プロが教えるわが家の防犯対策術!

いつもお世話になっています。
シュルレアリストのダリが好きで、
図書館でもよく彼の画集を借りています。
それだけではもどかしくて購入しようと思ったのですが、
いくつか疑問点があるのでよろしくお願いします。

1.同じ絵でも、画集によって色調(?)が違う気がします。
  できれば本物に近いものが良いのですが、どれがそうなのかわかりません。
2.また、こうした違いはなぜ出てくるのでしょうか?
3.辞書のように分厚くて6千円ほどする『ダリ全画集』なるものを発見しました。
  いろいろな画集を買い集めるよりも、これ1冊で満足すべきなのでしょうか。

3の補足ですが、本屋で中身を確認することができなかったので困っています。
1の色調の問題もありますし…。

どなかた、よろしくお願いします!

A 回答 (3件)

こんにちは。



[1,2に関して]
全く同じポジフィルムを使用した場合でも、製版/印刷を各々違う会社に任せると異なった色合いになります。これは製版/印刷工程での各オペレータの技量、印刷機や湿度等といった環境の違いが影響するからです(詳細については長くなるので割愛します)。また最終GOを出す出版社(場合によっては版権元)の校正、確認のレベルによっても異なってきます。…印刷される紙の種類によっても異なってきますね。

更には製版/印刷会社を替えずに、同出版社、同タイトルの画集でも“第○刷”の○の数字が異なるもの、“第○刷改版”というように改版が入れば色合いが異なると考えて間違いありません(差の幅は様々ですが…)。これらは世界最高水準を誇る日本の製版/印刷技術をもってしても解決しようがありません。おそらく永久に不可能だと思います。

ダリ作品(原画)の多くを見にいくことは至難の技ですよね(ものによっては見れないものある)。それを画集や図録等で確認できるわけですから、それらのマイナス要素を含めても大変贅沢なことだと思いますよ。さらに、書籍にて思いを募らせ、恋い焦がれ、実際に作品を目の前にした時の感動は…

[3に関して]
以前にもこちらのカテゴリーでダリの画集の質問があり、アドバイスしたものとかぶってしまうのですが…

・ダリ全画集(出版社:TASCHEN)
初版本。後に全く同じ内容でサイズを小さくしたお買得版も出ているようです。

・サルヴァドール・ダリ(出版社:TASCHEN)
TASCHENのニューベーシックアートシリーズのダリ版。

私は上の2冊を購入しました(生家に預けたままなのですが…)。

“ダリ全画集”は私の知るかぎりでは最も優れた画集(価格、色合い、掲載点数を考慮して)です。友人の勧めで購入しました。(おそらく言われているのは、こちらだと思います)何せ重い、大きいでページを開くのが少し億劫になってしまい、その後購入した“ニューベーシックアートシリーズ”を専ら愛読するようになっていました。好きな『セント・アンソニーの誘惑』が表紙になっていた点や好きな絵がほとんど載っている点、軽い、扱いやすいといった点からです。作品点数はダリ全画集には遠く及びませんが。

“ダリ全画集”をバイブル的な位置づけ。“ニューベーシックアートシリーズ”を実用書的な位置づけ…と、いった感じでしょうか。

何を目的にするかで選択は変わってくると思います。私はダリを熟知しているレベルにありませんが、上の2冊で充分満足しています。
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この回答へのお礼

製作過程について、詳しい説明ありがとうございました!
やはり一番は本物を見に行くことなんですね…(苦笑

今は画集で我慢(と言うと聞こえが悪いですが)して、
いつか本物を見に行きたいと思います!

ニューベーシックアートシリーズ、教えていただいてから
本屋で確認してみましたが、
仰るとおりなかなか良いもののようです!
購入を検討してみます。
(蛇足ですが、私も『セント・アンソニーの誘惑』が特に好きなんです^^)

私は個人的な趣味の範囲でダリ画集を欲しているので、
きっとその2冊で満足できると思います。
いろいろとありがとうございました!

お礼日時:2006/08/03 12:06

 画集の制作においてまず1作品→2撮影、ネガ→ポジ→写真修正→製版→印刷 の工程が大きくあって[実際には細かい工程が各工程内にある]各工程毎に色の調整が必要になります。

撮影にしても作品の持ち主によって作品の撮影が可能な場合もあるし撮影も借り出してスタジオで撮影できるのはマレでむしろ撮影させてもらえず持ち主が提供する写真を使用することが多い。渡された写真そのものの出来が悪い、写真修正が下手、製版の問題、印刷時の色だしの正確さ、等完成までに多くのひとの手が入るので実物から遠のく可能性は限りなく大きく
画集にシビアな色、色調を求めることは無理があります、そもそも実物の視覚的に見えうるダイナミックレンジと印刷による再現可能なレンジが決定的に差があり
あくまでコピーカタログ参考と割り切って見ることです。
 ただそうとは言ってもご不満でしょうからアドバイスするとしたら、印刷方法としてグラビヤ印刷の物を選ばれるといいでしょう。この印刷方式は色の出し方が通常黄赤藍墨の四色で四っつの版を重ねて色を出していく方法で色の濃い部分に[もわれ]というインキの流れてしまう現象が起こる欠点があるのですが色調のグラデーションの自然さ、色調の深さ等色彩にこだわってコストがかかることを厭わない[色にこだわる出版社→実物に出来うる限り近づけようとしているという事]出版物といえるので 一応お勧めです。
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この回答へのお礼

>持ち主が提供する写真を使用することが多い。

び、びっくりしてしまいました…!
確かにそれでは色味も違ってくるはずですね!
たくさんの人の手を経て、しかも根本的に今の技術では
本物の色を出せないとなると…確かに画集に『本物』を
求めるのは無理な話ですね(汗)

グラビヤ印刷…耳慣れない言葉ですが、
実物に近いとなれば早速探してみようと思います!
いろいろと詳しい説明、そしてご回答、ありがとうございました!

お礼日時:2006/08/03 12:12

1と2について。

現在の印刷技術では、完全に原画の色を再現することは不可能です。やはり本物を見るしかありません。これは、あくまでもウワサですが、写真集の初版では撮影者も編集も力が入っているので、重版よりもデキがよい・・・とか。ダリの場合は、すでに鬼籍なので、生前に出版されたものであれば、当てはまるかも知れません。現在の印刷技術では温度や湿度、機械の調子などによって微妙に色合いが変わることを防ぐことは出来ないようです。厳密には1冊ごとに色調は異なるため、それぞれ本物と見比べるしか手はないかと・・・。あくまで複製と割り切るべきと思います。また、それこそが「本物」を見る価値かも知れませんね。
3について。普及版で小型の版もあるはずです。同じタッシェンからより安価な画集もでています。手っ取り早く網羅したいのであれば、全画集で良いかと思います。好きな作品が掲載されている画集をいろいろと集めるのも楽しいかと思います。私の場合は、ダリやマグリットの画集を複数所有しています。もちろん掲載されている作品のほとんどは重複しています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
やはり、原画をそのまま再現することはできないのですね…。
可能な限り本屋で開いて色々と吟味してみたいと思います。

画集についてのアドバイスもありがとうございました。
たしかに、画集によって描かれている編集者の批評も違いますし、
色々集める楽しみは十分にあると思いました。
色々とありがとうございました!

お礼日時:2006/08/03 12:01

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