います。
1990年代後半に世界との差が縮まったのはサンデーサイレンスのお陰だけだと言われていますが、輸入牝馬の功績も忘れてはいけません。
父方も母方も輸入馬にゴッソリ入れ替えた結果、今の日本の競馬があります。
そういった意味で「ノーザンテーストとの相性は抜群」という書き方はちょっと説明不足です。

ちなみにディープインパクト産駒については、やはり外国産牝馬との配合馬の活躍が目立ちます。
お母さんが日本生産馬だと、マカヒキやショウナンパンドラやハープスターやディーマジェスティなどが居ますが、それらの馬の母親は現役時代の競走実績が殆どありません。
サンデー系の血を持たずに強かったアパパネにディープインパクトを配合したら、どんなに凄い馬が出来るのだろう?と思ったりしますが、実際今月ディープ×アパパネの産駒がデビューして6着に敗れました。
競馬って難しいです。

http://keibayosou.metabopro.com/sande/
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この回答へのお礼

サンデーサイレンス×輸入牝馬の組合せが良かったんですね
知りませんでした汗
血統を知るのは興味深いですが、
血統だけでは競馬は当たらないんですね
ありがとうございました!

お礼日時:2017/04/12 09:50

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