A 回答 (4件)
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No.1
- 回答日時:
おそらくとても有名な録音だと思いますが
「ゴルトベルク変奏曲」
演奏・グスタフ・レオンハルト(teldec 1965)
3回録音したレオンハルトの2番目の録音
使用楽器はDulckenが1745年に製作したチェンバロをモデルにしてMartin Skowroneckが1962年に製作したもの
レオンハルトはこんな人↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%B9% …
「無伴奏チェロ組曲」
演奏・アンナー・ビルスマ(seon 1979)
2回録音したビルスマの最初の録音
第1組曲から第5組曲までの5曲の使用楽器はMatteo Goffriller(他にMateo Gofrillerの表記あり。私の手元にはMattio Gofrilleriという表記もあります)がヴェネチィアで1695年に製作したチェロ
第6組曲は1700年ごろに南チロルで製作された5弦のチェロ・ピッコロ
ビルスマはこんな人↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3% …
あと
フランス・ブリュッヘンが1975年に録音した「バッハのフルートのためのソナタとパルティータ全集」も名高いと思うのですが、曲が有名かどうか・・・(無名では、絶対に、ないけど)。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83 …
使用楽器は
1)南ドイツ、もしくはフランスで1773年にSchererが製作したフラウト・トラヴェルソ(バロック・フルート)
2)18世紀にフランスでBizeyが製作したものをモデルにしてFrederick Morganが製作したリコーダー
です。
共演者(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、バス・ヴィオル、ヴィオローネ、チェンバロ)もそれぞれの古楽器ですが省略します。
ブリュッヘンはこんな人↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9% …
No.2
- 回答日時:
最近、というか、ここ20年ほどは、ピリオド楽器による演奏が主流ではないでしょうか。
使用している楽器は、バッハの時代の楽器のレプリカ(当時と同じ設計、材質で作ったもの)だと思います。また、音程(ピッチ)は、当時のもので、現在よりかなり低いピッチを使用していると思います。(専門家ではないので、詳しいことは分かりませんが)
本当は、マタイ受難曲やロ短調ミサのような声楽曲の方がよいのでしょうが、クラシック初心者とのことですので、管弦楽曲を中心に挙げてみました。同じ演奏家の声楽曲も多数CDが出ています。
これをとっかかりにして、関連情報をたどってみてください。
・ニコラウス・アーノンクール指揮 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
ブランデンブルク協奏曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/736988
http://www.hmv.co.jp/product/detail/737014
音楽の捧げもの:http://www.hmv.co.jp/product/detail/70047
・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ブランデンブルク協奏曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/3684964
管弦楽組曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/4073358
・トン・コープマン指揮 アムステルダム・バロック管弦楽団
ブランデンブルク協奏曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/4073374
管弦楽組曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/1914889
・シギスヴァルト・クイケン指揮/バイオリン ラ・プティット・バンド
ブランデンブルク協奏曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/2598617
管弦楽組曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/1070881
音楽の捧げもの:http://www.hmv.co.jp/product/detail/1493435
・鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン
ブランデンブルク協奏曲、管弦楽組曲:http://www.hmv.co.jp/product/detail/3801924
No.3
- 回答日時:
>その演奏者と使用されている古楽器を教えてください。
著名な演奏家やCDについてはすでに回答がでているので、使用されている古楽器についてですが、
レオンハルト(チェンバロ)、クイケン兄弟(ビオラダガンバ、ビオール)、アンアビルスマ(バロックチェロ)、ブリュッヘン(リコーダー、フラウトトラヴェルソ)あたりが超有名どころです。
チューニングについては、俗に「バロックピッチ」と言ってa=415ヘルツが標準と言えます。
現在の国際標準ピッチは、a=440ですので、バロックピッチは半音低いのです。
当時は、標準ピッチというものはなく、各地に残されているオルガンや管楽器によって、その地方ではどのようなピッチが用いられていたのかがわかります。
現代では、あまりにもバラバラなピッチでは収拾が付かないので、一応415ヘルツが標準のようになっています。
現代の楽器との違いは、
