この人頭いいなと思ったエピソード

古文の浮世物語なんですがこの現代語訳を教えてください

或者屋敷を建てて絵を描かする。白鷺の一色を望む。絵描心得たりとて焼筆を当つる。亭主の曰く、「いづれも良ささうなれども、此白鷺の飛び上がりたる、羽づかひが斯様では飛ばれまい」と言ふ。絵描曰く、「いやいや此飛様が第一のぢゃ」と言ふ中に、本の白鷺が四、五羽うち連れて飛ぶ。亭主これを見て、「あれ見給へ。あの様に描きたいものぢゃ」と言へば、絵描これを見て、「いやいやあの羽づかひではあってこそ、某が描いた様には飛ぶまい」と言ふた。

A 回答 (2件)

#1のお答えで間違いではないのですが、これは笑い話なのでそれが分かりません。


ある人が家を建て屏風絵を描かせた。白鷺の一色を注文した。絵描きは承知したと言って下絵を描いた。家主は「どの鳥も良い出来だが、この飛び上がっている鳥は、こんな翼の状態では飛べないだろう」とひと言いった、絵描きは「いやいや、ここに描いたようなのが一番です」などと言っていたら、外を本物が四、五羽の白鷺が群れをなして飛んでいった。家主が「あれを見ろよ、あんな風に描いて欲しいんだ」と言ったら、絵描きは本物の鷺を見ながら「イヤイヤ、あんな翼の動かし方では、私の描いたようには飛べません」と言った。
落ちは、絵描きの技量だけが暴走し、見てくれだけしか考えず、実際の鷺の飛び方を批判するという、現実無視にあります。結構しばしば起ることで、絵描きは美しく描きたい、注文主は写実的に描いて欲しい、両者の意向が衝突したわけ。これがもっとひどくなると馬に足を五本描いたり、鶴に翼を三枚描いたりし始める。
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或る者が、屋敷を建てて絵を描かせる。

白鷺だけの絵柄を望む。絵描きは、分かりましたと言って、用紙に焼筆を当て、下絵を描く。

亭主が言うには、「どちらも良ささうであるが、此の白鷺の飛び上がっているのは、羽根づかいがこのようでは飛ぶことはできまい」と言う。絵描が言うには、「いやいや、此の飛びかたが一番よいの」と言ううちに、本物の白鷺が四、五羽連れだって飛ぶ。亭主はこれを見て、「あれを見なされ。あの様に描きたいものだ」と言うので、絵描は、これを見て、「いやいや、あの羽根づかいではあっても、わたしが描いた様には飛ぶまい」と言った。


*「いやいやあの羽づかひでは、それがしが描いたやうには④え飛ぶまい」というた。
「いやいや、あの羽根づかいでは、わたしが描いた様には飛ぶことはできまい」と言った。


絵描えかき=絵描き職人
焼筆やきふで=日本画で、下絵を描くのに用いる
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