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だしの引き方についての質問です。テレビでプロの料理人が出汁の引き方を教えていました。昆布10cm角とかつお削り節を水から入れて15分くらい煮出すと言っていました。

昔から出汁(一番だし)は沸騰させてはいけない、沸騰する前に削り節を入れてすぐに火を止め、漉すと
習ったり、料理本にも書いてありました。二番だしは水から煮るということでしたが・・・

最近変ったのですか?料理人はこの出汁を普通に汁物などに使っていました。長く信じていた調理法が覆ったということでしょうか?

とてもびっくりしましたので、どなたか詳しい方教えてください。

A 回答 (7件)

まず初めに本来の一番だしと言うか合わせだし(混合だし)は、質問者さんも書かれている通り、まず自ら昆布を入れて加熱し、沸騰直前に火を止めて昆布を取り出す。

次いでここに削り節を入れてひと煮立ちした所で火を止めてだしを引く。これで正しいです。
しかしこれは澄まし汁(椀もの)に使うためのだしです。和食においては、澄まし汁が重要な役目をします。だしの香りも、うま味も強過ぎてはだめです。
ほのかに香る様な香らない様な、うま味も感じられる様な感じられない様な、塩味さえ人間の血液の塩分濃度に合わせた程度が良いとされます。この役目をしているのが一番だしなのでしょう。

●様々なだしの取り方
しかし全てのだしがその様な引き方をするとは限らないのも事実です。漫画の「美味しんぼ」に「引出し昆布」なる話がありました。煮立った湯の中に昆布をひと潜りさせるだけの取り方です。実際にあの様な引き方をするのは見た事がありませんが。
おそらく昆布の中からうま味はほとんど出て来ないでしょう。表面についているマンニットと昆布の香り物質が溶け出す程度だと思います。
昆布を冷水に一昼夜漬けておくだけの鍋用のだしを見た事がありました。それはそれなりに美味しいだしでした。
一番代わった取り方は、そばつゆに使うかつおだしでしょうね。厚削りのかつお節分を45分煮出すのだそうです。煮出してすぐにだしは出るが、20分程の頃に一度だしはかつお節に戻る。それが再び出て来るのだとの説があります(そばの技術_有楽町更科覚え書)。

●だしの役割
だしは素材を引き立てるもの。一般にはそう言われています。でもそれが全てではありません。味噌汁のだしは、味噌の強い香りを殺し、また味噌が魚臭さを殺すために、敢て魚臭い煮干や時には焼きアゴなどを用います。
そばのだしはもっと極端で、醤油と砂糖からなるかえしと、かつおだしを喧嘩させてお互いに殺し合わせている様なものです。
「醤油が入っていて入っていると分っちゃいけない。かつおが入って・・・・」
上記の文献にそう書かれています。引き立てではなくてまさに殺し合いですね。

●料理の手法
料理の手法は永久不変ではないのでしょう。フランス料理にしても元々田舎料理だった国に王妃がイタリア料理を持ち込んだ事に始ります。完成したグランド・キュイジーニさえ壊されてヌーベル・キュイジーニに代わった歴史もあります。
現在TVに様々な料理人、料理研究科などが登場し、様々な作り方を説明しています。本来の手法とは逆の事を言う人もいます。
新たな手法の提案をしていると思えるものもあれば、単なる思いつき、奇をてらっただけとも思えるものさえあって玉石混交です。

●料理とは何か
私ら工学人間から見れば、料理とは化学的、物理的手法による材料の加工です。熱移動、物質異動そしてそれに伴う熱変性や化学変化が料理で起きています。熱移動や物質異動について数式で記述できるのではとさえ考えます。
調理過程で何が起きているか、それは何のためにその様な変化を行っているのか、行っている調理操作が、その目的に合致しているのか。そう言う目で見ると、本来の調理技術の意味、そして新たな方法が何の意味を持つかも、自然と分って来ます。

その番組は見ていませんが、椀もの用のだしではなくて、何か野菜類の煮物用のだしなので、意味があってその様な引き方をしたのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

