電子書籍の厳選無料作品が豊富!

フェリーに乗ってて疑問に思ったのですが、中型から大型客船の場合
桟橋への縦列駐車(?)はどうやって行うのですか?
横に平行移動する仕組みが良く分かりません。
慣性だけでピンポイントで碇泊するとなると凄い技術ですよね。

A 回答 (6件)

#5です。

お礼を有難うございます。

スピードとパワーの関係は、効率面や諸々の損失が影響して比例関係にあるとは言えませんが、大いに相関関係がありますよ。
ご想像の通り、スクリュー(ペラ)の大きさや回転数も重要な要素です。
ペラの微妙な曲面も、効率を緻密に設計されて作られています。

この他、推進用ペラの角度が変えられるものもありますし、船体の形状や重量によっても大きく異なります。
身近な例では、5年前に奄美沖で自爆した北朝鮮の船がありましたが、あれは漁船にエンジンを4基も搭載して速力を倍増させています。対する海上保安庁の船は、船速を上げるためにアルミ材を多用して軽量化を図っています。不審船から発射された拳銃の銃弾が、船壁を貫通して保安庁の乗員に命中しても不思議ではありません。

話が逸れましたが、海面における抵抗も無視できません。これを克服したのは水中翼船で、海中に羽を装備しています。航空機のそれとは形状が異なりますが、同じような効果があり、船速が上がると船体(船底)が海面より上に上がります。この状態では海面の抵抗や波の影響をほとんど受けなくなります。大半はこれにペラではなく、ジェット推進機構を合わせて時速100キロ近くの速度を得ています。
余談ですが、通常の船は旋回時に外側へ傾く(車のコーナリングと同じ)のに対し、水中翼船はバイクと同様に内側へ傾けて旋回します。

以上のような例を含め、さまざまな要因が船速に影響しますね。

他の回答者様へのお礼で、タンカーの惰性とブレーキについての想像をされていましたので、お節介ながら簡単に説明します。
船のブレーキは、通常はペラを逆回転させて行いますが、ある程度の規模の船では前進中にペラを逆回転させると、ペラ軸に過大な負荷が掛かり、軸がねじれを生じて破損してしまいます。この状態では取り返しのつかない大事故になる可能性が高く、特に全長が300mを超えるような大型船では、港内に入るだいぶ前から出力を落として惰性で進み、ペラに負担とならない速度になってから逆回転させます。また大型船は速度が落ち過ぎると、舵が効かなくなりますので、落としすぎないような注意も必要になります。

船(特に大型船)にはブレーキは無いものとお考え下さいw
    • good
    • 0
この回答へのお礼

素朴な疑問だったので、「暇なときにでも」回答を頂けたら…と思っていたところ
このように詳細かつ分かり易い説明有難うございます。(to皆様)
また、船の横移動の仕組みだけでなく、スクリュー(ペラ)やスピードとパワーの
関係まで解説して頂き、全ての疑問は解決しました。

水中翼船の話ですが、水の抵抗を(極力)無くすために船体が上昇する風景はよく見かけます。
しかし旋回時の傾きの違いまでは気づきませんでした。回答者さんの(車とバイクの)解説は
素晴らしいですね!理にかなっているし想像も容易です。

タンカーの惰性とブレーキについてですが、これも納得!という感じです。
運動エネルギーは質量に比例するので、巨大な質量で得たエネルギーを
スクリューの負荷だけで抑えるのはつらいのでは?と思っていました。

飛行機が着陸するときはエンジンブレーキ(?)以外に両翼の形状が変化し、
翼全体で空気抵抗を増やしているように感じられます。(素人なので表現が変ですが。)
もちろん空と海は違いますが、飛行機で離陸より着陸が難しいように、
出港より入港接岸が難しいのだろうと想像しています。

「推進用ペラの角度が変えられるものもありますし」も興味深いコメントです。
風力発電のプロペラは細長い、扇風機のファンは面積が広い、
エネルギーを発生するのと吸収するのでは効率面から形状が違うと思いますが、
同じ推進用でも固定した角度だけで万能の性能(あらゆるスピードと水を噛む力)を
実現させることは難しいと想像できました。

最後に、
岸壁に固定するロープを引いて『接岸』…のお話は、ローテクながら基本と感じました。
安定した地面から引っ張れば不安定な水上の船も固定されるわけですよね。
しかも水中スクリューで流動する水をかくよりもエネルギー効率が良い気がします。
時代が時代だったら、ケーブルカーやリフトのように両岸にケーブルを渡し、
ケーブル伝いで船が走行する文化になっていたかも知れませんね。

