
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「まかづ」は「参る」同様謙譲語です、ただ、方向が貴人宅を出て、身分低いものの所へ行くという意味になります。
一般には「退出申し上げ」というような訳になります。命婦は貴人(天皇)の所を退出申し上げて、そこ(身分低い桐壺更衣のところ)へ到着して、・・・。
「参る」は貴人宅へ行く意味の謙譲語で口語訳は「参る・参上する」で構いませんが、ご提示の文の「まかで」の場合は到着点が身分低い所なので、使うことができません。しかし適切な訳語がないため、「参り着いて」とする場合もありますが、これだと出発点に対する敬意か、到達点に対する敬意か、つまり敬意の方向が不明瞭となります。
一語・句で済ませたいけれどなかなか適語が見つからないので、歯がゆい思いをする問題です。
No.7
- 回答日時:
野分めいて、急に肌寒くなった夕暮どき、いつもよりもお思い出しになることが多くて、靫負命婦という者をお遣わしになる。
夕月夜の美しい時刻に出立させなさって、そのまま物思いに耽ってておいであそばす。このような折には、管弦の御遊などをお催しあそばされたが、とりわけ優れた琴の音を掻き鳴らし、ついちょっと申し上げる言葉も、人とは格別であった雰囲気や顔かたちが、面影となってひたとわが身に添うように思し召されるにつけても、闇の中の現実にはやはり及ばないのであった。命婦は、あちらに参着して、門を潜り入るなり、しみじみと哀れ深い。未亡人暮らしであるが、娘一人を大切にお世話するために、あれこれと手入れをきちんとして、見苦しくないようにしてお暮らしになっていたが、亡き子を思う悲しみに暮れて臥せっていらっしゃったうちに、雑草も高くなり、野分のためにいっそう荒れたような感じがして、月の光だけが八重葎にも遮られずに差し込んでいた。寝殿の南面で車から下ろして、母君も、すぐにはご挨拶できない。
上記は渋谷栄一氏の研究を発表しているサイトから、引用したこの部分の現代語訳です。
「参着して」というのはいかにも難儀の結果を思わせます。
「罷る」+「出づ」から「罷づ」(まかづ)という言葉が発生しました。天皇や中宮などの面前から引き下がり、さらにどこかに訪ね着いたということを、「罷で着く」という言葉で表現したものです。もっと具体的に言えば、「桐壺の女御」が病気になって実家に帰ったが、ついにその実家で亡くなります。帝は昔のことを忍んでほとんど泣き暮らしている状態で、「靫負命婦」と呼ばれる女性を我が身の代理として、更衣の母の元に遣わします。その命婦が帝の前から引き下がり、更衣の実家に着いたことを「罷で着きて」という言葉で表現したものです。
No.6
- 回答日時:
源氏物語ですかね。
>どういう意味なのでしょうか。
まかで(まがづ)・・・退出する→御所を退出する。
着きて・・・(更衣の家に)着いて。
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