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数学の課外読物を読む度に以前から考えていたことなのですが、
数学ではギリシャ時代から21世紀の今日に至るまで数の拡張が順次行われ、
その結果、数は
 自然数-->整数-->有理数-->実数-->複素数-->n次行列と拡張されたと
 あります。
さて質問ですが、数の拡張はこれで最終ステージを迎えたのでしょうか。
これ以上の拡張は有り得ないという結論なのでしょうか?
それとも、後300年程して現在の数の概念を覆すような新たな数体系が出現
する可能性はあるのでしょうか。またその可能性を考えるのは数学の問題なのでしょうか?
あと一つ、最後のn次行列ですがこれは1つの数といえるのでしょうか。

A 回答 (4件)

現代数学では、直接数の体系を拡張してばかりの段階を超えて、その体系自体の性質を考察するところに進んでいることも知っていてよいだろう。



例えば、「群」というものがある。詳しくは説明しないが、「数」というものを名乗りたければ必要となる性質の一つと思って頂いてよい。
例を挙げると、整数は、それ同士を足したり引いたりしても、また整数になる。このことを、「整数は加法(足し算)について群を成している」という。
同様にして、「0でない有理数全体は乗法(掛け算)について群を成している」と言える。
同様に「環」や「体」というものもある。これらは、数が数であるための条件のようなものであるが、これから逆に、「群」「環」「体」(そしてそこから生まれる「非可換群」とか「リー環」というものもある)をきちんと定義し、そこから逆に「どのように数を拡張できるのか」を考えることができる。
これが、現代の代数学で研究されていることである。
さらには、こうした体系自体を一まとめにして研究する向きもあるとか…(ここまで来ると専門的過ぎて、普通の数学者では良くても耳学問程度にしか知らないだろう)。

>後300年程して現在の数の概念を覆すような新たな数体系が出現
する可能性はあるのでしょうか。
ここまで知っていれば、私としては、「そんなことよりずっと進んだ、今からでは予想もつかないような概念」が現れているような気がしてくる。
それも、300年と言わず、今世紀のうちかもしれない。
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この回答へのお礼

念入りの回答有難うございます。
現代数学の概要、参考になりました。
数学における数の拡張について質問をしましたのは、以前に吉田洋一という人が書いた
「零の発見」という本(これは数学の読物としては名著らしい)を読み、その中で書かれている
紀元前から現代に至るまで数はどのように拡張されてきたかというテーマが頭にあった
からです。その本では現代数学の「群」「環」「体」の話題は 書かれていなかったのですが
整数から小数・分数をへて無理数、超越数、複素数までの発展の歴史が簡明に書かれて
いてそこで話は完結していたと思います。私は電気工学をやっているので線形代数と複素解析を使うのですが、
一般にはおよそ計算をする上で行列と複素数が扱えれば大抵の用は足りると言われていて、またこの状況は当分変わらないだろうと
考えたのですが数学をやっている人ははたしてどう考えているのかと思い質問してみたのです。

お礼日時:2009/10/23 01:19

#1です。


> 実際、コンピュータが出現してから2進数や16進数が登場しているの
で。
何か誤解があるようだ。p進数については
http://ja.wikipedia.org/wiki/P%E9%80%B2%E6%95%B0

> あと実数-->超実数ですが、数を拡張する方向の一つに現実世界への応用、実用性ということもあるのではないでしょうか。

実用性は十分にあるはずと思っているのだが...
http://members.jcom.home.ne.jp/1228180001/manaly …
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この回答へのお礼

なるほど了解いたしました。p-進数 というのは数論で扱う特別な代数体の一つだったのですね。
とんでもない勘違いをしていたようです、カンニン。
代数学とか整数論はやってないものですから。
ただ10年ほど前に公開鍵暗号の本を読んだときに、そのアイデアのすばらしさに驚いたのですが、実はそのアイデアの基になっているのは
整数論の1原理を応用したもの(確か素数の生成と分解について演算量の非対称性を応用したものであったと記憶していますが、
だいぶ前のことなので忘れてしまいました)であるというのを思い出しました。
数学は素晴らしいアイデアの宝庫であることは間違いないことです。

お礼日時:2009/10/22 23:11

整数・有理数の拡張としてガウスの複素整数があります。


また複素整数よりももっと一般的な有理数の拡張として二元体K(√m)があります。複素整数はm=-1とした場合です。
複素数の拡張として4元数(クオータニオン)があります。その他にも8元数,16元数があります。
n次行列の拡張としてテンソルがあります。

また実数のような性質を持つ物を新たに再構成したものとして超現実数なんてものもあります。

それと、自分は勉強不足なのではっきりとは書けませんが、二元体の考えを発展させたものとしてイデアルがあるようです。
正確にはイデアルは数ではありませんが、数の集合から生まれる重要な概念として研究されています。
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数を拡張する方向は1つとは限りませんから...


有理数-->実数ではなくて有理数-->p進数でも良いし,
実数-->複素数ではなくて実数-->超実数でも良いし,

> 最後のn次行列ですがこれは1つの数といえるのでしょうか。
それは1つの数でしょう。なんといっても数の概念を拡張したのですから。
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この回答へのお礼

数を拡張する方向は1つとは限りません、というのは分かります。
実際、コンピュータが出現してから2進数や16進数が登場しているので。
ただ10進数-->16進数が数の拡張と呼ぶに値するのかどうかは分かりません。
仮に10進数でなく31進数を使っていたら別の数学の世界が開けていたという
ことになれば、確かに数の拡張と呼ぶに値するのでしょうが。
あと実数-->超実数ですが、数を拡張する方向の一つに現実世界への応用、実用性ということもあるのではないでしょうか。

お礼日時:2009/10/22 20:58

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