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GM計数管によるβ線の最大エネルギーの測定を行った際に、吸収体Alを用いた未知試料の吸収曲線を作成しました。
このとき、Alの厚さをmg/cm2で表したのですが、なぜmmではなくmg/cm2で表さないといけないのでしょうか?
どなたか詳しく教えていただけませんか?

A 回答 (3件)

あ、そういうことでしたか。



Alの
・密度をρ[mg/cm^3]
・面密度をρs[個/cm^2]
・線密度をρL[個/cm]
と置き、
深さ方向距離をdと置くと、

微小な距離Δdを進むときの吸収の度合いは、
ρs・ρL・Δd
に比例します。

行程がdであれば、
ρs・ρL・d
です。

ところが、ρs・ρL は ρ に比例するので、
結局、吸収の度合いは、ρd に比例します。

ρd の単位を調べると、
mg/cm^3 × cm = mg/cm^2
となります。

ちなみに、
ρを質量密度ではなく原子数密度にすると、単位は、
個/cm^3 × cm = 個/cm^2
となります。

単純な厚さや原子数密度を使わず、mg/cm^2 という奇奇怪怪な単位を使う理由は、
その単位を使うと、阻止能や飛程の値が、物質によらずだいたい同じになることと関係しています。


以上、ご参考になりましたら。
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この回答へのお礼

なるほど、とても参考になりました。
二度も回答してくださりありがとうございまた。

お礼日時:2008/11/06 07:31

吸収量を決めるのは、単位面積当たりの吸収物質の量(column density)であって、幾何学的厚みそのものではないからでしょう。

後者で表すと、密度を使って前者に換算しなければなりません。しかも、密度は条件によって変わるかもしれません。

分野は違いますが、天文学でも、天体のX線などを吸収する星間物質の量を Hydrogen atoms / cm^2 などという単位で表すことがあります。こちらは質量ではなく、原子数を使いますが、星間物質の密度は一様ではないので、星間空間の距離が無意味であることは明らかですね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
なるほど、わかりやすい説明感謝します><

お礼日時:2008/11/06 00:20

こんばんは。



m^2 や mm^2 ではなく、cm^2 が使われていることの起源は、私もよく知らないのですが、
放射線・イオンビーム・光などの照射の関係では、単位面積として 1cm^2 を使うという、昔からの習慣があります。
ご質問文にあるように、吸収体の厚さもそうですね。
私も学生時代、不思議に思いましたし、社会人になってからも、やはり、cm^2 が使われています。
たとえば、
「シリコンにホウ素イオンを、1.5×10^15/cm^2 だけイオン注入する」
といった具合です。


そういえば、
抵抗率の単位は、現在は、Ωm と書く人が多いですが。
昔は、Ωcm が主流でした。


答えになっていないかもしれませんが、ご参考に。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
すいません、[mg/cm^2]のcm^2の部分をmm^2で表さないのはなぜか、ということではなく、[mg/cm^2]という単位自体を[mm]で表さないのはなぜか、ということです。
わかりにくくてすいません><

お礼日時:2008/11/06 00:15

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