A 回答 (8件)
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No.1
- 回答日時:
企業の経営者の目標は、会社の収益を稼ぐことです。
会社の収益を多く稼ぐ経営者が良い経営者とされます。株価は、その企業の業績が向上する(その可能性が高い)ということで上昇いたします。このことから、株価が上昇することは、その企業の経営者が良いということを市場が認知していることを表します。
株価が上昇した時のメリットとして、信用力の上昇があげられます。
収益力の向上という裏付けとの関係が深いと思いますが、収入が多い企業は少ない企業企業と比較して、お金を貸した時に返済される可能性が高いと考えられます。従って、収益力のある(株価が上昇する)ような企業は、信用力が高いため、資金繰りがしやすく、金利負担もそうでない企業と比較してすくなくなるということがあげられます。また、株価が高いと、株の公募売り出しやCBの発行などの有利なエクイティファイナンスが可能であり、設備投資資金などの必要な資金をいつでも市場から調達することができます。
逆に、株価が下がるとその企業は儲からなくなった、信用力をなくしているということを表します。株価が低い(例えば50円未満)株を取引する場合、株価=(総資産 - 負債)÷株数というような等式を意識して行います。株価がゼロに近づくということは、資産に対する負債の比率が上昇し、債務超過(資産よりも負債が多い状態)に徐々に近づいているといえます。
このような企業に対する貸し出しは当然慎重になるでしょうし、売買代金の支払いに現金で行うことを要求されるなど、設備投資に回せるような余剰資金がない状態となります。
儲かる企業は次のチャンスが与えられ、儲からない企業は次のチャンスが閉ざされるという資本主義における弱肉強食の世界が株価の動きに反映されていると思います。
No.2
- 回答日時:
株価っつうのは、鏡なんですわ。
企業の市場での評価です。株価が高いことはいいことなんですよ。
まあ、これはうざったいマネー雑誌の呪文です。
あまり真に受けないように。
株価に一喜一憂するのは、アメリカとか外国のことですわ。
最近のマスメディアは煽りすぎる。ROE経営だとか
なんだとか、要するに一般国民に株式取引に参加してくれって
頼んでるんですよ。ほんまに、SONYとかTOYOTAの
雑誌やメディアでの取り上げ方は、吐き気しますわ。
アメリカの場合は、経営者の報酬が日本の何十倍も
あるんですよ。年収が億単位ですわ。日本は
数千万円ですか?まあ日本の場合はフリンジといって
給料以外にもオイシイ報酬が腐るほどはいって
きますからね、日本の大企業の役員をなめては
いけませんよ。
それでですね、アメリカの場合、給料は株価と連動してるんです。
日本よりも、向こうの株価は客観的に経営成績とリンクしてるよう
なので、そのまま企業の善し悪しになりますわ。
けどですねえ、ここは日本ですよ。一概に、株価の
値段だけで、企業を評価できません。大体、日本の
企業の経営者は株価なんて関係ないですから。たいがいが
サラリーマン経営者でしょう?株価が上がろうが下がろうが
関係ないんですよ。何度もいいますが、雑誌なので株価重視の
経営をしろってかいてありますが、裏返せば重視されてないって
ことですよ?
