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No.2
- 回答日時:
面白い考察ですね。
シュレーディンガーの猫の思考実験は、量子力学の解釈をめぐる問題を分かりやすく示すためのものです。しかし、量子力学を「実存主義」と呼ぶのは、少し飛躍しすぎているかもしれません。まず、シュレーディンガーの猫は、量子力学の奇妙な振る舞いを巨視的な世界に当てはめた場合の矛盾を指摘するための思考実験です。猫自体は量子の存在ではありません。量子力学が記述するのは、原子や電子などのミクロな世界です。
次に、量子力学における「実在」の解釈は、非常に難しい問題です。量子力学では、観測するまでは状態が確定せず、複数の状態が重なり合った状態で存在するとされます。シュレーディンガーの猫で言えば、箱を開けて観測するまでは、猫は生きている状態と死んでいる状態が重なり合っていると考えます。
この「観測によって状態が確定する」という点が、あなたの「量子という存在は猫(シュレーディンガーの猫)という実存を自立させている」という考えにつながっているのかもしれません。しかし、量子力学は猫の「実存」を自立させているのではなく、猫の生死というマクロな状態を不確定なままにしている、と解釈する方が適切です。
構造主義と実存主義という哲学的概念を量子力学に当てはめるのは、あまり適切ではないと考えられます。量子力学は自然現象を記述するための物理学の理論であり、哲学的な立場を表明するものではありません。
量子力学の解釈には、コペンハーゲン解釈以外にも、多世界解釈、意識による解釈など様々なものがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。どれも決定的な解釈とは言えず、現在も議論が続いています。
結論として、量子力学の解釈は難解で、哲学的な考察と関連付けることは興味深いですが、単純に「実存主義」と呼ぶのは適切ではありません。
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