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夏休みの読書感想文の宿題で「金閣寺」を読んだのですが、はっきりいって、何がいいのか分からないです。主人公の気持ちも作者が伝えたいことも全然分からなくて・・・ この話が、有名な文学作品になっている理由がわからないです。これってやはり私の読解力不足なのでしょうか? この本を読んだことがある人は是非感想を聞かせて下さい。

A 回答 (2件)

 あの手の純文学には、特定の答えが用意されているわけではないのです。


 たとえば、中村うさぎの某シリーズの外伝なんかだと、本人が何かを訴えたくて書いているわけですが、金閣寺の場合にはそれがあんまし強く言葉として出ていないので分かりづらいんです。
 しかも純文学はたいがい、テーマを読みとるためにはそれが書かれた当時の時代背景を知っておく必要があったりして、学生に読ませるのに適した物とは言えないようなのがけっこうあったりします(^_^;
 ですんで最悪、「主人公は自分をコントロールできない放火魔だ」でもいいんです(もっとも、頭の固いナニ考えてっか分からない先生だと、駄目だというかもしれませんけどね。そういうときは理想論を書いておけばいいんです(笑))。

 ご存じかもしれませんが、金閣寺は実際に起こった事件をリテイクした小説です。
 ですんでそういう方面から、当時の新聞を図書館から引っ張り出してきて読んでみる、といったアプローチも悪くないんじゃないでしょうか。

 足りないのは読解力ではなく単なる読書経験です。これは年齢的に仕方のないことだし、時間さえあればいくらでも埋められるので安心していいでしょう。
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本が好きで、乱読している者です。


ということで、三島由紀夫もかなり読んでいるのですが、「何がいいのか分からない」というご意見には、共感します(笑)。

「金閣寺」の評価の高いところは、材題のユニークさはもちろんのこととして、(当時としての)鋭い人間分析があったんじゃないでしょうか。
現在も「引きこもり」や「青少年犯罪」を材題とした小説が(後世に残るかは置いといて)、人間の心理分析という点で、評価されていたりします。
人間の心理のブラックな面を材題にすると、世間の批評家が「それっ」と取り上げてしまうという流れは、今も昔も同じように感じます。

話は変わって…
これは邪道な読み方かもしれませんが、「この本が何をいわんとしているのか?」を自分なりに理解・納得したい場合は、巻末の「あとがき」「解説」を先に読んでしまうという方法があります。
「あとがき」には著者の意図が、「解説」には解説者の(良否あるが)深読みコメントが、読解をスムーズにしてくれます。
(ミステリー小説なんかは、楽しみが半減するのでタブーですが…)
私の場合、純文学、特に歴史・文化が違いすぎる海外の文学を読むときには、必ず後ろから読むようにしてます。

さらりと、書いてしまいましたが、「あとがき」を先に読むか、否か…。これもすごい議論になりそうですね。
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