自分のセンスや笑いの好みに影響を受けた作品を教えて

1つの五線に2つのパートを書く時、休符をどこに書くかで、よく迷ってしまいます。
迷うのは、片方のパートが五線の外にある時です。
添付画像1段目のように、2パートの時の定位置に書いたほうが良いのか、
添付画像2段目のように、1パートの時の定位置に書いたほうが良いのか。

今までに本から学んだことをまとめると、

・全休符や2分休符は、上パートを第5線に、下パートを第1線に付けて書く。
 ただし他のパートと重なってしまう場合は、五線の外に書いてよい。
・4分休符以降は、第3線の上下に第3線と交わらない形で書く。
 ただし他のパートや連桁と重なってしまう場合は、上下にずらして書いてよい。
 また上下パートの休符を1つにまとめたり、休符を全て省略することもある。

つまり基本的には定位置があって、可能な場合はそこに書く。
ということでしょうから、となるとやはり1段目になるのですが、
両パートが上に寄っている時には、なんだか2段目も収まりよいのではないかと感じることがあって、毎度考え込んでしまいます。

「楽譜の休符の上下位置について教えてくださ」の質問画像

A 回答 (2件)

楽譜出版社で出版用の楽譜を制作する、いわゆる楽譜浄書の専門家が規範としていることがあります。


これは単なる規則ではなく、数百年の楽譜制作の歴史とともに、
読みやすい楽譜、誤解を招きにくい楽譜を追求しながら洗練されてきたものです。
読みやすさを無視した規則というのはありません。
ですので、その原則を知ることができる書物があるなら、それに従うのが一番よいです。
ただ、楽譜浄書の技術は長い間限られた専門家だけの間で共有されていたスキルで、
一般の人が手軽に学べる書物というのは長いことほとんどありませんでした。
現在でも、日本語で入手できる書物では不十分です。

1段の五線に複数を書く形にはさまざまなケースがあり、
単純に一つの規則だけでは処理できません。
これは、普段からなるべく多くの楽譜を注意深く観察しながら経験を積んでいないと、
なかなか自分一人では判断しにくいものです。
また、時代によっても、出版社、浄書家によっても違いがあります。
同じバッハの対位法的な曲の楽譜でも、出版社が違うと休符の位置は同じではありません。
例に挙げておられるケースはどちらかというと簡単な例なのでそれほど問題はありませんが、
これより複雑な場合、音価がもっと細かい場合、旋律に大きな跳躍がある場合などは判断がなかなか難しくなります。

以前の御質問で紹介したような気がするのですが、エレーヌ・グールドという人が数年前に出した
浄書の専門書があるので、その本の説明と、実際の出版譜を見比べた上で目安を書きます。

御自身が本で読まれたという規則ですが、まず、

>全休符や2分休符は、上パートを第5線に、下パートを第1線に付けて書く

というのはあまりにも大ざっぱで、実際には必ずしもこうはなっていません。
上声の休符を第4線上に書いたり、下声の休符を第2線上に書いたりすることも多くあります。
上声と下声の間に、2声をはっきり見分けるために十分なスペースが確保できれば、
第1線や第5線より中へ入れることができます。

ひとつの五線内に2声部を書く場合で、1声が五線の外にある場合ですが、
もう片方の声部の休符は、1声のみの場合と同じ位置に戻してかまいません。
つまり、2段目の書き方でよく、その方が見やすいです。

ただ、「五線の外にある」というのは、「加線上にある」という意味ですので、
1小節目の上声は「五線外」ですが、2小節目の上声は、4拍目のGが加線上ではなく第5線上なので、
「加線」を基準に考えるなら「五線内」ということになります。
しかしこの場合、五線内に入ってくるのは、4拍目の音符ひとつだけで、
上声と下声の間のスペースはまだ十分にあるので、下声の休符は通常の位置に戻してもかまいませんし、
もし下にずらすなら、第1線まで下げず、第2線でとどまってもよいです。
同じ小節内に並んでいる音符と休符の高さの位置があまり違わない方が読みやすいということはあるので、
私なら第2線を基準にします。
どちらにするかは、印刷上のスペースの問題や、好みの問題にもよります。

3小節目は、お書きになっている方法でも全くかまわないのですが、
このように五線の上下のスペースが十分残っている場合は、
やはり同じ小節内に並んでいる音符と休符の高さの位置があまり違わない方が読みやすいということで、
もう少し位置を下げてもよいかもしれません。

4小節目は、下声の1拍目の音符が加線二つ下で、上声の音符と下声の休符の間隔が狭すぎて見にくいです。
これだと、少し見る距離が遠くなったとき、二分休符が音符のように見える危険がありますので、もっと下げた方がよいです。

見た目の美しさと読みやすさはかなりの程度一致します。
「楽譜の休符の上下位置について教えてくださ」の回答画像2
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この回答へのお礼

ありがとう

今回も丁寧にご説明くださりありがとうございました。m(^^)m
そして、単純に答えられるような質問ではなかったのだと、申し訳なく思っています。
添付いただいた例は、スッキリとまとまっていて、とても見やすいと思いました。
私が思っている以上に、色々なことを考えて配置されているということも、とても参考になりました。

そしてついに、エレーヌ・グールドさんの本を購入してしまいました。
以前ご紹介いただいた和書も(私にはとても参考になるものでした)、忘れては読み返しの繰り返しで、そんな私にはまだ早いかなと思っていたのですが、背伸びして買ってしまいました。
英語力がないためすぐには読めないのですが、気になる所から少しずつ翻訳しています。
Google翻訳ではうまく翻訳できないことが多くて、例えば2つの例の間に「and not」と書かれていたら、左が良い例、右が悪い例、ということがようやくわかってきた所です。(^^;)
本のご紹介もありがとうございました。

お礼日時:2017/07/19 06:35

「決まり」よりも「見やすさ・弾きやすさ」が優先されるべきです。


楽譜は弾く人のためのものですから。
決まりに縛られて視認性が犠牲になってしまっては本末転倒ですからね。
2段目の方が見やすいと思うのであれば、そちらを採用されれば良いと思います。

私はなるべく休符は揃える方針ですが(休符があんなりデコボコしてると見づらい)、
だからといって、音符と休符があまりにも離れてると見づらい時もあるので、そこはケースバイケースで自由配置にしてます。
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この回答へのお礼

ありがとう

早速ご回答くださりありがとうございます。m(^^)m
「見やすさ・弾きやすさ」が優先されるべき、確かにそうですね。
決まりに縛られ過ぎていたかもしれません。

これからは前後の小節も見つつ、できるだけデコボコしないように、かつ他のパートと付かず離れずな所を探してみようと思います。
センスとバランス感覚がいりそうですね。

お礼日時:2017/07/19 05:32

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