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春休みに入ったので、応用数学の演習問題をやっているのですが、
複素関数の分野で分からない問題がいくつかあります。
休み中なので、誰かに聞くことも難しいため解説、解答をよろしくお願いします。

1. 実数を係数とする代数方程式 f(x)=0 が、実数でない複素数zを解に持つならば、
共役複素数z~(ゼットバーのつもり)も解であることを証明せよ。そのとき
z = a+ib とすれば、整式 f(x)=0 は x^2-2ax+a^2+b^2 で割り切れることを
証明せよ。(^は階乗)

2. w = 1/z により、次の直線または円はどんな直線または円に変換されるか。
(1) 単位円 |z| = 1 と2点 P、Q で交わる直線
(2) 単位円に1点 P で接する直線
(3) 点 i を中心とし原点を通る円

3. 次の関数は z 平面のそれぞれの領域を w 平面の単位円の内部に
写像することを示せ。
(1) w = (z^2 - a)/(z^2 - a~)、Im a > 0、
 第1象限 {z | 0 < arg z < π/2}
(2) w = (e^z - 1)/(e^z + 1)、帯状領域{z | -π/2 < Im z < π/2}

( ^ は階乗、~はバー)

A 回答 (6件)

3.



要するにどちらの問題も|w|<1を示せればよいですね。
これはさきの問題の応用です。

(1)この手の問題を考えるには、一気に変換しようとせずに、段階的に
変換を繰り返してそのたびに領域がどのように変わるのかを考えるのがコツです。

まず先の問題を応用できるように w を変形します。
w = (z^2 - a)/(z^2 - a~)= 1+(a~ - a)/(z^2 - a~)
= 1 -(2i Im a )/(z^2 - a~)
= 1 - i / {(z^2 - a~)/(2 Im a )} …… (3)

まず領域 {z | 0 < arg z < π/2}が変換
k =(z^2 - a~)/(2 Im a )
で写される領域を考えます。これもさらに段階的に考えます。

arg (z^2)=2 arg (z) ですから
領域 {z | 0 < arg z < π/2}は変換 y=z^2 により
上半平面 {y | 0 < arg y < π} = {y | Im y > 0} に写されます。

さらにこの領域は変換 y - a~ により
実数軸方向に - Re a だけ、虚数軸方向に Im a だけ平行移動しますから
領域 {z | 0 < arg z < π/2} は変換 z^2 - a~ により
領域 {y | Im y > Im a} に写されます。

さらに1/(2 Im a )をかけることは全体を1/(2 Im a )倍することですから
結局
変換 k = (z^2 - a~)/(2 Im a )により領域 {z | 0 < arg z < π/2} は
領域 {k | Im k > 1/2 } に写されることが解りました。

先の問題(1)を応用すると
「i/2 を通り実数軸に平行な直線」(つまりIm k = 1/2となる複素数kの集合)
言い替えれば
「単位円 |z| = 1 上の2点 P=(√3) /2 + i /2 および Q=(-√3) /2 + i /2を通る直線」
は 変換 w=1/kにより
「原点とP~=(√3) /2 - i /2とQ~=(-√3) /2 - i /2を通る円」
言い替えれば
「-i を中心とし半径1の円」
に写されます。

さらに Im k > 1/2 ならば 1/k は 「-i を中心とし半径1の円」の内部の点に
なります。証明は御自分でお願いします。
【ヒント 例によって Im k > 1/2 のとき |1/k +i| <1 を示せば良い。
変形すると |1+ki|^2 < |k|^2 となる。これは単にk = Re k + i Im k
と書き下して計算すればすぐでてくる。】

ここまでの結果をまとめると
変換 k = 1 / {(z^2 - a~)/(2 Im a )}により領域 {z | 0 < arg z < π/2} は
-i を中心とし半径1の円の内部 {k | |k +i| <1} に変換されることが解りました。

あとは簡単です。-i倍させるのは -(π/2)だけ回転させることで、1をたすのは
実軸方向に1だけ平行移動させることですから {k | |k +i| <1} は
変換 w=1+k i により {w | |w| <1}すなわち単位円の内部に写されることが解ります。

すなわち (3)の結果より領域 {z | 0 < arg z < π/2} は
単位円の内部に写されることが示されました。


(2)上と同様に w を変形します。
w = (e^z - 1)/(e^z + 1)= 1- 2 /(e^z + 1)
= 1- 1 / {(e^z + 1)/2 }

まず変換 k = e^z で 帯状領域{ z | -π/2 < Im z < π/2}
がどんな領域に写されるか考えてみましょう。
オイラーの公式により
e^z = exp(Re z) ( cos (Im z) + i sin (Im z))
であり、 {-π/2 < Im z < π/2}なら
0 < cos (Im z) および -1 < sin (Im z)<1および 0< exp(Re z)
ですから
0 < Re (e^z) 、 Im (e^z)は任意の実数
となります。すなわち

