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A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
請負事業の一括は、建設の事業だけに適用されるものです。
有期事業の一括は、建設の事業と立木の伐採の事業に適用されるものです。
http://syarobe.com/oudan/tyousyu/tyousyu-02.pdf
No.1
- 回答日時:
両者は、基本的にそれぞれ別々のものです。
あとでまとめますが、「請負事業は有期事業に含まれるのか?」と考えるのは適切な考え方だとは言えません。
有期事業の一括は「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」の第七条で定められています。
また、請負事業の一括は、同じく第八条で定められています。
● 有期事業の一括(労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第七条)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC00 …
● 請負事業の一括(労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第八条)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=344AC00 …
━━━━━━━━━━
2つ以上の事業が行なわれるときに、この事業の各々が「事業の期間が予定される事業」であるとき、すなわち、始期と終期がはっきりしている事業であるときには、これらの事業全体を「有期事業」といって、まとめて1つの事業だと見なします。
この見なしを「有期事業の一括」といいます。
有期事業の一括においては、
1 各々の事業の事業主が同一人であること
2 各々の事業が<他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行なわれること
3 各々の事業規模が厚生労働省令で定められる規模(労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第六条)以下であること
4 厚生労働省令で定められる要件(同上)に該当すること
といった必要条件があります。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第六条 において定められている規模・要件は、次のとおりです。
ア 各々の事業の種類が同一であること
イ 各々の事業の労災保険関係が成立し、建設業又は立木伐採業であること
ウ 1年の全体の労災保険料相当額が160万円未満であること
エ 建設業では、請負金額が1億8千万円未満であること
オ 立木伐採業では、素材の見込生産量が1千立方メートル未満であること
━━━━━━━━━━
建設業に限っては、事業が数次の請負によって行なわれるときに、その全体を「請負事業」といって、まとめて1つの事業だと見なします。
この見なしを「請負事業の一括」といいます。
このとき、元請負人だけを事業主と見なします。
ただし、下請負人に関してもこの定めを適用させたい旨の申請をしたとき、認可されれば、下請負人を元請負人と見なすこともできます。
しかしながら、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第九条 の定めにより、下請負人の事業(★)は、以下ウ~オ(「有期事業の一括」で出てくる要件です)にあてはまってはなりません。
ウ 1年の全体の労災保険料相当額が160万円未満であること
エ 建設業では、請負金額が1億8千万円未満であること
オ 立木伐採業では、素材の見込生産量が1千立方メートル未満であること
したがって、現実には、「有期事業の一括」と「請負事業の一括」は分かれます。
建設業の「有期事業の一括」の中において「請負事業」が含まれているものの、下請負人の事業の要件(★)を考えたときに有期事業の一括のウ~オの要件が除かれてしまうことになるので、結果的に、分けて考えざるを得ないわけです。
━━━━━━━━━━
以上のことから、「請負事業は有期事業に含まれるのか?」ということを考えるよりも、それぞれの「一括」の意味を法令の条文の内容そのままに素直に受け止めてみる、ということが大事だと言えます。
「有期事業の一括」は法令でどのように定義されているのか。
そのための要件は何なのか。
また、「請負事業の一括」についても、同様にどう決められているのか。
法令の条文を丹念に読み下すことが肝要だと思います。
そうしていただければ、決してむずかしいことではなく、両者の相違も理解できるはずです。混同しようもありません。
ここを「請負事業は有期事業に含まれるのか?」などと要らぬことを考えてしまうからこそ、混同してしまうのではないでしょうか。
混同を避けるには、やはり、素直に法令の条文に向き合うしかない、と私は思っています。
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