プロが教えるわが家の防犯対策術!

スリービルボード見てきました。

見所がよくわかりません。
私にはまだ大人の作品なのでしょうか?

みなさんが面白いと思ったところなど教えてください。

A 回答 (1件)

************以下、ネタバレ*************





確かに大人のための映画ではあると思います。これまでの人生経験や、観てきた映画から想像して「ああ、この人はこういうキャラだろうな。きっとこういう展開になるだろうな。そもそも、この役者さんが演じてるんだし」と思える部分がことごとく裏切られるのが面白いからです。そして、裏切られて、いい方向に行くのが癒されます。むしろ、あり得ないくらい、いい方向に行きます。

劇場用パンフレットはお買いになりましたか? 結構、中身が充実していて、映画の隠れた良さが、さらにおわかりになるかと思います。
************以下、もっとネタバレ*************



例えば、冒頭で赤い看板が現れますよね。ちなみに、あそこ、逆から訳しているのでちょっと読みづらいなと思ったのですが、手前の看板から読んでいくと「強姦されながら死んだ」「なのに逮捕者はゼロ?」「どうなってんのよ、ウィロビー署長?」ですよね。

この時点で観客である私たちは、ミルドレッドがただただかわいそうで、署長はとにかく怠慢で、パトカーに乗ってる怠慢そうな人が署長なんだろうと思うのが自然です。広告会社の人だって看板屋さんだって、ミルドレッドに味方している感じだし。ところが、そんな第一印象がことごとく間違っていたとわかってきますよね。そのわかり方がまたリアルです。神父のさりげない発言で、急にわかったりして。それで観客である私たちは「え? 私、ちょっと偏見で観てた?」と気づかされたりします。

でも、そこには完全な悪人も完全な善人もいません。その証拠に誰にでも味方がいます。そして、やがてさらにわかってくるのですが、登場人物たちは初めから敵味方のような関係だったわけではなく、初めはきっと仲良くやっていて、それがいろいろな要因で関係がこじれていったのだとわかってきます。その関係が徐々に徐々に修復されていきますよね。

その感じがね、この世知辛い世の中で、大人としていろいろと面倒なことをこなしていたりするとね、癒されるんですよ。そして、世界中の人みんながこうやって関係を修復できたらいいのになあ、と思わせてくれるところが、私にとっては見どころでした。反抗期の子供と親もうまくやれるといい。そして、うまくやれなかったとしても、どこかで誰かが気にしてくれていると知ってもらえるといい。そして、世の中には理不尽なことがたくさんあるし、法だって理不尽だと思えたりするけれど、そういう理不尽さと向き合うことで、世の中が「怒り」ではない方向に行くといいと思わせてくれました。

ご参考までに。
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