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今さっき映画「万引き家族」を見たのですが、意味不明です。
誰かバカな私でもわかるように解説お願いします。
あれ、普通にバッドエンドですよね?

A 回答 (2件)

終わり方は確かにバッドエンドですね。


映画を観ているのなら、ネタバレ的な話も含めて解説すると、
映画の中で誘拐のようなカタチにはなってしまったものの、親から虐待を受けていたりんを助け出し、自分たちの娘として家族の一員にしていますが、結論的にあの家族全員が全くの他人の集まりだったということが、事情徴収の中であきらかになります。
あの住んでいた家は初枝おばあちゃん(樹木希林)の家であり、おばあちゃんは本来は独居老人だったということ。

いろいろな訳ありで、独りとなってしまった者たちが、身を寄せ合ってくらしていた家族だったという話です。
万引きについては、おそらくですが、独りとなりホームレスとなってしまったその家族の一人が、生きていくためにやっていたことを、家族が見習うようにやっていたことでしょう。

途中で初枝おばあちゃんは老衰のようなカタチで亡くなってしまいますが、おばあちゃんの年金も、家族にとってはかけがえのない収入源のため、おばあちゃんの遺体を隠して、年金をそのまま受給するなんてことにもなっていますが、どうやら、こういう話は、実際に数件起こっている事件で、是枝監督は、このあたりの事件をヒントに、社会悪である子供への虐待や、独居老人問題や、簡単にリストラがまかり通る世の中のねじれた部分をひとまとめに映画というカタチで、日本の底辺で暮す人々の深刻さを表現したかったんじゃないのかなと思います。
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この回答へのお礼

非常に丁寧に解説してくださり本当にありがとうございます。万引きを含め様々な社会問題に焦点を当てた作品だということがよくわかりました。ありがとうございました。

お礼日時:2021/08/19 01:29

働いていないわけではないが、あまりにも定収入なので、軽い犯罪を犯しながら暮らしている、仲がよくて、他人を放っておけない一家の物語です。



<以下、ネタバレ>

と思いきや、ものすごく重大な犯罪もおかしていたことがわかり、しかも本当の家族ではありませんでした。これを”バッドエンド”と解釈することもできます。

一方で、監督はもともとドキュメンタリー作家でした。つまり、一般の人たちの中に潜む社会問題にとても関心のある監督です。そしてその切り口は常に、「報道だけを見るとものすごく残忍に思える犯罪がたくさんあって、あまりにも残忍なので、みんなは、自分とは遠い話だと思いがちだけれど、そんな犯罪者にも、みんなと同じような普通の暮らしがあったはずなんじゃない?」です。

なので、あの家族も、実は幸せではなかったし、そもそも家族じゃなかったということがわかりはするのですが、じゃあ、家族って何? 一見すると幸せそうな本当の家族(例えば緒形直人の家族や、あの小さい女の子の家族)は、万引き家族に比べて本当に幸せ? ステキな思い出がどれだけある? と思わせるものがあります。

そして万引き家族の面々は全員、本当の家族のもとに帰っていくのだと解釈するのが自然です。ということは、あれは、あの少年が「自分が何者なのか、また、人として真っ当に暮らすとはどういうことなのか」を知るまでの旅路だったのだと思います。

なお、人物相関図はウィキペディアの「キャスト」の項がわかりやすいです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%87%E5%BC%95 …
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この回答へのお礼

非常に丁寧に解説してくださり本当にありがとうございます。社会問題に視点を向けて作られたものなんですね。少しスッキリしました。

お礼日時:2021/08/19 01:27

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