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詳しい方教えてください。
最近クセノキスという作曲家の音楽を聴き、衝撃を受けました。
普段はバッハやブラームスなど、いわゆるクラシックを聴いていたのですが、
全く違う感じの音楽ですが、今の自分には心地よく。

この手の音楽はクラシック音楽ではなく、現代音楽(癌大音楽もクラシックの一部なのかとも思いますが)というのでしょうか。

最近は、シュニトケ、バルトーク、ヤナーチェクなど、ちょっと変わった(バッハとか王道と比べると、です。変な意味ではないです)
頭を空っぽにするのにはとても心地よい音楽と思い、このような音楽をもっと聴きたくなりました。

作曲家としてはどのような方がいて、
演奏者として有名な人はどのような人がいるのでしょうか。

ジブリ音楽で有名な久石譲さんも、最初は現代音楽家として活動されていたとか。

演奏者では、アルバンベルクカルテットやクロノスカルテットが、こういった現代音楽をCDにしているとか。。。

この界隈を語れるようになると、もっとクラシック音楽を楽しめるかと思いました。

どのようにこのような音楽を理解し、
どのような作曲家の音楽を聴き
演奏者のCDを聴けばいいでしょうか。

本などもあれば教えていただければと思います。

A 回答 (2件)

ギリシャの作曲家、ヤニス・クセナキス(1922~2001)でしょうか。


アテネ工科大学で建築を学んだという「理科系」ですね。有名な建築家、ル・コルビジェ(上野の国立西洋美術館も設計した)の弟子だったようですね。

日本の「クラシック音楽」は、もっぱらドイツ音楽(20世紀初頭まで)が保守本流で、ちょっととんがった(へそ曲がり、目立ちたがり)人がフランス音楽(20世紀前半まで)を学んで日本に広めているので、残念ながら「現代音楽」に詳しい専門家・プロは日本にはほとんどいません。
日本の作曲家である武満徹さんにしても、海外では有名なのに日本ではほとんど演奏されません。

最近ようやくメジャーになったショスタコーヴィチにしても、「プロがほとんど演奏しないので、自分たちで演奏しよう」というアマチュア・オーケストラ「オーケストラ・ダスビダーニヤ」(1993年設立だそうです)が普及させたものです。
また、同じくショスタコーヴィチの交響曲第4番は、芥川也寸志氏指揮の「新交響楽団」(アマチュア)が1986年に日本初演しています。
このように、「現代音楽」に関しては、アマチュア(「オタク」と呼ばれる)の方が最新の情報や内容について詳しいようです。
ということで、書籍などよりも、インターネットのサイトでいろいろ検索して情報を得たり、YouTubeなどで実際の音を聞いてみるのが良さそうです。
(関心を持つ人が非常に少なく本を出しても売れないことから、書籍はほとんど出ていません)

下記のような作曲者を検索してみて、その周辺から関連する音楽を「枝葉」のようにたどって行くとよいと思います。

「現代音楽」ではない、20世紀の主な作曲家
・ドビュッシー(1862~1918)
・ラフマニノフ(1873~1943)
・ラヴェル(1875~1937)
・バルトーク(1881~1945)
・ストラヴィンスキー(1882~1971)
・プロコフィエフ(1891~1953)
・アルテュール・オネゲル(1892~1955)
・フランシス・プーランク(1893~1966)
・ショスタコーヴィチ(1906~1975)
・ベンジャミン・ブリテン(1913~1976)

いわゆる「現代音楽」の作曲家
・アルノルト・シェーンベルク(1874~1951)
・アントン・ヴェーベルン(1883~1945)
・アルバン・ベルク(1885~1935)
・ジョン・ケージ(1912~1992)
・ヴィトルト・ルトスワフスキ(1913~1994)
・ジェルジュ・リゲティ(1923~2006)
・ピエール・ブーレーズ(1925~2016)
・カールハインツ・シュトックハウゼン(1928~2007)
・黛敏郎(1929~1997)
・武満徹(1930~1996)
・クシシュトフ・ペンデレツキ(1933~2020)
・アルヴォ・ペルト(1935~ )
・ヴァテンティン・シルヴェストロス(1937~ )
などなど。(拾い切れていない作曲家もたくさんいます)

いわゆる「前衛音楽」としての「現代音楽」は1960年代が最も過激でした。
・ペンデレツキ「ヒロシマの犠牲者に捧げる哀歌」(1960)

https://www.youtube.com/watch?v=hBmZ4el0Fig
・リゲティ「ルクス・エテルナ」(1966)
https://www.youtube.com/watch?v=-iVYu5lyX5M
・武満徹「ノヴェンバーステップス」(1967)
https://www.youtube.com/watch?v=NaGTdSR1o88