帯状領域{ z | -π/2 < Im z < π/2}は変換 k = e^z で
右半平面 {k | Re k > 0 } に写されます。

あとは上の問題と全く同様にできますので御自分でやってみて下さい。
【 ヒント: 領域は
{ z | -π/2 < Im z < π/2} → {k | Re k > 0 } → {k | Re k > 1 }
→ {k | Re k > 1/2 } → {k | | k-1| <1 } → {k | | k+1| <1 }
→ {k | | k | <1 }
の順に変化してゆきます 】
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すみません。

間違えました。

問題2.の(2)で最終的な答を
「原点とP~/2を通る円」
と書きましたが、wの満たす式を見れば分かるようにこれは
「中心がP~/2で原点とP~を通る円」
または
「中心がP~/2で半径1/2の円」
の誤りでした。


さらに、間違いではないですが
同じ問題2.の(2)で最終的にwの満たす式を
|w -P~/2| =|P~/2|
と書きましたがPは単位円上の点ですから
|P~/2| =1/2 ですね。そこで同じことですが
|w -P~/2| =1/2
としたほうが見やすいでしょう。
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この回答へのお礼

全問題にわかりやすい解答ありがとうございました。
自宅にはネットワークが通っていないため、時間の都合上
レスが大変遅れてしまい申し訳ありませんでした。

お礼日時:2001/03/07 21:47

1番の問題。

正攻法はまさしくoodaiko先生のお示しになった通りと思います。多項式の代数の構造から行くんですね。
蛇足ながら、即物的かつイー加減にやってみました:

 実数係数の多項式f(x)について、f(x) = 0 が解zを持つので、f(x) = (x-z)g(x)と因数分解できる。この多項式g(x)を(x-z~)で割ると、ある多項式h(x)と複素数rがあって
g(x)=(x-z~)h(x)+r
(このあたりの根拠は、と訊かれたら大変だからパス。あーいい加減。)従って、
f(x)=(x-z)(x-z~)h(x)+(x-z)r
 ={x^2-(z+z~)x+(zz~)}h(x)+(rx-rz)

[A] h(x)≠0の場合、f(x)が実数係数であるためにはh(x)は実数係数の多項式でなくちゃいけない。
 さもないとf(x)において、((x^2)h(x)で構成される)xの2乗以上の項に実数でない係数が生じてしまう。((rx-rz)は1次式ですから、どう足掻いたって2次以上の項に付いてる係数に影響を与えることはできません。)
 一方、(z+z~)はzの実部の2倍、(zz~)はzの絶対値の2乗で、どちらも実数。そしてh(x)も実数係数だから結局{(x^2)-(z+z~)x+(zz~)}h(x)は実数係数の多項式である。
 従って、f(x)が実数係数であるためには(rx-rz)も実数係数多項式でなくちゃならない。

[B] h(x)=0の場合にはf(x)は1次式f(x)=(x-z)rです。だから(rx-rz)は実数係数多項式でなくちゃならない。

 以上から、[A][B]いずれにせよ、(rx-rz)は実数係数多項式である。
 つまり(rx-rz)の1次の項(rx)の係数rは実数である。従って0次の項(rz)が実数であるためには、r=0であるか、またはzが実数である事が必要。
[i] zが実数でない場合には、r=0でなくてはならず、ゆえに
f(x) = (x-z)(x-z~)h(x)
と因数分解できる。だからz~はf(x) = 0の解。
[ii] また、zが実数の場合にはz=z~だからz~はf(x) = 0の解。

 いずれにせよzが解ならz~も解。
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2.



まず変換 f(z)=1/zについて注意します。この変換は z≠0 かつ|z|が有限の場合は
ちゃんと定義できて、z平面Zからw平面Wへの1対1変換になりますが、
z=0 のときおよび|z|が∞になる時は定義されません。
そこで無限遠点 [∞] という仮想的な点を考え(通常の∞とは意味が異なる
ので[ ]をつけて区別します) |z| = ∞ なら z = [∞] とします。
(対遇を考えれば z ≠ [∞] なら|z| < ∞ すなわちzは通常の複素数です。)
そして
z=0 なら f(z) = [∞] および z = [∞]なら f(z)=0
と定義します。
 すると fは 無限遠点も含めたz平面 Z∪{[∞]} から無限遠点も含めた
w平面 W∪{[∞]} への1対1変換と考えることができるので、逆変換 g が定義でき、
g(w)= g(f(z)) = z となります。
明らかにg(w) = 1/w ですから f(f(z)) = z です。


(1)複素平面上の原点をOと書きます。
点P,Qの座標を表す複素数を同じ記号P,Qで書きます。混乱はしないでしょう。
単位円 |z| = 1 上の2点 P,Q を通る直線は 実数 xをパラメーターとして
z-Q = x(P-Q)
と表せます。 変形して
z = Px + Q(1-x)
がP,Q を通る直線の方程式になります。

