プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

バイオフィルムができて、その直下の歯組織を溶かしていくというのは、ネットで調べました。
でも、これだけでは、歯組織を溶かす具体的なロジックがわかりません。
ネットで調べても詳細な情報が出てきません。
誰か教えてください。

ミュータンス菌がバイオフィルムを作り、バイオフィルムの中に酸を出す乳酸菌が入り込むのか、そこで潜伏するのか。
いつ、どんな時、に溶かす現象が始まるのか。
溶かす事に意味があるのか、溶かした組織は、菌にとって餌になるのか。
既にバイオフィルム自体が餌で、その中で菌の生命活動サイクルが起こっているのか。
バイオフィルムが出来る段階でその中に餌を溜め込むのか。
はたまた、餌を取りにバイオフィルムの外へ行くのか。
食後、3分で菌の酸により、口内PHがピークになり、その後、唾液で正常に戻るそうですが、バイオフィルムの直下でも同じことなのか。

疑問だらけです。誰か助けて。

A 回答 (1件)

ミュータンス菌は、グルコシルトランスフェラーゼをはじめとする多くの酵素を持っています。



人間が甘いものなどを食べると、食べ物に含まれるグルコースが、ミュータンス菌の持つ酵素によって分解されてデキストランと乳酸になります。
この時に出るエネルギーでミュータンス菌は生活しています。
デキストランと乳酸はミュータンス菌にとっては食べかすなので、菌体の周囲へ排泄されます。

ところがデキストランは水に溶けないねばねばした物質なので、菌体の周囲を覆ってしまい、そのまま歯の表面にこびりつきます。これがプラークです。

一緒に排泄された乳酸はどうなるか、というと、ミュータンス菌の周囲はデキストランで覆われていますから、乳酸はその中に閉じ込められてしまい、そこに溜まります。このためプラークの中のPHが低くなります。そして、ミュータンス菌とデキストランでできたプラークは、歯の表面にくっついていますから、その中に閉じ込められた乳酸によって歯が溶かされます。
これが虫歯です。

デキストランは乳酸を絶対に通さないというわけではありません。やはり少しずつ通しますから、時間がたてば乳酸は少しずつ出て行き、PHも上がり中性に近づいて行きます。


結局、こんなことが起きています。

私たちが甘いものなどの炭水化物を食べると、その中のグルコースがプラークの中に染み込んで行きます。
これをミュータンス菌が食べて、プラークの原料となるデキストランと、乳酸を作ります。
デキストランはプラークを成長させます。
乳酸はプラークの中にたまってPHを低下させますが、乳酸が沢山たまりすぎるとプラークの中からあふれてしまい、それ以上PHが低下しなくなります。これが、甘いものを食べてから3分後です。
また、デキストランはねばねばした物質なので、唾液の中に漂っている他の菌も、ここに流れてくるとくっついてしまいます。しかもデキストランはミュータンス菌によって作り続けられていますから、流れ着いた菌はその中に埋め込まれてしまいます。
プラークの中は、他の菌にとっても生存しやすい環境なので、一緒に増殖し、いろいろな菌が混じったプラークが形成されるわけです。


バイオフィルムというのは、こういう風にして複数の種類の細菌がねばねばした多糖類などでくっついて増殖しているものを言います。
そして、口の中で歯にくっついているバイオフィルムをプラークと呼びます。


以上、かなりおおざっぱな説明ですが、概略はこんなものだと思ってください。
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この回答へのお礼

大雑把でも、大変判り易かったです。
特に、グルコースがブラークにしみ込むというのには、驚きました。
ブラークが人の家だとしたら、庭に大量の食料がデリバリー(羨ましい)されるようなものなんですね。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/09/22 01:26

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