色々な想像ができて楽しかったです。m(__)m

お礼日時:2006/11/08 04:38

スラスターの一部を設計した経験があります。



御質問の回答としては、やはりスラスター(#3様の参考URL中に説明あり)が主流になると思います。
特に離接岸の頻繁な船舶の場合、「タグボート:一回×万円」の世界ですから、スラスターを搭載していることが多い傾向にあります。
もちろん港湾によっては、タグを推奨・義務化している場所もありますので、その場合はスラスター装置があってもタグをチャーターする必要があります。タグの船頭はその港湾におけるスペシャリストであり、海底形状や生簀(いけす)の心配をせずとも安全かつ簡単に離接岸の補助をしてもらえるわけです。
スラスターは最新技術というわけではなく、40年以上前から実船に搭載されている機構の一部です。

スラスターは一般には船の前側に装備され、舵と推進ペラの併用で斜め方向に横移動(表現がおかしいですが、伝わると思いますw)します。
これに対し、前側と後側の両方にスラスター装置を搭載した船舶もあります。このような船舶は、前後のスラスターを巧みに操って真横に移動できるだけでなく、前後を反転させることでその場での回転が可能になります。「反転」と表現しましたが、スラスターのプロペラの回転を制御するのではなく、回転数が一定の状態でペラの角度を変えて水流の方向と流量を制御する方法が現在の主流です。

#3様の紹介にある『ぱしふぃっくびいなす』も前側にスラスターを搭載した船舶で、その操作はブリッジ(操舵室:操船する場所)で行える他、ブリッジの両側に車のドアミラーのように突出したウィングと呼ばれる場所でリモコン操縦できるようになっています。ウィングは船舶の側面と岸壁を真上から目視できるので、大型船舶には多く採用されています。
『ぱしふぃっくびいなす』の船体紹介にバルバスバウの写真がありますが、この左下端に写っているのがスラスターのペラで、その上にスラスター位置を示す記号が描かれています。これは喫水線より上に明示することが法令で定められておりますから、船舶を見ればスラスター装備船であるか否かは一目瞭然です。
こういった知識を持っていると、岸壁に接岸している船も興味深く見えてくることでしょうね^^
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答有難うございます!
スクリューは後ろについていて、その奥が舵になっている…ような構造しか想像していませんでした。
自動車で駐車する場合は切り返しとかしなきゃいけないんだけど、デッキから見ていると
岸に吸い寄せられるように横移動している、全然切り返ししているようには感じられないんです。
だから本当に不思議でした。スラスターを知って謎が解けました。

タグも凄いですね!4000馬力ですか!(hiroko771さん有難うございます。URL参照しました。)
なんか凄く速そうな気がするんですが、スピードとパワーはまた別物なんでしょうか?
でも小型でパワーがあったらとても早く水面を走れるような気がします。
(F1マシーンを想像しています。)

戦車みたいな感じであれば、重量があり土を噛む力があるんでしょうけど、
船は水の上だし、水を噛む力っていうのは想像するのは難しいです。
たぶんですが、スクリューの羽根の大きさと回転数に関係するんですかね??
(あ、もしかしたらスクリューの数?とか?)

急に興味を持ってしまいました。(^^;

お礼日時:2006/11/07 11:42

スラスター(横向きに設置されたスクリューです)が一般的でしょう。


他に小型船やタグボートでは、ダクテッドプロペラ(首を振れるようになったスクリュー)、フォイト・シュナイダー・プロペラ(水平方向に回転する特殊なスクリュー、使用例は少ないと思う)などがあります。

貨物船だと、タグボートのお世話になることが多いでしょうね。
ただ、腕のいい舵手だと、惰性をうまくつかって操作してしまいます。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

貨物船の惰性ですか。
タンカーだとその惰性も凄いエネルギーなんでしょうね。きっと。
地面じゃないのでブレーキもなかなか効かないんでしょう。
分りやすい回答有難うございます!

お礼日時:2006/11/07 11:51

サイドスラスターを使っている場合もあります。


これを使えば、自力で動くことが出来ます。
http://www.venus-cruise.co.jp/introduce.html
    • good
    • 0
この回答へのお礼

「船体の左右にトンネルを貫通させ、その穴にとりつけたプロペラを回して船体を真横に動かすことができるというわけです。

まさか船内(下?)にトンネルが貫通しているとは思ってもいませんでした。
有難うございます。

お礼日時:2006/11/07 11:53

http://www.hoyokaiun.co.jp/what/index.html
http://www.dokai.co.jp/service02.html
タグボートである程度寄せて、最後は岸壁に固定するロープを引いて『接岸』です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

最後はやっぱりロープなんですね。

お礼日時:2006/11/07 11:45

実際そういった事をするとしたら、船長もしくは水先案内人の腕の見せ所といえるでしょう。

ただし普通はタグボートで曳航すると思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

タグボート。そういえば何かのテレビで出ていました。
回答有難うございます。

お礼日時:2006/11/07 11:44

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!