A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
>百人一首に出でくる歌人には僧侶が多い理由について何かご存知の方いらっしゃいませんでしょうか。
「僧侶はこの世の人でありません。」と言うと驚かれると思いますが、俗世を離れた人?と考えられていましたので、僧侶は俗事に携わらなくてよいことになります。言葉は悪いのですがご隠居さんのような性格がありました。僧正遍照のように仏教界でもそれなりの地位についた人物もいますが、修行はそこそこで、己のやりたいことに集中できた自由人的な性格もあったのです。また、当時の僧侶が知識人であったことも事実です。さらに、修行のためを含め旅に出たり、多くの霊場を巡ったり、好きな場所に住んだりして見聞を広め、他の人にない体験もしています。僧侶に限りませんが、世俗を離れ、都市から逃れて山野に閑居し、俗世と距離を置いてみる隠者文学の系譜に属します。僧侶と言うよりも隠者としたほうが適切なのかも知れません。(蝉丸を坊主めくりに入れているのは、蝉丸を隠者とし、隠者に坊主が包摂されるからだと考えられます。)なお、隠者文学は鎌倉時代から考えるのが一般的ですが、それ以前にも隠者的な要素は多分にありますので。
西行を例に取れば、西行は承平・天慶の乱で平将門を討った藤原秀郷(俵藤太)の子孫にあたり、武家の名門であり、若い頃は鳥羽院の北面の武士として兵衛尉として武士のエリ-トコ-スを歩んでいたにもかかわらず、妻と子供を振り切って出家します。よほどの決意があったことだと思います。また、修行にも励んでいます。そして、四国の崇徳天皇の旧跡を訪ねたり、奥州へ東大寺の勧進の旅に出たりなど、多くの旅を経験します。(奥州の途中の鎌倉で源頼朝に会っていますが、勧進や和歌のことではなく、武門のことについての話だったので、西行が武門の名門であったことが分かります。)また、庵をあちらこちらと移動して住んでいます。和歌への思いが強いだけではなく、これらの経験が元になって、多くの和歌を残すのです。この西行は、僧侶と言う枠組みではなく、隠者として扱われることが多く、韻文学の上では、西行(和歌)-宗祇(連歌)-芭蕉(俳諧)と続く漂白の旅の中に作品を作った人物との評価が定着しています。ただ、西行の場合、藤原秀郷以来の武門の名門で、経済的に恵まれており、出家後もその恩恵にあずかっていたと言われています。また、他の隠者文学の隠者の例に漏れず、旅に出ても都の周辺に帰ってきています。(隠者の代表のように言われる鴨長明も同じです。)
この西行の例のような僧侶(隠者)の性格が、歌人に僧侶が多い理由の一つであったと思います。
以上参考までに書きました。
具体例まであげての説明をありがとうございます。
「隠者の性格」というのも歌人に僧侶が多い理由の一つなのですね。
なるほどという感じで共感しました。
西行以外も調べて、もう少し私も研究してみようと思います。
No.2
- 回答日時:
こんばんは
たしか、けっこう上の位の家から出ている人も多いからではないでしょうか?(出家などで)
こちらが詳しいようです
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/ …
URLありがとうございます。
かなり参考になりました。
一人ひとりのプロフィールまで詳しく載っていて素敵です。
もう少し研究してみようと思います。
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