結論から言いますと、株は金出して買うんですから、
需要と供給が問題です。ほしいやつがようけおったら
株価は上がります。なので、株価が高いことは注目されてて
いい企業っつうことです。だからといって、ヤフーの株が
ものすごい高いからといって、ヤフーがすごい企業なんだと
あほみたいに思わないでください。発行株式すうやその他もろもろを
考慮してください。
つうか、こんなところで聞くより、検索したほうが偽りのない
有益な情報がありますよ。
No.3
- 回答日時:
No.1の方が、今の日本の現状に相当合致した、「オーソドックス」な回答をされたので、あえて、別の観点から回答させて頂きます。
(No.1の方にケチをつけようと言うのではありません。そう読めるかも知れませんが、そうした方がわかりやすいと思うからです。申し訳ありません、yohsshiさん。)株価は、業績が向上した(あるいは向上しそうな)時にも上がりますが、株価が上がったからといって、その裏に必ず業績の向上(期待)がある訳ではありません。例えば、市場金利が下がったら、業績自体は同じでも、それは株価を押し上げる効果があります。(現実の動きは、そんなに単純ではありませんが、金利が下がったら株を買える、という考え方の投資家が結構いるので、そういう力が働くのは、間違いなく事実です。)ですから、株価が上がっても、それが「その企業の信用力が上がって、金利負担の軽減につながる」事に直結する訳ではありません。
また、業績向上(期待)の裏付けがあって株価が上がっても、リスクの高いビジネスに進出する結果としての業績向上であれば、銀行や債券投資家は、極端な場合ではマイナス評価をする場合も有り得ます。ローンや債券を持っている投資家(=債権者)が一番重視するのは、元本と利息の回収の可能性が上がるのか下がるのか、という事です。
つまり、金融面での信用力が上がるのは、「債権者から文句の無い形で業績が上がる」からであって、株価の上昇は「結果」にはなり得ても、「原因」にはならないのです。
株価が上がると、いわゆるエクイティファイナンスがやりやすくなるのは、紛れも無い事実です。ただ、エクイティファイナンスは、かつての日本のような異常な状況は別にして、本来は、普通に銀行や債券の形で資金調達できる会社のやる事ではありません。新しく増える株主が要求するリターンまで考えると、コストが高いからです。従って、エクイティファイナンスでの株高のメリットは、事実ですが、生まれたての会社とか、かなり限られたケースだけの話です。
株価が下がる場合でも、同じ様な事が言えます。株価が50円を切っているような会社は、金融面でも相当苦境にあると思いますが、それは株価が下がったからではありません。業績低迷が「原因」で、「金融面での苦境」と「株価の下落」はいずれも結果です。金利上昇が理由の株価下落であれば、信用に関係無いのは言うまでもありません。(勿論、金利上昇⇒業績悪化⇒株価の下落というのはありますが、それは全く別の話です。)
>儲かる企業は次のチャンスが与えられ、儲からない企業は次のチャンスが閉ざされるという資本主義における弱肉強食の世界が株価の動きに反映されていると思います。
これは全くその通りですが、株式市場が企業に退場を命じている訳では有りません。それをするのは、日本では圧倒的に債権者(というか銀行)だし、海外では、債権者に加えて、経営陣が傷が深くなる前に自らバンザイするぐらいじゃないでしょうか?。
結局、株価の上昇・下落が原因となって、「企業」にあらわれるメリット・デメリットは、
1. エクイティファイナンスの容易さ・困難さ(但し例外的企業)
2. 債権者以外のそれ程事情に精通していない利害関係者(例えば一般顧客・取引先等)への漠然とした印象(安心or不安)
の2つぐらいじゃないでしょうか?
なんでこんな理屈をこねるかというと、「株主と債権者は、企業の生み出すキャッシュフローを受け取るという点では利害が共通していても、リスクと言う点では利害が対立している」という事実が、今の日本ではしばしば忘れられて、株主と債券投資家を安易に「投資家」として一括りにしてしまう傾向があるような気がしているからです。
この手の事を考える場合は、「企業にとって」と考えるよりも、「企業の利害関係者(主なものは、株主、債権者、役員、従業員)それぞれにとって」、どういう良い事があるのか、と考えた方が、より本質に近づけると思います。(専門家の方には、釈迦に説法ですね、yohsshiさん)
No.4
- 回答日時:
本質問には補足などが記載されていませんので、このまま放置しようかとも思いましたが、それも良くないと考え、自分の考え方を記載することといたしました。
勿論、ご質問者もこの欄をご覧の方も無視していただいて結構かと思います。『株価の上昇(下落)は結果であり、既に信用は強化されている』
確かにこういう考え方も間違っているとは言えないと思います。しかし、株価の上昇によりファンディングが楽になるという具体的な事例もあります。
