
中世ヨーロッパでは、一般市民や貴族達は1日2食(昼、夜)が普通で、特に暴飲暴食をしがちだった貴族は朝に食欲は湧かず、聖職者は食欲に屈するのを嫌い、基本的に朝に何かを食べること自体が悪であって、間食を取らないことが一つの社会的ステータスだったらしいです。
しかし、一部の労働者や女子供は朝のうちから食べ物を口に入れており、そこから朝のうちから食べることを「断食を破る(=breakfast)」という、悪い意味を含んだ言葉が生まれたそうですが、
それからもう1000年近く経った今では、朝食は体に良いとされていますが、それなのに未だに朝食のことをbreakfastと言っているのは何故ですか?
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
お礼について。
そもそもbreakfastもlunchもdinnerも、それぞれ食事の時間帯を表現した言葉ではないってことに注目した方がよろしいかと思います。
また、中世ヨーロッパではdinnerは、1日の初めに摂る重要な食事との意味があり、その主たる時間帯は午前中です。つまり正餐が言語的には午前中に設定されているんです。そして、dinnerの意味には「断食を解消する」が含まれます。
であれば、重要な正餐たる食事を摂らず、「断食の中断」でしかない、簡素なbreakfastは体に悪いというのもうなづけますが、大きなお世話ですし、市民の暮らしに無頓着な王侯貴族様のお達など無意味という文化が発展するのも当然です。
外国語を日本文化的に日本語で解釈することも、よした方がよろしい。
ありがとうございます。
確かに同書籍においても、「夜よりも昼の食事のほうが中心だった」とありましたので、1日の最初に行う食事(dinner)に重みが置かれていたのかと思いますが、この「断食を解消する」という意味にはキリスト教な思想も含まれていたのでしょうか?
当時の人々の暮らしをイメージするに、封建的な身分ルールがしっかり根付いていただろうから、社会的身分に相応しい食生活というのもあったかと思われます。
例えば「桃などは領主に相応しく、農民はカブやタマネギを食べるべきだ」、「金持ちは豆や臓物の入った胃にもたれるスープのように、栄養価の低いものは控えるべきで、貧民はその弱い胃袋に消化もできないような厳選されて洗練された食物を控えなければならない。」
などという医者もいたり、鳥のような天高く位置するものは高い身分が食べるに相応しく、土に埋まっているカブやジャガイモなどは低い身分の食物と言われていたなど…
当時からbreakfastという言葉があるというのは、おそらく当時のこういった社会状況の一端を表したものなのかと思わされます。
今の日本だと、朝食を取らないと血糖値が乱高下しやすくインスリンの分泌量が減るとか、逆に前の晩飯のグリコーゲンが溜まっているから朝食は食べるべきではないとか、いろいろ言われますが、結局は人それぞれといった感じでしょうか。
No.5
- 回答日時:
お礼について。
観念の固定化だと思うのですね。「断食を破る」ということを否定的な言葉と解釈することがね。それは、英語の解釈というよりは、日本語の解釈ですよね。
約束を破るとか、破談とか、破棄とか、「破る」という言葉に悪い状況を想定する。
英語というのはとても合理的な言語でして、ひとつひとつの単語を積み木のように重ねて、意味を構築するのです。「brake」は壊すという意味であって、それに良い意味も悪い意味もないんですよ。
仕事中に休憩するのもbrakeだし、スピードを減速するのもbrakeだしね。それは、悪いことを意味するのではなく、その状態を表しているだけのことです。
ありがとうございます。
なるほど。当時の王侯貴族的な1日2食(昼夜)を裕福で良い生活モデルと見た市民達にとっては、朝食(breakfast)はそのモデルを断つという否定的な意味合いの言葉であって、
現代のように朝食は健康に良いと見る多くの人達にとっては、朝食は良い意味合いで捉えているということで、人や社会状況などによってものの捉え方は変わるということですかね。
英語のbreakにもいろいろ意味はありますが、breakの語源はものを砕くという意味から、力を加えて形を損なわせる、という意になり、(力を加えて)流れを断つという意味にも広がってきたらしいです。
にしても中世ヨーロッパでの一般市民の生活や価値観には宗教が基本的に根付いている側面もあり、現代の常識でもって考えると些細なことであっても、理解が難しいことに躓いてしまうことが多々あり、興味深いものですね。
No.4
- 回答日時:
お礼について。
あなたは、読解が苦手ですか?
