人生のプチ美学を教えてください!!

以前に、ココの質問の中で見たゲームで、もう一度蒸し返すのは大変に恐縮なのですが、質問させていただきます。
前に見たときは納得したのですが、後で考えてみるとスッキリしません。

勝つ確率が50%のゲームを行って、勝ったら自分の持っているお金の1割が貰える、
負けたら所持金の1割が取られるというゲームです。
それをたくさんくり返すと損をしてしまうらしいです。

1.1*0.9=0.99
であって、
たくさん事象をくり返すと勝ちと負けは同数になり
(0.99)^NでN→∞の時はゼロに収束する事は分かります。

しかし、感覚的に理解できない所があります。
一回、一回のゲームでは貰える額、取られる額が等しく、その確率が50%なのに、どうして減っていってしまうのか?

最初の所持金が10000として
期待値を計算してみると
1回のゲームでは
(9000+11000)/2=10000
2回のゲームでは
(8100+2*9900+12100)/4=10000
で、
どうもゲームの回数を増やしても期待値は10000になるみたいです。

この問題は期待値とかを持ち出してはいけないのでしょうか?
2項分布とか関係してくるのでしょうか?

お時間がありましたら、分かりやすい解説をお願いいたします。

A 回答 (6件)

難しく考える必要はないと思います。


勝率50%ということから、勝敗を1:1ですよね

最初に勝って、2回目は負けと考えた場合
10000に1割プラスですから11000
11000から1割マイナスですから9900

最初に負けて、2回目は勝ちと考えた場合
10000から1割マイナスですから9000
9000に1割プラスですから9900

勝ち負けが同数でも金額は減っています
結局、勝ち負けが50%で、「所持金」の1割が増減するというルールはルーレットカジノみたいなもので、勝負すればするだけ減る傾向にあります。
こういう回答でよろしかったのでしょうか?
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この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございました。
上の方の回答で考え方が分かりました。

お礼日時:2005/03/10 17:38

なぜこういう現象が起こるかというと、算術平均と幾何平均が異なるからです。

中学数学を覚えておられれば、相加平均は相乗平均より常に大きいと言ってもよいとおもいます。この1割ルールだと結果が見えるまで時間がかかるので、5割ルールでやってみると実際わかりやすいのかもしれません。勝てば5割りもらえるが、負ければ半分になるというゲームで実験をするのです。

世の中期待値がものごとのすべてをあらわすというわけではありません。期待値は万能ではないのです。一般によく使われる統計値(賭けごとで最後に残るお金とでも考えてみてください)の代表値によく使われるものは期待値(平均ともいいます)ですが、ほかにも最頻値(もっとも人数が多い統計値)や中央値(ちょうど真ん中の人の統計値)を代表値に選ぶこともあります。

さきのゲームの極限の様相というのはどういうことかというと、ほとんどすべての場合、勝ったり負けたりしながらお金は底をついてしまうが、ごく少数の人だけは勝ち続けて大金持ちになっている、ということなのです。実際に無限回ゲームを繰り返すことなど不可能なので、たとえばN=1000000000ぐらいとでもしてみてください(これでも十分不可能ですが)。幾何平均(0.99)^Nというのはこれは2000000000回のゲームのうち半分N=1000000000ぐらいは勝って、半分N=1000000000ぐらいは負けた場合(当然公平なゲームなら半分勝って半分負けるのがもっともありえそうなことですね)は所持金は最初の(0.99)^N倍になってしまっている、という意味です。だからほとんどお金は底をついてしまっているわけです。でもこのゲームで猛烈に運のいい人がいたとして、3回中2回勝って、1回負けるような人がいたとしましょう。そのときは1×1.1×1.1×0.9=1.089となって、3回やるごとに所持金はだいたい1.09倍ぐらいになっていきます。無限回やったあとはこの人の所持金は無限大円!です。というわけで、こういう可能性も含めて全員の平均をとったものが期待値になりますので、多くの人が極貧になって、ごく少数の人が大金持ちになっていて、全体の平均はイーブンだ、ということになるのです。

この賭けのゲームを冷静に評価することはとても大切なことだと思います。たとえば300円の年末ジャンボの期待値はだいたい150円ぐらいになると言われますが、多くの人は150円のリターンはほとんど期待できません。大抵は末等があたって1割還元される程度でしょう。ほとんどすべての人がそのような状況なのに、なぜ期待値を計算すると半分ぐらいは返ってくる状況になっているかというと、ごくまれに1等があたって億単位のお金がもらえるからです。その可能性は限りなく低いですが、0ではありません。そういう状況のとき、期待値は感覚以上に高くなるのです。というわけで教訓があります。賭け事の期待値にだまされるな!ということです。

では期待値は無意味なものなのか、というと実はそうでもありません。たとえばどういうときに期待値が意味をもってくるかというと、そのゲームを繰り返しなんどもリセットして、最終的な金額の平均になる、という意味があるのです。もういちど一番最初のゲームを思い出してください。