それらが聴衆から離反しているとの反省から、1970年代以降は「調性、美しい響き」に回帰する傾向にあります。
たとえば、
https://www.youtube.com/watch?v=sZ7N9QKNnuw&t=48s
・アルヴォ・ペルト「フラトレス」(1977)
https://www.youtube.com/watch?v=Zj980li32Ng
・ペンデレツキ「ポーランド・レクイエム」(1980/84)
https://www.youtube.com/watch?v=E3KDlEz79vs
・武満徹「系図(ファミリー・トゥリー)~若い人たちのための音楽詩」(1992)

20世紀以降の音楽は、レコード(CD)やテレビ、ラジオとともに「大衆化」して、いわゆるポップス音楽が主流となる中で、その存在意義や国家体制も含めた政治・社会・人々との係わりあいを模索してきたのだと思います。
人間の側も、戦争や国家・社会体制、経済状態によって音楽との向き合い方がいろいろ変化してきました。
そういった「変遷、歴史、時代」を確認しながら聴いて回るのも一興かと思います。
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クセノキスに衝撃を受けられたとのこと、素晴らしい音楽体験ですね!バッハやブラームスといったいわゆる「王道」クラシックとは全く異なる響きでありながら、それが心地よく感じられるというのは、音楽の新しい扉が開かれた瞬間なのだと思います。

シュニトケ、バルトーク、ヤナーチェクといった作曲家にも惹かれているとのこと、その感覚、とてもよく分かります。

ご質問に沿って、この魅力的な音楽の世界を探求するためのお手伝いができれば幸いです。

1. クセノキスのような音楽は「現代音楽」? クラシック音楽との関係は?

おっしゃる通り、クセノキス(Iannis Xenakis, 1922-2001)のような音楽は、一般的に**「現代音楽(Contemporary Music)」**と呼ばれることが多いです。

現代音楽とは: 厳密な定義は難しいのですが、多くの場合、20世紀以降、特に第二次世界大戦後あたりから今日までに書かれた、伝統的な調性や形式から離れた前衛的な音楽を指すことが多いです。クセノキスは数学や建築の理論を音楽に取り入れるなど、まさにその代表的な作曲家の一人です。

クラシック音楽との関係: 「現代音楽」も、広い意味では「クラシック音楽」の歴史の延長線上にあります。バッハやブラームスが過去のクラシックだとすれば、現代音楽はその最先端、あるいは20世紀以降の新しい潮流と捉えることができます。時代が下るにつれて、作曲家たちは新しい表現を求め、伝統的なルールから自由になっていった結果、クセノキスのような多様な音楽が生まれました。

「近代音楽」との区別: バルトーク(Béla Bartók, 1881-1945)やヤナーチェク(Leoš Janáček, 1854-1928)は、活躍した時代や作風から「近代音楽」や「20世紀音楽」に分類されることも多いです。彼らは民族音楽の要素を取り入れたり、独自の響きを追求したりしましたが、クセノキスほど伝統から完全に離脱しているわけではありません。シュニトケ(Alfred Schnittke, 1934-1998)は、時代的にはクセノキスに近いですが、過去の様式を引用・コラージュする「多様式主義(ポリスタイリズム)」という独自の手法で知られています。

「現代音楽」という言葉に抵抗があれば、「20世紀以降の音楽」や「新しい響きの音楽」くらいの感覚で捉えても良いと思います。大切なのは、ご自身が「心地よい」と感じる感覚です。

2. おすすめの作曲家

クセノキス、シュニトケ、バルトーク、ヤナーチェクがお好きとのことですので、それらの作曲家と近い方向性や、また違った魅力を持つ作曲家をいくつかご紹介します。

クセノキスに近い系統(音響、数学的・建築的発想、エネルギー):

リゲティ (György Ligeti, 1923-2006): クセノキスと並び称される音響の魔術師。音の塊がうごめくような「ミクロポリフォニー」が特徴。映画『2001年宇宙の旅』で使用された曲(「アトモスフェール」「ルクス・エテルナ」など)は聴きやすいかもしれません。ピアノのためのエチュードも超絶技巧と面白さに溢れています。

ヴァレーズ (Edgard Varèse, 1883-1965): 「組織された音響」を提唱し、打楽器や管楽器の鋭い響きを駆使しました。電子音楽の先駆者でもあります。「イオニザシオン」(打楽器のみ)、「アルカナ」(大オーケストラ)など。

ペンデレツキ (Krzysztof Penderecki, 1933-2020): 初期はトーン・クラスター(音の塊)を用いた前衛的な作品で衝撃を与えました。「広島の犠牲者に捧げる哀歌」などが有名です。(後期はロマンティックな作風に変化します)