チェンバロは現代と当時のものはほぼ同じ物です。
バイオリン→当時のものは、指板が短く音域がせまい。ブリッジ(駒)が低い。弦の材質が鋼鉄ではなく羊の腸を撚って乾燥させたもの羊腸線(ガット弦)です。
アゴあて、肩あてはありません。
弓はゆるゆるに張ってあり、和音が出せます。
バロックチェロも指板が短く、駒が低く、弦はガット弦です。
昔のバイオリンが現代も名器として使われていますが、駒は高くなりその分ネックと指板の間にくさび形の木材を入れて角度を付け、弦はスチールにするなど大改造が行われています。華やかな音がするように弦をスチールにしてブリッジを高くしたものですから、当時のままの作りでは楽器が壊れてしまうので、ストラディバリと言っても、後世の人が改造したおしています。
当時の楽器は、いぶし銀のような音を出していたのです。
現代は、ピッチインフレと言って、国際標準が決まれば、逆にこっそりピッチを上げて自分の楽団だけ華やかな響きにしようという不届きな指揮者が現れたり(ドイツの超有名な識者です。ピッチを上げていることを知らない一般聴衆はそのサウンドの華やかさに目を見張り大喝采をしました。)、同じような発想で、コンテストで上位入賞を狙ったりという具合で、国際標準ピッチが無視されています。(アメリカ音楽界は440ヘルツ堅持です。立派です)
このようなアンフェア発想と狂信する聴衆に嫌気をさした人たちが、作曲された当時の響きを得ようとして、古楽回帰が言われるようになりました。
現在の古楽器奏者の大半が、最初は近代楽器から入って転向しています。
擦弦楽器としては、ビオール属と言ってフレットのあるバイオリン属のような楽器が非常に多く使われていました。ビオラダガンバ(ガンバは「足」という意味)はチェロのように両足で挟んで保持します。
フルートは、木で作られていて、キー(金具)はありません。穴を直接指でふさぎます。
最低音は現代フルートが「ド」までに対し、バロックフルートは「レ」までです。
しかし当時は、フルートは、むしろ特殊な楽器で、木管楽器の花形はリコーダーでした。リコーダーはピッチが低い意外は現代のものとまったく同じです。当時は単に「フラウト」と言えば、リコーダーのことを指し、フルートは、「フラウトトラヴェルソ」(横向きのフラウト)と呼ばれていました。
金管楽器にはピストンがなく、唇の締め具合で音程を取る「倍音」というテクニックで音階を吹き分けていました。倍音は低いところは、ドとソしか出ません。中音域になるとミが出せもっと高くなると半音階も出せます。
あとは初期バロックでは「リュート」というギターの前身のような撥弦楽器もチェンバロの代わりによく使われていました。現代ではドンボアという奏者が著名です。
というように、楽器の違いが古楽らしさを出している部分があります。古楽器は近代楽器のように改良されていないので、演奏は概して難しく、その不自由さが古楽らしい雰囲気を出しているとも言えます。
少し前なら、少々演奏が稚拙でも「古楽器を使っている」ということで、価値があったのですが、今は、愛好家の耳も肥えてきて、古楽器を使いつつも技術的音楽的にハイレベルな演奏を求められるので、古楽演奏家はなかなか大変です。
この回答へのお礼
お礼日時:2011/05/27 10:22
古楽器がこんなにも個性的だとは、興味深く読ませていただきました。音を聴くのが楽しみになってきました。欲を言えばCDの紹介も教えてくださいませんでしょうか?よろしくお願いするとともに、ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
No.3の方が楽器について詳しく書かれているので、私はCDを紹介してみます。
なお、バッハの代表作の多くは、CDで2枚組になってしまいます。これは覚悟してもらうしかありません(笑)。先に回答されている方と重複しますが、やはり古楽器奏法の先駆者である、巨匠グスタフ・レオンハルトとその周辺の人たち(フランス・ブリュッヘン、アンナー・ビルスマ、クイケン兄弟)から聴いていかれるのが良いと思います。CDも手に入りやすいですし。(もっと若い世代で、紹介したい演奏家も沢山いますが、CDが輸入盤だったりするので…。)
【管弦楽曲】
とりあえず1枚買うなら、『ヴァイオリン協奏曲集』から入るのが良いと思います。特に「2つのヴァイオリンのための協奏曲」は、バッハらしいテンション高めの、かっこいい曲です。『ブランデングルク協奏曲』『管弦楽組曲』はやや軽めの明るい曲調。『チェンバロ協奏曲集』はヴァオリン協奏曲に近いテンション高めの曲が多いです。
●シギスヴァルト・クイケン指揮、ラ・プティット・バンド『ヴァイオリン協奏曲集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UG4/
●グスタフ・レオンハルトほか『ブランデングルク協奏曲』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G7Z2/
●トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団『管弦楽組曲』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0000ZP4HY/
(トン・コープマンはレオンハルトの弟子の一人です。)
●トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団『チェンバロ協奏曲全集1』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005J40A/
●トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団『チェンバロ協奏曲全集2』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005J40B/
【室内楽曲】