エクイティファイナンスで有利となる水準まで株価が上昇した企業が銀行からの借入しか行っていなかったとします。当然、証券会社の引き受け部門は、エクイティファイナンスのアプローチをするでしょう。当該企業の財務担当者がエクイティファイナンスに難色を示した場合は、銀行借入を社債発行に切り替えましょうというアプローチを行います(将来的なエクイティファイナンスに向けての環境作り)。結果として、銀行借入よりも低利のファンディングに切り替えることに成功した企業はたくさんあります。足元の2~3年で発行された個人向け社債などはこのようなアプローチがあったものが多くあります。
このような事例の効果を考慮すると、信用力の向上を結果として示しただけと言い切ることはどうかと思います。勿論、株価上昇を伴わずに至ったケースもありますが、過去のエクイティファイナンスのロールである場合も多く、過去の株価上昇が現在のファンディング手法の面で好影響を与えたとも言えるでしょう。
ちなみに、株価が100円割れているような企業に対してそのようなアプローチをしているということは聞いたことがありません。
以上、本質問に関することへの補足させていただきました。こういう考え方もあると受け止めていただければ幸いです。
(ここは掲示板ですので御自由に御発言ください。私もそのようにさせていただいております)
No.5
- 回答日時:
No.4が、私のNo.3を受けてのコメントと思われるので…。
>『株価の上昇(下落)は結果であり、既に信用は強化されている』
>確かにこういう考え方も間違っているとは言えないと思います。
>このような事例の効果を考慮すると、信用力の向上を結果として示しただけと言い切ることはどうかと思います。
私の主旨は、
(1) 業績の向上(あるいはその期待)が原因で、株価の上昇と信用の向上はその結果。
(2) 但し、株主と債権者はリスクの取り方が違うので、株価の上昇と信用の向上は「常にセットでおこる」訳ではない。(同時に起こる可能性が高いが、その両者に原因と結果の関係は無い)
という事です。(株価が?)「信用力の向上を結果として示した」などという意見があるとすれば、それは全く間違いだと思います。(まさか?!とは思いますが。)借入コストの低下が「信用力の向上を結果として示した」のなら、後述のようにケース・バイ・ケースだと思います。
株価の上昇をきっかけとして銀行借入から普通社債に切り替えた会社の例ですが、これが「株価が上がることは、その企業にとってどんなよいことがあるのでしょうか?」という質問に対する、No.1の回答とは別の観点からの一つの回答であれば、その通りだと思います。株が上がって、良い事があったのは事実なんでしょうから。(他にも、株価の上下がきっかけになった例はきっとあるでしょう。)
しかし、No.1で言われた「株価上昇→信用力向上→金利コスト低下」の一例にはなりません。信用力が向上すれば、金利コストは低下するでしょうが、金利コストの低下と信用力の向上は、全く別のもので、金利コストが下がったからと言って、信用力が上がった事を類推するのは無理です。実際に、個別企業の信用力の上下とは別の理由(例えば、仰られたような調達ソースの違い)で、調達コストの上下は頻繁に起きています。
一般的に銀行借り入れのスプレッドは、上にも下にも硬直的なので、業績が良い(≠「向上している」)企業は、社債など直接金融への切り替えでコスト低下を狙える『可能性』があります。仰られた例は、「業績が良くなったので普通社債を出せるようになっていたのに、証券会社に言われるまで、それを財務担当者が気がつかなかった」だけでしょう。
No.6
- 回答日時:
>証券会社に言われるまで、それを財務担当者が気がつかなかった」だけでしょう。
これは違います。将来ビジネスが拡大する発行体とそうでない発行体ではアプローチがと力の入れ方が全然違います。ある一定の信用力にならなければ社債発行自体も困難ですし、当該債券の購入顧客がいるかどうかのリサーチもしなければなりません。証券会社に充分な引受部門担当者が入れば、等しくサービスを提供できるのでしょうが、結局濃淡を付けたサービス提供ということになります(どのような業態でもそうでしょうが)。
財務担当者で専門のファンディング会社を持っているところは自分自身でそのくらいのことは判るかもしれませんが、世の中には自社の社債利回りがどの程度かを理解している担当者を置いている会社とそのような担当者がいない会社とどちらが多いのでしょう。
> 業績の向上(あるいはその期待)が原因で、株価の上昇と信用の向上はその結果
株価の動向が常に業績にのみ左右され、市場の思惑などを完全に否定できるということであれば、おっしゃる通りでしょう。そのような論があることも存じております。株価と業績はどちらが先行したかと言う議論はにわとりと卵の議論に似て無意味なものですが、株価が先行することが全くないとされると困りますので以下記載いたします。