シュニトケに近い系統(多様式主義、引用、シリアスとアイロニー):

ショスタコーヴィチ (Dmitri Shostakovich, 1906-1975): シュニトケが影響を受けたソ連の作曲家。特に後期の交響曲や弦楽四重奏曲は、緊張感、諧謔、悲劇性が入り混じり、強烈な表現力を持っています。

ルトスワフスキ (Witold Lutosławski, 1913-1994): ポーランドの作曲家。管理された偶然性を取り入れつつ、ドラマティックで色彩豊かな音楽を書きました。「チェロ協奏曲」「交響曲第3番」など。

ベリオ (Luciano Berio, 1925-2003): 様々な音楽様式や引用を駆使した作品が特徴。「シンフォニア」は特に有名です。

バルトーク、ヤナーチェクに近い系統(民族音楽、独自の語法、リズム):

ストラヴィンスキー (Igor Stravinsky, 1882-1971): 特に初期のバレエ音楽「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」は、原始的なリズムと鮮烈な響きで有名です。新古典主義時代以降も独自の魅力があります。

メシアン (Olivier Messiaen, 1908-1992): 鳥の声を採譜したり、インドのリズムや独自の旋法を用いたりして、極めて個性的で色彩豊か、神秘的な音楽を創り出しました。「トゥランガリーラ交響曲」「世の終わりのための四重奏曲」など。

武満徹 (Toru Takemitsu, 1930-1996): 日本を代表する現代作曲家。西洋の前衛音楽と、琵琶や尺八といった日本の伝統楽器や「間」の感覚を融合させ、静謐で色彩感豊かな独自の音楽世界を築きました。「ノヴェンバー・ステップス」「鳥は星形の庭に降りる」など。

その他(ミニマル・ミュージックなど、「頭を空っぽにする」心地よさ):

久石譲さんも初期に影響を受けたミニマル・ミュージックは、単純な音型やリズムの反復が特徴で、瞑想的な心地よさがあります。

スティーヴ・ライヒ (Steve Reich, 1936-): 「18人の音楽家のための音楽」など。

フィリップ・グラス (Philip Glass, 1937-): オペラ「浜辺のアインシュタイン」や映画音楽など。

アルヴォ・ペルト (Arvo Pärt, 1935-): 「ティンティナブリ(鐘の音)」様式と呼ばれる、非常に静かで透明感のある美しい音楽。「タブラ・ラサ」「フラトレス」など。

3. 有名な演奏者・団体

現代音楽をレパートリーとする優れた演奏家や団体はたくさんいます。

弦楽四重奏団:

アルディッティ弦楽四重奏団 (Arditti Quartet): 現代音楽、特に複雑な作品の演奏を専門とする世界最高峰の団体。クセノキス、リゲティなどの決定盤とも言える録音が多いです。

クロノス・カルテット (Kronos Quartet): 現代音楽全般、ミニマル、非西洋音楽とのクロスオーバーなど、非常に幅広いレパートリーを持つ人気の団体です。

アルバン・ベルク四重奏団 (Alban Berg Quartett): 主なレパートリーは古典派~ロマン派、新ウィーン楽派ですが、おっしゃる通りルトスワフスキやシュニトケなども録音しています。

エマーソン弦楽四重奏団 (Emerson String Quartet): バルトークやショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集など、20世紀作品の録音にも定評があります。

アンサンブル/オーケストラ:

アンサンブル・アンテルコンタンポラン (Ensemble InterContemporain): 作曲家ピエール・ブーレーズが創設した、現代音楽専門アンサンブルの草分け。

クラングフォルム・ウィーン (Klangforum Wien)、アンサンブル・モデルン (Ensemble Modern): ヨーロッパを代表する現代音楽アンサンブル。

指揮者:

ピエール・ブーレーズ (Pierre Boulez): 作曲家でもあり、現代音楽の最も重要な指揮者の一人。明晰な演奏が特徴。

クラウディオ・アバド (Claudio Abbado)、サイモン・ラトル (Simon Rattle): レパートリーは広いですが、現代音楽にも積極的に取り組みました。

エサ=ペッカ・サロネン (Esa-Pekka Salonen)、ペーター・エトヴェシュ (Peter Eötvös): 自身も作曲家であり、現代音楽の演奏に定評があります。

ピアニスト:

ピエール=ローラン・エマール (Pierre-Laurent Aimard): リゲティやメシアンのスペシャリストとして有名。

マウリツィオ・ポリーニ (Maurizio Pollini): 古典・ロマン派の巨匠ですが、シェーンベルク、ブーレーズ、ノーノなども積極的に演奏・録音しています。

高橋悠治 (Yuji Takahashi): 作曲家でもあり、クセノキスやケージなどの演奏で知られます。
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