ヴァイオリン協奏曲を聴いたら、次に『ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集』、その次に『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ』、という順番で聴いていくといいと思います。ちなみにバッハ本人はオルガンやチェンバロの名手でしたが、ヴァイオリンもかなり上手かったようです。
●シギスヴァルト・クイケン&グスタフ・レオンハルト『ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UIW/
●シギスヴァルト・クイケン『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UH8/
●寺神戸亮(てらかど・りょう)『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ』
http://www.amazon.co.jp/dp/B000FTW8GK/
(↑寺神戸はクイケンの弟子で、日本を代表するバロック・ヴァイオリン奏者。クイケンの演奏はとても力強いですが、悪く言えば暑苦しい(笑)。寺神戸はややゆったりした感じ。私は最近、寺神戸のほうを好んで聴いています。)
●フランス・ブリュッヘンほか『フルート・ソナタ全集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G868/
●有田正広ほか『フルート・ソナタ全集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B003RECFFO/
(↑有田正広は日本を代表するフラウト・トラヴェルソ奏者。ブリュッヘンのCDも名演なのですが、ちょっと肩に力が入りすぎているようにも思えます。有田のほうが、素直に楽曲の良さを引き出しているような気がします。)
●アンナー・ビルスマ『無伴奏チェロ組曲(旧録音)』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G864/
●アンナー・ビルスマ『無伴奏チェロ組曲(新録音)』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0002ZF03K/
(↑新録音のほうはモダン楽器使用です。でも、これはこれで名演ですが。)
●ヴィーラント・クイケン&グスタフ・レオンハルト『ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UJ6/
【鍵盤曲】
チェンバロ曲では、『フランス組曲』がバッハ入門用に最適だと思います。組曲というのは舞曲を集めたもので、親しみやすい曲調ですが、随所に「バッハらしさ」を感じます。同様のものに『イギリス組曲』『パルティータ』などがあります。『フーガの技法』は晩年の作品で、やや取っつきにくいかもしれませんが、ぜひレオンハルトの名演を聴いてほしいと思います。
●グスタフ・レオンハルト『フランス組曲』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G866/
●グスタフ・レオンハルト『パルティータ(旧録音)』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UKK/
●グスタフ・レオンハルト『パルティータ(新録音)』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00018ZRY0/
(↑レオンハルトは『パルティータ』を2度録音していますが、アマゾンのレビュアーさんも書いているように、どちらも捨てがたいのです。)
●グスタフ・レオンハルト『フーガの技法』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UKU/
●グスタフ・レオンハルト『オルガン作品集』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G7ZC/
(↑有名な「トッカータとフーガ ニ短調」も収録。)
【宗教曲】
クラシックの歌ものというのは、取っつきにくいかもしれませんが、できれば次の2作品ぐらいは押さえておきたいところです。
●グスタフ・レオンハルト指揮、ラ・プティット・バンド『ミサ曲ロ短調』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UO6/
●グスタフ・レオンハルト指揮、ラ・プティット・バンド『マタイ受難曲』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009I8UOG/
(宗教曲では、鈴木雅明指揮、バッハ・コレギウム・ジャパンも素晴らしい演奏をしており、世界的に評価が高いです。ただ、CDの値段が高めなので、今は勧めないでおきます。でも機会があったら触れてみて下さい。バッハ・コレギウム・ジャパンのHPはこちら。)
http://www.bach.co.jp/
ところで、バッハの代名詞とも言える「フーガ形式」。これは3本とか4本の旋律の絡み合いです。似たものに「カノン」がありますが、これは全く同じ旋律の追いかけあい。「フーガ」のほうは、全く同じでなくても、同じ主題にもとづく旋律ならOKというものです。フーガのほうが自由度が高いので、凝った曲が作れます。
そのフーガですが、全部の音がゴッチャになって聞こえているうちは、良さがよくわかりません。そこで勧めたいのが、『ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集』です。これらのソナタの第2楽章と第4楽章は、3声のフーガ(ヴァイオリン・チェンバロ右手・チェンバロ左手の3本の旋律)になっています。これを、まずヴァイオリンの旋律だけに集中して聴いてみる。次に、チェンバロの右手だけ、そして次はチェンバロの左手だけという風に、分けて聴いてみる。それから改めて、全体の「絡み合い」を味わうようにする。この練習をすると、フーガの良さがわかってきます。お試しあれ♪
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