いろいろな出汁の引き方があるのですね。プロと素人の家庭用でも違ってくるのですね。
正直、一番だしは何だか物足りないような気もしていました。家庭用の出汁や用途に応じた出汁の引き方があるものですね。

たくさんの方から回答をいただきありがとうございました。ここをお借りしてお礼申し上げます。

お礼日時:2010/09/30 14:28

一番だしは沸騰させてはいけないんですが、ほかの皆さんが書いてはるように、これだけが出しのとり方ではないんですよね。


つーか、この一番だしって、家庭では使いにくいです。
上等な昆布と鰹節をたいりょうに使わなければならないし、とり方は難しいし、一番出しは使う料理が限られてます。
煮込んで出す二番だしの方がいろんな料理に使えるし、味噌汁なんかは一番出しより二番だしの方がおいしくできますしね。
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使用目的に応じただしのとり方は置いといて、一番だしを沸騰させる・させないと言う件ですが。


料理人が本職の技術でだしを取る場合はともかく、家庭で一般の方が取る場合に限れば、生臭さや乾物臭さを残してしまうことも多いので、一度沸騰させてしまう方が安定した品質になってよいです。

と、和の鉄人が解説された事があります。

そんな理由もあってか、料理番組等のレシピの紹介では一般家庭向けの技巧として、一度しっかりと沸騰させてしまうやり方を紹介する料理人の方も多いようですね。

私も(和食ではなく中華なのですが)レシピを紹介する際には、家庭で料理人ではない人間が作る、という事を考慮して、失敗のない安定した調理法や入手しやすい材料にアレンジして紹介しています。
そして本職ならではの繊細な技巧や本格的な食材を堪能したくなった時は、来店いただければ幸いですね(笑)。
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貴女の長年信じていたダシの取り方で正解です。



じゃあ、その料理人の方法が間違いなのかといえば、そうともいえないのです。プロというのは、お客様に料理をお出しして、お金をいただいているのです。その味を支持しているお客様も少なからずおられるのは確かなことなので、間違っているぞと指摘するわけにもいきません。

ご質問文からは、その料理人がどのジャンルの方かわかりませんが、料理によっては特殊なダシの取り方をすることもあります。たとえば、そばのダシですが、鰹節を1時間近くグラグラと沸騰させて煮出します。

そばのダシは日本料理の常識からすればとんでもない邪道ですが、江戸時代からの伝統的なダシの取り方です。なぜそんな鰹節の風味を殺してしまうようなダシの取り方をしているのかといえば、そばの風味を活かすためです。あえて長時間煮出すことで鰹節の風味を殺し、そばの風味とケンカしないようにしているのです。
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オーソドックスな方法だけが正しいわけではありません。


その店の出したい風味、又は、作りたい料理の種類によって
そこに改良を加えることは普通にあると思います。
(一番だしと二番だしの使い分けと似たような理由)

ただ、今回の場合は家庭向けということで
細かい気使いや手間がいらない簡単な方法を紹介したものであり
本格的な方法として紹介したものでは無いでしょう。

家庭料理であれば繊細な風味を求める必要が無い場合が多いですし、
たとえ出汁そのものの風味を味わう様な料理であっても
ほとんどの人(化学調味料、及び、濃厚な味の食事に慣れた多くの人達)には
その繊細な風味は好まれにくいでしょうから・・。
(たとえエグミが出たとしても「鰹」「こんぶ」と
 はっきりした風味を感じられる方が好まれやすい傾向があるのでしょう)
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料理人によっても多少異なります。


基本とされる(一般的な)方法とは違いその人だけの独自にたどり着いた方法と言うわけですね。
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煮出して出汁をとる場合もありますが。

。。。

一般的には、昆布を前日からつけておいて
沸騰したお湯に花かつお(削り節とも少し違います)を入れる
または、削り節を入れて沸騰したら漉す のどちらかなのですが
両方が混ざった?のではないでしょうか。

プロの料理人と言われている人たちが
料理が上手であるとは限りません:-)

元プロの料理人 より
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