勝つ確率が50%のゲームを行って、勝ったら自分の持っているお金の1割が貰える、負けたら所持金の1割が取られるというゲームを1000回ぐらい繰り返して清算します。たぶんぼろ負けでほとんどお金が残っていないはずです。だいたい5分5分で最初の0.65%ぐらいしか残りません。1万円からはじめたらたった65円です。これでいったんゲームをやめます。そしてもういちど1万円からはじめます。また65円前後かもしれません。でもめちゃくちゃついていて10万円ぐらいになるかも知れません。でもとりあえず1000回ゲームをやったらまた清算します。そしてまた1万円からはじめるのです。さっき10万円になっていたから10万円を賭けるのではなくて、もう一度最初からやり直すのです。このようなことを延々と繰り返します。合計1万回ぐらいこの1000回のゲームをやったとしましょう。1億円使ったことになります。そしてトータルで得たお金も大体1億円ぐらいになるのです。これが期待値が1になっていたという意味の正体です。

期待値というのは同じゲームを繰り返して行ったときの平均の取得金額をあらわしたものです。個別のたった一度のトライをしたときに、いちばんありえそうな金額をあらわすものとは違うのです。そのことをしっかり認識されることは大変有益です。

宝くじやギャンブルについてもう一度だけ書いておきます。たった一回の賭け事をするときに、期待値ぐらいリターンが期待できると思ってはいけません!本来ありえる数字というのは上記のような幾何平均をとった数字になるのだから。

蛇足ついでにもう少し書きます。平均世帯所得という数値がよく公表されますが、あれもあてになりません。世の中貧乏といっても限りがあります(借金かかえているということもありえますが)が、金持ちには上限がありません。そういうものを平均するものだから、平均世帯所得にみたない世帯は半分よりも多いのです。さきのかけの話で言うと、期待値よりも少なくなってしまった人の人数の方が多い、というようなことです。こういう状況を一般に分布が偏っている、などということがあります。たとえばとてつもない難しい数学の試験を受けた生徒がいたとします。順位は半分より上なのにもかかわらず、偏差値が50を切ってしまった、などということもありえるのです。あまりこういう形で偏差値批判をされるようなことは少ないですが、平均点=偏差値50である以上、偏った分布になる難しい試験では偏差値というものはあてにはなりません。どちらかというと順位の方が自然ですよね。(0.99)^Nというのは2N回ゲームしたときの中央値と呼ばれる数字に一致するのです。ちなみにこの場合最頻値という数字とも一致します。こういうことからも期待値が万能ではない、ということが読み取られるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございました。
算術平均と幾何平均は異なるという部分で自分が狭間に落ちていたと気付くことができました。

お礼日時:2005/03/10 17:43

直感で申し訳ないですが、・・・



2回のゲームの期待値は確かに10000になるのでしょうが、
結果4パターンのうち3パターンは負けです。
と考えれば、結果として勝てる可能性75%。
負けがこんでいますね。

もうひとつ考えられるのは分布図を描いたときに、勝ち続けられれば無限に値が大きくなる可能性がありますが、小さくなるのは0までしかありえないということが関連しているかと思われます。

こんな抽象的なはなしであっているのかどうか、自分でも怪しいです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/10 17:44

>1.1*0.9=0.99



これは、「現在の所持金」に対する倍率で、実際に受け渡しされるお金の額は、勝負を続ける間に変動します。

>(9000+11000)/2=10000

これは、「最初の所持金」に対する倍率をもとにした金銭の授受で、勝負を続けても、+-1000円と変動しません。


どちらかに統一されていないので、結果が一致しないのです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/03/10 17:48

garrantさんの考えは正しいと思います。


では、「たくさんくり返すと損をしてしまう」というのが
ウソかというと、それも正しいと思います。

つまり、数学の確率論で考えると、
確率論では「期待値」が第一に優先されるものだから、
「得も損もしない」
ことになります。
でも、#2さんの説明したように、
「続けてやれば、勝つ人がほんのわずかになって、
負ける人の数が増える」ことになります。

現象としては、金額の合計は変化しません。
期待値を第一に考えるか、
勝つ人の数を考えるかで、
同じ現象に対する評価が変わってきます。
「数学の視点」と「現実の視点」と言ってもいいかもしれません。

たとえばの話、
「確率10%で、3千万円が10億円に増える」
というギャンブルがあった場合、
確率論では「有利な賭だから、やりなさい」
という答になりますが、
あなたやる気になりますか?
数学と現実は必ずしも一致しないのです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

3千万円が10億円の話も何回も出来ればやる方が得なんでしょうが、1回きりだと現実をみますね。

お礼日時:2005/03/10 17:47

元になっている問題の質問を参考に付けておきます。


>それをたくさんくり返すと損をしてしまうらしいです。
間違いです。損をするわけではありません。期待値が元の金額である以上、損はしません。
ここで【1万人参加100円玉ジャンケン総取りゲーム】を考えます。みんな100円持ち寄ってジャンケンで勝ち残った人が総取りするルールです。
9999人が100円を失って1人が100万円持ち帰ります。期待値は100円ですし、損をするというのは当たらないでしょう。(正確には大勢が損をして1人大もうけするのですが全体を見れば損をするわけではありません)

元の問題は所持金あたりで増減なくいつまでも遊べるという考え方が間違っていることを示せという内容です。巧妙に損得の表現は抜いてあります。これは損得ではなくて分布の最頻度(山の中心)が元の金額にいつまでもあるということは間違いだと言っているに過ぎません。実際、回数を増やしていけば総取りゲームのように高確率の負けと低確率の大勝ちになり(もちろん元の所持金である可能性もあります)所持金は高確率で減っていくということです。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1256708
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