株式市場の思惑により、動くケースは全くないとは言えません。そうでなければ、バブルというものは存在せず、一時的に業績が急上昇し一気に業績が急低下したということになってしまいます。
98年頃のITバブルと呼ばれる減少はどうご説明すればよいのでしょう。赤字決算企業でも株価は上昇いたしました。株価が上昇した事で一時的にでもその企業のファンディングは楽にならなかったという例は皆無と言いきれるのでしょうか。
基本的でかつ肝心な部分が脱落していました。ITバブルは業績(期待)のみで発生したとは考えていないですよね。万一このようにお考えであれば、上記は論拠なしになってしまいます。(この辺の解釈次第で論は分かれますが、前提条件です)
>金利コストの低下と信用力の向上は、全く別のもので
ごめんなさい。これは全く理解できませんでした。
社債の金利の決定は、期間に該当するベンチマークの金利(国債や円SWAPレートなど)の位置と会社自身の信用リスクに連動するクレジットスプレッドの合計により決定されると思っていました。少なくとも信用リスクの低下(信用力の向上)という面では金利コストの低下を享受できます。現在においてはゼロ金利下にあり、特に期間の短い社債に対してですが、ベンチマークの金利の変動よりもクレジットリスクによる金利の変動の方が遥かに大きいと言えると思います。事実、社債市場は足元でデフォルトが発生した事から、ベンチマークの金利変動を遥かに超える金利変動を経験しています。
投資家が今売却したい銘柄の選定基準は、
1.格付けの低いもの
2.株価が大きく下落しているもの
だと思います。1と2を兼ね備えている銘柄が大きく売られていますので。
>No.4が、私のNo.3を受けてのコメントと思われるの
確かにコメントを読みました。しかし違います。『株価の上昇を結果として捉える人が多い』ことを純粋に危惧してのコメントで、この欄をご覧の多くの方が誤解する可能性もあったので記載いたしました。誤解なされるような書き方を下と思いますので素直に謝ります。「ごめんなさい」
また、tiuhtiさまには無断でコメントを引用したことをご容赦いただきたいと思います。別の回答者の引用はトラブルの元なので極力行いたくはないのですが、他に記載する能力を持ちあわせていませんでしたのでご容赦ください。
尚、当回答で本質問の回答は最後にいたします(3回でほぼ書き尽くしていますし、質問内容と違う方向に行きそうですので)。
No.7
- 回答日時:
企業=コンソル債
コンソル債価格=毎期の確定利子/市場利子率
企業価値≒株価=長期平均的収益(期待)/市場利子率
(∵長期平均的収益(期待)=市場の企業評価額)
∴株価↑⇔長期平均的収益(期待)↑
株価↓⇔長期平均的収益(期待)↓
No.8
- 回答日時:
私もこれで終わりにするつもりです。
勿論、再度回答されるには及びません。さて、
>>証券会社に言われるまで、それを財務担当者が気がつかなかった」だけでしょう。
>これは違います。将来ビジネスが拡大する発行体とそうでない発行体ではアプローチがと力の入れ方が全然違います。… 世の中には自社の社債利回りがどの程度かを理解している担当者を置いている会社とそのような担当者がいない会社とどちらが多いのでしょう。
私がNo.4で疑問に思ったのは「株が上がったから、それが信用力の向上につながって社債発行が可能になった」と主張されているのか、あるいは「普通社債を出せるようになっていたのに、証券会社に言われるまで、それを財務担当者が気がつかなかった」だけの話か、という事です。 御説明を読ませて頂いた限りでは、「証券会社はその会社への営業にそれ程力を割けなかったし、会社側も自社が社債を出したらどうなるか知らなかったが、株価の上昇をきっかけに証券会社からのアプローチを受けて、会社側が社債発行で金利コストが下げられる事=自分の実力に気付いた」ってな感じの事に思えますが?(「これは違います」じゃなくて、「その通りです」になりそうな気が…)
>> 業績の向上(あるいはその期待)が原因で、株価の上昇と信用の向上はその結果
>株価の動向が常に業績にのみ左右され、市場の思惑などを完全に否定できるということであれば、おっしゃる通りでしょう。そのような論があることも存じております。
私はそのような「論」は全く聞いた事がありませんし、私自身全くそう思っていません。(No.3の第二段落を読んで下さい。「株価が上がったからといって、その裏に必ず業績の向上(期待)がある訳ではない」とか、金利低下の影響についても「現実の動きはそんなに単純ではないが…」とか書いてあるでしょ?。)「最終的にはファンダメンタルズに収斂する方向に動くだろう」という程度ならよく聞くし、個人的にはそう思っていますが…。
