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新潮文庫「夏の夜の夢」W・シェイクスピア作  福田訳 第2幕 第一場より
まずは、試験問題全文を記入します。その後、第1~6のわからない所の質問をさせていただきます。
オーベロン
 月の夜に悪い出会いだな、高慢ちきのタイターニア殿。

タイターニア(妻)
 そういうあなたは、嫉妬深いオーベロン様!さあ、みんな、お逃げ---あの人の寝間はおろか、そばにも寄らぬと、心に誓ったあたしなのだから。

オーベロン(夫)
 待て、世間知らずのわがままもの。このオーベロンはお前の夫ではないのか?

タイターニア(妻) 
 それなら、あたしはあなたの奥方というわけ。でも、知っています、あなたはこの要請の国をそっと脱けだし、羊飼いのコリンに化けて、一日中、麦笛を吹きならしたり、恋歌をうたったり、あの浮気な田舎娘のフィリダをものにしようと夢中になっておいででした。いえ、どうしてここに帰っていらしたのです、あのインドの遠い山の果てから?決まってる、あの思いあがったアマゾン女を、あなたのいいひと。狩装束の女丈夫を、シーシアス(タイターニアがかわいがっている男)とめあわすために違いない。その二人の新床に喜びと栄をもたらすために、帰っていらしたのだ。

オーベロン(夫) 
 恥ずかしくないのか、タイターニア、あのヒポリタの信頼を、そんなふうにあてこすったりして?お前とシーシアスのこと、もうこっちには筒抜けだ、それを知らぬお前でもあるまいに。あの男(シーシアス)が無理じいに妻にしていたペリグーナを棄てたのも、お前があれを星明りの夜、ひそかにおびきよせたからではなかったのか?そればかりではない、シーシアスに美しいイーグリーズとの誓いを破らせたのもお前ではなかったか?

 以上の文が試験問題の朗読文となっています。私が朗読するのはタイターニアですが、原文も読みましたが、上文のタイターニアが発するせりふは、意味と気持ちが分からないところがあります。
 どうしても、その気持ちがわからないことで困っています、どうか知っている方はその答えを、教えて下さい、よろしくお願いいたします。

質問が長くてすいません。短くします。
 第1
タイターニア「あの思いあがったアマゾン女を、あなたのいいひと。」の部分のせりふですが、アマゾン女、とは男勝りな女として皮肉っている言葉でしょうか?
 第2
タイターニア「狩装束の女丈夫を、」の部分のせりふですが、狩装束の女丈夫のせりふは、野蛮な女の人を表した言葉でしょうか?
 第3
タイターニア「シーシアスとめあわすために違いない。」の部分のせりふですが、シーシアスとフィリダが会うと、タイターニアのもとからシーシアスが離れてしまい晴れてシーシアスとフィリダは、幸せなカップルとなる、といった意味なのでしょうか?
 第4
オーベロン「恥ずかしくないのか、タイターニア、あのヒポリタの信頼を、そんなふうにあてこすったりして?」のせりふですが、あのヒポリタの信頼というのは、どういった意味なのでしょうか?
 第5
オーベロン「お前があれを星明りの夜、ひそかにおびきよせたからではなかったのか?」のせりふですが、ひそかにおびき寄せたのはだれでしょうか?そしておびき寄せた結果どうなったのでしょうか?
 第6
オーベロン「シーシアスに美しいイーグリーズとの誓いを破らせたのもお前ではなかったか?」のせりふですが、どのような誓いをどのようにして、タイターニアは破らせたのか教えてください。

A 回答 (2件)

かつて、この翻訳をした福田恆存の劇団に所属していた者です。

(晩年の福田氏に演技指導を受けたこともあります)試験のお答えにはならないかもしれませんが。

この文章はなによりもまず、上演を目的とした台本ですので、気持ちもそうですが劇としての効果が第一にあります。私が記憶している演出では、アリアドニとかアンタイアパとかなんだか分からない言葉が単語が出てきてややこしくて、「なんじゃいこれは!」となり{これはおそらくイギリス人が読んでもややこしい・・・・}で、この二人の長台詞を声に出して早口で怒鳴ってごらんなさい。と言われ・・・・、
なんだかバカ夫婦の喧嘩に消えてくるじゃあ~りませんか。

ギリシャ神話が元になったとしても・・・。たとえば日本で二人の変わったお化けがいて
「本能寺の変で明智光秀を唆したのも、大阪夏の陣冬の陣でお茶々を唆したのもお前の仕業ではないのか~」とか早口で大声で言うと可笑しいでしょ。(最近はそういう演出見ませんけど・・・)

もう一つこの精霊達は「人間を幸せにする仕事」をしており、大自然に調和をもたらす役割を持っています。シェイクスピアの美しい台詞にこめられているのはそうした自然、ハーモニーを表現する意図もあると思われます。1999年版の映画「真夏の夜の夢」はそのポイントで演じられております。(バットマンのキャットウーマンで有名な超セクシー女優ミシェル・ファイファーがタイターニア)
人物の心理状態を細かく劇の中で扱い始めるのは「人形の家」ヘンリック・イプセン作からであり、シェイクスピアの時代は劇の中の役割の方が重要です。

ですから、まずあなたが観客になって(出来れば時々声に出して)自分が「どう感じるか?」からはじめるのも面白いと思いますよ。

☆この台本ちょっと演出した事もあるんですが・・・・
「月の夜に悪い出会いだな!高慢チキチキ、タイターニア!」なぁ~ンて台詞変えてみた事もありますよ。

なんの参考にもならなければごめんなさいm(__)m

参考URL:http://cinema.pia.co.jp/title/4355/
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答えられる限りで、私の解釈も含まれていますが…。




「装束」という言葉は、シェイクスピア作品で、ポジションとか身分とか、そういったものの象徴として使われます。あなたの仰るとおり、「野蛮」で、アテネの大公であるシーシアスには合わないというようなことかと思います。


カップルになるのはシーシアスとヒポリタですね(あれ、フィリダって同一人物…?)。「嫉妬深い」オーベロンは、妻がシーシアスを誘惑するのが嫌なのでしょうね。また、ヒポリタはオーベロンのお気に入りなので、幸せになってほしいのかもしれません。


タイターニアがおびき寄せたのはシーシアスです。その結果、シーシアスは色々な女性と別れたということです。


シーシアスの過去の元ネタは、ギリシア神話らしいです。そこにその話があるかもしれません。まあ「誓い」というくらいですし「永遠の愛」とか「結婚」とかそんな類のものでしょう。どのように破らせたかは、想像するしかないと思います。


私は、この前卒論で『夏の夜の夢』を研究した程度の者ですが。
シェイクスピアは、色々な人が演出し、演技していますので、あなたの解釈も自由だと思いますよ。
すごく考えているようですし、悩んで辿り着いた結果であれば、それは、正解になるのだと思います。
あまり回答にならず、申し訳ありません。

最後に。
福田さんの訳は少し言葉が難しいかと思います。
小田島雄志さんの訳は、現代語っぽいのが売りらしいので、読んでみると何か新しい発見があるかもしれません。もし既に読まれていたらすみません。

それでは。
後悔のない試験を!
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この回答へのお礼

お礼の御返事がおくれてすいません。
今回のアドバイスは、とても参考になりました。入試の日が近くあせっていて、どんなふうに感情をこめて演じればいいのか、悩んでいました。
そこに、たいへん細かくわかりやすいアドバイスをくださり、ありがとうございます。これを参考に試験に望みたいと思います。

本当に、ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/10 16:58

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