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ムーミン原作を全て読んでみました。
初期の作品に登場する愛すべきスニフが、後期の作品には全く登場しなくなってしまうのはなぜなのか、理由がわかりましたら、教えていただけますか。

ムーミンの解説本なども何冊か読んでみましたが、なかなか答えが見つからず。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

わたしも手元にある解説本を読み返してみましたが、


はっきりしたことはわかりませんでした。

以下はわたしの個人的な想像ですが、

トーベ・ヤンソンが
ムーミンシリーズの第一作「ムーミントロールと大きな洪水」を
発表したのは1945年。
シリーズ最後の作品「ムーミン谷の十一月」は1970年です。
50年代にはコミックスの新聞連載を開始しています。
(途中で書き手は弟ラルスに交替)
このコミックスの連載は大成功したということですね。

実はわたしはムーミンコミックスは読んだことがないのですが、
「ムーミンのふたつの顔」(ちくま文庫 冨原眞弓著)によると、

"・・(コミックスの)第一話の冒頭から登場するスニフは、児童文学では・・(中略)・・
ムーミントロールになにかと半人前扱いされて不満をこぼす。
しかしコミックスでは、はるかにおとなっぽく世知にたけて、損得勘定にさとい。
・・(中略)・・憎めない悪友という役回りである。"

とあります。(たぶん読まれていると思いますが)

小説のスニフとコミックスのスニフではキャラクターが変わっているようです。
そんなところにも原因があるのかもしれないと思います。

長期間かけて書かれるシリーズでは初期の主要な登場人物が
後期にはすっかり影が薄れるということは珍しくありません。
スヌーピーとチャーリー・ブラウンの活躍するコミックス「ピーナツ」でも同じことが言えます。
初期にチャーリー・ブラウンの友達として登場していた何人かの子供達は
連載が続くにつれてその役割を終えていきます。
作者の心境の変化や読者の好み(人気)が反映される場合もあるかと思います。
また作品自体、その作風(絵柄も含めて)が変わっていくので、
登場人物が変わっても不思議ではないのでは。

ムーミンシリーズの後期の作品では
ゲストキャラクターが沢山登場してきます。
その多くは恥ずかしがり屋で臆病な性格という設定ですね。
(ちなみにわたしははい虫のサロメちゃんが大好きです。)

ムーミンシリーズ第六作「ムーミン谷の冬」を執筆するにあたって
ヤンソンは「コミックスでは陽気な冒険や罪のないジョークを追求してきた。
いまさら小説でも同じ主題を扱う気にはならない。」として
「心理的な孤独と不安を全面に押し出した。」とあります。(「ムーミンのふたつの顔」より)
最後の二作品は「大人向けの作品」と位置付けられています。
コミックスで活躍するスニフの出番は、小説ではなくなってしまった・・
というところではないでしょうか。


ムーミンシリーズを読んだのはもう何年も前なので、
勘違いしている部分もあるかと思いますし、
あまり参考にはならないような気がしますが、
思いつく限りで回答してみました。
もしかしてもっと別の思いもよらぬ理由があるのかもしれません。
詳しい方の回答が待たれます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
やはり作者の意図、心境の変化みたいなものが理由なんでしょうね。
ムーミン谷を離れ、スニフはどこへ行ってしまったのでしょうか。やはり興味は尽きません。。。

私もコミックススのほうは読んだことがないので、機会があったら読んでみたいと思います。

お礼日時:2011/09/01 11:34

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