「業績向上(あるいはその期待)が原因で…」と書いたのは、私が「株価の上昇は信用力向上を結果としてあらわしただけ」などといった考えを持っていると、yohsshiさんが誤解しているかと思ったから、その誤解を解こうと因果関係をハッキリ書いたんですよ。「株価の動向は常に業績にのみ左右される」なんてムチャな事は全然考えてません。(そんなに私の文章ってわかりにくいのかぁ…)
>株価が上昇した事で一時的にでもその企業のファンディングは楽にならなかったという例は皆無と言いきれるのでしょうか。
いたかも知れないし、いなかったかも知れません。要するに皆無だったと言い切る理由はなにもありません。いたとすれば、随分、能天気な銀行や債券投資家だとは思いますが。(勿論、もしITがらみで盛り上ったエクィティファイナンスがらみであれば、No.3で述べたように、楽になった会社はあっても少しも不思議じゃありません。)
でも、yohsshi さんは「一般論」を語られてきたのではないんですか?私自身はそうしているつもりです。質問者も、例外よりはむしろ一般論を教えて欲しいのでしょうから、わざわざ「ITバブル」と状況を限定して、そこでは「皆無とは言いきれないだろう」って言われても、ちょっとどう対応したらよいのか…。
>>金利コストの低下と信用力の向上は、全く別のもので
>ごめんなさい。これは全く理解できませんでした。
>社債の金利の決定は、期間に該当するベンチマークの金利(国債や円SWAPレートなど)の位置と会社自身の信用リスクに連動するクレジットスプレッドの合計により決定されると思っていました。少なくとも信用リスクの低下(信用力の向上)という面では金利コストの低下を享受できます。
社債の金利=国債(or Swap)+クレジットスプレッドっていうのは、細かい話を除けばその通りです。でも、そんな事はここではどうでもいいんです。
そうじゃなくて、yohsshi さんがNo.4で上げたのが、単なる「株価の上昇で良い事がある一例」ではなくて、「株価上昇→信用力向上→金利コスト低下」の例としてだったら、それでは「金利コストの低下から信用力の向上を類推(結論付け?)していないか?」、って事です。だから、「金利コストの低下と信用力の向上は別物だ」と言ったし、わざわざ「信用力向上以外の理由で金利コストが下がる例」として、「調達ソースの違い」(=まさにNo.4の例はそうだと思う)をあげているんです。専門家が「調達ソースの違いからくるコスト差」と「同一ソース(=この場合社債)内の信用力の違いからくるコスト差」をごっちゃにしちゃイカンですよ。分けて考えるのが普通でしょ?
あるいは、単に信用力の向上とは関係のない「株価が上がって良かった一例」を言っただけだったなら、そう言って頂ければ良かったんです。
現在の銘柄選定基準について
No.3の冒頭で申し上げたように、No.1で仰られている意見は、今の日本の状況によく合致していると思っています。No.6の末尾近くもそうでしょう。でも、私がNo.3で言わんとしたのは、「株価が信用力ひいては調達コストにそれ程の影響を与える状況」を本当に一般化してしまって良いのか、って事です。私がNo.3で書いたように、またNo.6でyohsshiさんが言われたように、株価は業績だけで決まるものではありません。そんな株価を見て、例えば1ヵ月で2割上がったから、それを見て「貸出金利を下げて良い」、「債券を今までより高値で買って良い」などと、銀行や投資家が考えるでしょうか?株価は人の目を引くきっかけには成り得ても、債権者にとって肝腎なのはその会社のキャッシュフローの確実性でしょ?
低格付で株価が下がった銘柄を売りたがるのは、投資家が持っている情報は常に不完全だから、危なそうな会社については、もしくは今の日本みたいに経済全体が危ない状況では、皆疑心暗鬼になって、株価に現れる他の投資家の動きから、影響を強く受ける投資家が特に増える、って事でしょう。こういうのを「市場に殺される」っていうんですよね。(現実に今それが起きている事を否定しようなんて思っていません。)
だから、今は現象面ではNo.1やNo.6(末尾近く)の方の通りであっても、一般論を述べるのなら、本来は、株主と債権者は利害や目的が完全には一致していないから、理屈かつ平常時の現実としては、「株価の上下→信用力の上下→資金コストの低下」ではなく、「業績の向上等によるキャッシュフローの確実性の増大→信用力の上下→資金コストの上下」である、と理解しておいた方が良い、というのが私の意見です。(至極普通の意見だと思っています。)額面割銘柄の「信用力」は、おそらくいつでも「ひどい疑心暗鬼」の対象ですから、おそらくいつも株価の影響を強く受けるでしょう。でも、それを市場全体に一般化できるでしょうか?(現実を説明されているNo.1と私が理屈を説明したNo.3で見事にセットになったと勝手に思い込んだんですが…。)
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