
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
殷王朝の勢力圏は、東シナ海の朝鮮半島の向かい側、長江と黄河の間の海岸線付近までで、殷(商)の国土自体は海岸線に面していない地域でした。
だから「海に拾いに行けない」場所だったわけで、だからこそ貨幣として流通しました。
>海で拾った子安貝も貨幣として使えたのですか?
もちろん使えましたが、殷の勢力圏とはいえ商業流通が盛んではない(つまり貨幣経済ではない)海岸沿いの地域から、貨幣として流通する場所まで貝を持って移動するには相当な苦労があったでしょうから、一人で運ぶ程度ではコストに見合ってなかったと考えるのが妥当です。
>それとも貨幣の子安貝にはなにか追加のデザインや刻印がなされて自然界にある子安貝と見極められるようにしていたのでしょうか?
子安貝は形状が独特で固く光沢のあるものですから、紀元前の世界では同等のものを人工的に作ることは不可能に近く、また一目で子安貝とわかるものなので自然界のまま流通しました。
No.5
- 回答日時:
> それとも貨幣の子安貝にはなにか追加のデザインや刻印がなされて自然界にある子安貝と見極められるようにしていたのでしょうか?
中国での子安貝・宝貝の出土品は、中国大陸の(海岸から遠い内陸部)にあるようです。 殷王朝のあった地域は、海岸から遠いですから、自然界にあったのをたまたま拾ったとは思われることはないでしょう。
なお、中国では、死者の埋葬や死者の口に入れる、生きている人が紐に沢山繋いで身につけて見せびらかしている、安産のお守りするなどの使い方をしていたらしいです。 貨幣としてものの購入や販売のときにも使ったのでしょうが、「使用頻度」としては、宝物や呪物としてのことが多かったのでしょう。 殷の時代に商品経済はそれほどなかったでしょう。
ただ、朋という単位で、糸で繋げた宝貝10個=1朋とカウントしていたようです。 そのように糸で繋いでいれば、貨幣としても使いやすかったでしょうね。
「子安貝・宝貝が欲しい」と思っても、海にいって採集するということは難しかったでしょう。 殷から近い海岸付近では、この種の貝は生息してないか、珍しいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1.中国新石器時代から商周代において、海産貝類を威信財に用いる習俗は黄河流域に集中する。
2.黄河流域に認められる貝類は、2綱18科67種におよび、その9割以上がタカラガイである。
3.安陽殷墟で出土した貝類約1万個のうち、8割弱は現在の台湾、南中国海、琉球列島などの熱帯海域に生息するもので、2割弱は南中国海から東中国海に生息するもので占められている。
4.出土貝類の組成分析を踏まえると、これらがインド洋経由でもたらされた可能性は低い。
5.山東半島に、安陽殷墟と同様の貝類組成をもつ商周代の遺跡があり、貝殻の出土状況の検討から、この地の人々が中原への貝類流通に関わっていた可能性が高い。
6.中原で消費されたタカラガイは、台湾を含む中国東南沿岸域で採取され、山東半島を通って黄河流域にもたらされた可能性が高い。
7.中国においてタカラガイの消費量が増大する商周代併行期、台湾や琉球列島で玉加工品やこれに関わる製品が流行する。これはタカラガイの採取を目的として移動した人々の動きを反映する可能性がある。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
No.2
- 回答日時:
No.1 も書いているが殷の場所を調べた方が良いね。
それより何より中国は今でも原則的には大陸文化だ。最近は人口が増え過ぎて海産物を食べるようになってきたが、昭和の時代までは中国では魚と言えば基本的には川魚だった。ちなみに日本でも螺鈿と呼ばれる工芸材料の元は、夜光貝であって夜光貝は南の島ならば素潜りでも採取する事ができる。さて自動車も電車も飛行機も無い時代に、その島に住んでも無い人達が、わざわざ夜光貝を採取しに行くかい?
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
日本は第二次世界大戦で敗戦し...
-
なぜ日本は無敵の大和魂があっ...
-
日清戦争後の中国分割の風刺画...
-
明治の元勲たちは若い頃、なん...
-
原爆開発された当時、 日本って...
-
大隈重信が憲法草案を提出した...
-
【日本史】室町時代の農家、戦...
-
広島の原爆投下について
-
島原の乱について質問です。 16...
-
なぜ東條英機が持ち上げられる...
-
金沢駅の不満
-
天皇制の起源
-
西郷隆盛と勝海舟のおかげで、...
-
国名「大日本帝国」の英語表記...
-
現在の日本の参政党の躍進って...
-
読める方いますか
-
武田泰淳 もの喰う女について
-
藤原氏優位の摂関体制を壊した...
-
家康の「神君伊賀越え」とは?
-
苗字帯刀
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
曜日ってどうして各国共通なの...
-
中国の九川というのはどこにあ...
-
英字の「eye」は象形文字ですか?
-
古代中国のお国柄、斉燕趙魏韓...
-
【中国史】子安貝は古代中国殷...
-
パキスタンのパシュツン人は、...
-
土師氏は渡来系氏族ですか?
-
盟神探湯(くかたち)について
-
古代の港の地理的条件
-
日本の民族について
-
【歴史・日本史】日本一高い山...
-
古代メソポタミアの神話のapkal...
-
野口英世の奥さん
-
死後の世界はどこにありますか...
-
木の板の歴史について
-
飛鳥の亀石伝説
-
平安京の朱雀大路と東大宮大路...
-
平安時代の人名
-
古代ギリシャ語版ハリポタって...
-
古代中国や古代朝鮮、昔の日本(...
おすすめ情報