好きな「お肉」は?

この世界の片隅にという映画を最近見返したのですが、なんだか人の死に対してあまりにもあっけらかんとしていませんか?はるみちゃんが死んだ時すずを責めているのがけいこさんだけだったり、すずも兄や両親が死んだときにあまりビックリしている様子ではなかったり…。戦時中は人の死が日常的だったからあのような感じだったのでしょうか?それとも暗い雰囲気にしないようわざとあっけらかんとした感じにしたのでしょうか?

A 回答 (5件)

あれが「あっけらかん」ですか。



気性が激しい径子が幼い我が子の死に直面して誰かを責めたくなるのは当然であり、径子が責めるのをわかっていたからこそ、周囲はすずを責めまいと、耐えたのではないでしょうか。誰よりもはるみをかわいがっていたすずが、つらいはずはないし、本人だって腕をなくしたのです。

仮に自分の友達や家族が、親戚の子を預かっているあいだに、災害や事故でその子が死んでしまい、現場にいたその友達か家族も腕を失ったら、あなたはその友達か家族を責めるのでしょうか。私ならそんな鬼のようなことはできません。自分がその子の親なら我慢しきれずに責めるかもしれませんが、できる限り責めずに、生きているその友達か家族に寄り添いたい思うでしょう。

また、すずが兄や両親を失ってショックじゃなかったわけがありません。私には不安で落ち込んでいるように見えました。ただ、戦争が繰り広げられていて、人がどんどん死んでいるわけですから、何らかの形で覚悟はしていたはずです。だからこそ、終戦の時に、それまでの覚悟と我慢は何だったのかと悔し涙を流したのではないでしょうか。

仮に戦争を現代の災害に置き換えたとしても、それら死は、私にはじゅうぶんに暗く、現実感がありました。
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戦争のリアリズムを追求している映画だからだと思います。



いわゆる人が亡くなって泣き叫ぶシーンがあるほど過剰で凡庸な映画はないでしょう。
まあ一部すずが涙流すシーンはありますが。

私達の普段の生活においても親や兄弟が亡くなっても、
意外と皆さんあっさりしてますよね。
それこそ戦争の時代に生きた人々の普段の生活を描いている映画だと思います。
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A:>人の死に対してあまりにもあっけらかんとしていませんか?



回答A:思いません。
私は、あっけらかん と 淡々 とは違う概念だと思っています。
(これを理解できない方には何を語っても無駄だと思います)
私も観てますが、あれで十分メッセージは伝わっていると思います。

悲しみを出さない=美徳 は戦死者についての事だと思います。
作品の演出はそれを考慮したものではないとも思います。


B:>それとも暗い雰囲気にしないようわざとあっけらかんとした感じにしたのでしょうか?

というか、反戦や平和を語るのに 戦争の悲惨さ を叫び立ててるような安易で幼稚な方法を使いたくなかったのではないでしょうか。

頭のおかしい自称平和主義者に政府批判の材料として使われたくなかったのかもしれません。
ヒント:はだしの〇ン
「この世界の片隅にという映画を最近見返した」の回答画像3
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悲しみとかを表に出さないことが美徳とされていたのもあると思いますよ。


玉音放送後、けいこさんがみんなの前ではなく、家と家の隙間で慟哭していたじゃないですか。
私なんかは、あれだけでも胸が締め付けられましたよ。

すずが放送後に激怒したのも、沢山の命を削ってでも最後まで戦うと決めたんじゃないかー!と激怒していましたよね…すずは素直に自分の気持ちを表に出すタイプだったから。

私の昭和初期生まれの父が涙を流したのも、母親と、妻が亡くなった時だけでした。
16人兄弟で、長兄が戦死した時は父はまだ子供でしたが、父と近い歳の兄が他県で自殺したことに関しては、母にもつぶさに話したことは無かったようですし、私が長男の戦没者遺族弔慰金の申請を父の代わりにした時に、自殺した伯父のことを聞こうとした瞬間にムッとしてね。

憶測ですが、貧乏子沢山で苦労しっぱなしでも、「俺も他の兄弟姉妹たちも必死で生き抜いてきたのに駆け落ちなんかで死にやがって」とでも思っていたんだろうな、と思います。

父より年上の近所のおばさんも、東京の闇市まで行って食料を調達。
機関車に憲兵が乗ってきて食料を見つけられると没収されるので、おばさんは憲兵の姿を見かけたら機関車から飛び降りて何時間もかけて歩いて帰ってきたそうです。
施設に入っていますし、認知症でもう私のことも分かりませんが、100歳越えても健脚だそうです。

身内を亡くしたからこそ、より強く生きていかねばと思うこともあると思いますしね。

でも、一方で、戦争で障害を負った人たちを抱える苦悩や、障害を負うほど戦ってくれたことを崇め奉る一方で陰でコソコソするという、人間の悪と言うより業もあったと思います。
映画「キャタピラー」が、それを如実に表していると思います(かなり過激です)。

話はズレますが、私の会社の取引先の社長が、2回、人を轢き殺しているんですが、たまたまその被害者二人が家族親族の鼻つまみ者だったことで、その社長は家族から感謝されたそうですよ。
たぶん、一度は獄中生活を送ったはずだと思いますが、父と同じ世代でも今でも愛人と仲良く運転して遊びに行っています。
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この映画だけに限りませんが、尺(上映時間)の問題もあるかもしれません。


そういうシーンもいれたいけど、そうすると上映時間が長くなるからカットするなんてのがあると思います。
また、あの状況だと、すずを責めるのがけいこさんだけってのも納得でしたし、戦争中だから人の死ってありふれていたという面もあると思います。

ちなみに、39分の時間が長くなった「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」があります。
追加シーンで、また違った印象を与える作品になっていますが、追加シーンについては、賛否両論があるみたいです。

(戦艦大和の登場シーンってほんの少しの時間ですけど、こだわりで作りなおしたりしているらしいです。)
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