「断食を破る」という意味である。それは分かりましたよ。で、それを悪い意味であるとあなたは勝手に解釈してると思うのですね。誤読というか、意味を曲解しているというか。そうでないなら、何故それが悪い意味なのかを、まずそれを説明しましょうよ。
朝食を食べることは体に良いとされているが、未だに「断食を破る」という悪い意味が含まれた言葉が使われている、何故ですか?
これが、あなたの質問でしょ?
簡単に回答すれば、悪い意味として誰も使ってないからですよ。断食なんかわざわざしなくてもいつでも腹が減ってるんですよ。1日2食でさえまともに食べれない。だから、それを破るのは良いことだし歓迎するべきことなんですよ。
なのだから現在までそれが使われていて、何の疑問があるんですか?
昔から現在まで世界の課題は、貧困でしょ?
なるほどそういうことでしたか。
あなたの意図が読み取れていなくて申し訳なかったです。
朝食をとることが悪い習慣だと書かれていた本を以前、図書館の書籍で読んだことがあり、breakfastには否定的な意味が含まれているらしいですよ。
その書籍のタイトルは確かキリスト教の歴史に関する書籍だったのは覚えていますが、なぜ悪い意味で言われていたのかはあまりよく覚えていません…
しかし当時は朝食や間食をとらないことが一つの社会的ステータスであったと書かれている書籍もあります。
なぜ朝食をとることが悪で、朝食や間食を取らないことが社会的ステータスになったのかがよく分からないです。当時の人々の価値観とはどういったものなのかも知りたいところなのです。
(おそらくですが、1日2食でお腹いっぱいになれた王侯貴族達の生活に、貧しい市民達が憧れていたということなのかもしれませんが…)
上記のような市民的な価値観に無理矢理立って考えれば、breakfastという言葉には「断食を破る」といった否定的な意味が含まれていることが推察できます。
僕が疑問に思っているのは、「朝食が良いこと」とされてきている現代においてもなお、否定的な意味で生まれた「breakfast」という言葉が使われているのは何故なのかということです。
逆にいえば「breakfast」という言葉自体が生活環境の変化とともに(例えば「goodmeal」などのように)変わっていてもおかしくはなかったのではないかということです。
No.1
- 回答日時:
断食を破るとして、断食が何故に良いことで、それを破るのが何故に悪いことなのか、さっぱり分かりませんが。
ご説明頂きたいです。中世といえばね。しょっちゅう飢餓で人口が減る時代ですよ。その時代に断食を推奨するなんてご都合主義としか思えない。そのご都合主義を破るのは、生きる為に必須のことなんじゃないでしょうかね。
breakfastという言葉ができたのは、そういう理由からだそうです。
中世の人々は昼食と夕食の2回の食事をとったといわれ、朝食は理論上とらないことになっていたらしいですが、女子供や老人、病人などがとることは許されていたらしいです。
また一部の貴族や聖職者達にもそれぞれ朝食を食べない理由があったそうです。
しかし15世紀以降になってからはbreak fastとして簡単な朝食を食べる人たちも珍しくはなくなってきたらしいです。
(15のテーマで学ぶ中世ヨーロッパ、ミネルヴァ書房、より引用)
当時は確かに凶作や飢饉に脅かされており、食料は貴重でした。
おそらくですが、王侯貴族は別として、一般市民達は貴重な食料を無駄にしないようにするため、なるべく食べ過ぎないように節制していたのではないですかね。
教会では精進の日には1日1食と決められていたそうで、断食に対する独特な宗教的思想があったのだろうと思います。聖職者の考え方はまた違うような気もしますが、僕もまだ勉強中の身で、キリスト教の考え方はまだ理解できていないところが多いです。
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