さて
|S-P~|=|S-Q~|= |S|
となるような複素平面上の点Sを考えます。これは定義から解るように
三角形OP~Q~の外心ですからP=-QまたはP=Qでない限り一意的に存在します。
(P=Qとなるのは次の(2)の場合です。P=-Qの場合はS=[∞]とします。)
そして
|S-P~|^2 = (S-P~)(S-P~)~ = (S-P~)(S~-P)
= SS~+PP~-(SP+S~P~) =|S|^2 +|P|^2 - (SP+S~P~) = |S|^2
なので
SP+S~P~= |P|^2 …… (1)
同様にして
SQ +S~Q~= |Q|^2 …… (2)
であることも解ります。

さて準備が出来た所で
|w -S|^2 = |1/z -S|^2 を計算してみます。
|1/z -S|^2 = |1-zS|^2 / |z|^2
ですからまず分子の |1-zS|^2 を計算します。
|1-zS|^2 = (1- zS)(1-zS)~ = (1- zS)(1-z~S~)
= 1+ |z|^2 |S|^2 - (zS+z~S~)
= 1+ |z|^2 |S|^2 -( PSx + QS(1-x) + P~S~x + Q~S~(1-x) )
= 1+ |z|^2 |S|^2 -( |P|^2 x + |Q|^2 (1-x) ) 【 (1)と(2)を使います 】
= |z|^2 |S|^2 【P,Qは単位円の点だから|P|^2 = |Q|^2 =1 より 】
したがって
|w -S|^2 = |1/z -S|^2 = |1-zS|^2 / |z|^2 = |z|^2 |S|^2 / |z|^2 = |S|^2
よって
|w -S| = |S|
となりました。
これはwがSを中心とする半径 |S|の円周上の点であることを示しています
w =O,w =P~,w =Q~ はいずれもこの式を満たしますから
答えは
「(Sを中心とし)原点とP~とQ~を通る円」
(S=[∞]のときは原点とP~とQ~=-P~を通る直線)
です。

(2)上とほとんど同じですが上の回答で単純にP=Qとしても、直線の方程式からして
異なるのでうまく行きません。単位円に1点Pで接する直線の方程式は
Pに直交しPを通る直線ですから実数 xをパラメーターとして
z-P = Pxi
と書けます。(複素平面上でiをかけることはπ/2だけ回転させることであることを
思い出して下さい)
変形して
z = P(1-xi)
となります。

こんどは
|w -P~/2|^2 = |1/z -P~/2|^2 = |1-(zP~)/2|^2 / |z|^2を計算してみます。
例によって分子だけ計算すると
|1-(zP~)/2|^2 = (1- (zP~)/2)(1-(z~P)/2)
= 1+ (|z|^2 |P|^2)/ 4 -( PP~(1-xi) + P~P(1+xi) ) / 2
= (|z|^2 |P|^2)/ 4
となります。途中の細かい計算は(1)と同様なので自分で確かめて下さい。
(z~ = P~(1+xi) と PP~ = |P|^2 =1 がポイントです。)
よって上と同様にして
|w -P~/2| =|P~/2|
であることが解ります。すなわち答えは
「原点とP~/2を通る円」
です。


(3)最初に述べたようにfによる変換を2回行なうと元の図形に戻るのですから
どんな図形をfで変換したら 「点 i を中心とし原点を通る円 」になるかが
解ればそれが 「点 i を中心とし原点を通る円 をfで変換した図形」になります。
「点 i を中心とし原点を通る円」は
「(iを中心とし)原点とP=(√3) /2 + i /2 および Q=(-√3) /2 + i /2 を通る円」
ですから(1)の結果を考えると答えは
「単位円 |z| = 1 上の2点 P~=(√3) /2 - i /2 および Q~ =(-√3) /2 - i /2を通る直線」
となります。
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こんにちは、私は数学をとっくに忘れた元技術屋です。

ですからそのつもりで聞き流してくださいね。
うーん、春休みということは実家にいて近くに図書館とか無いという状況ですかね?だとするとちょっと厳しいかもしれない。
で、私だったら細かいこと忘れているから強引に解いちゃいますね。
つまりzを全てX+iyに置き換えてxとyの実関数の組み合わせだけで議論しちゃう。
勉強にはならないかも知れないけど、解くだけならこれだけで行けそうな気がしませんか?
複素数をバリバリ使ったエレガントな解き方は聞かないでくださいね?
あと、階乗って累乗のことですね?
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この回答へのお礼

解答ありがとうございました。
近くに大学の図書館があるのですが、
バイトで朝から夜までいないので、図書館の会館時間中には
いけないのです…

お礼日時:2001/03/07 21:49

「^ は階乗」 ではなくて 「^ は巾乗」 ですね。


Z は複素数全体の集合。R は実数全体の集合とします。

数式をここに書くのはかなり面倒なのであまり細かい計算までは書きません。
ヒントを書くので残りの部分は御自分で補って下さい。

1.

共役演算は和と積に関して「同型」です。
すなわち任意のz ,w ∈ Z に対して (z+w)~ = z~ + w~ および z~w~ = (zw)~
となる。これはいいでしょう。複素数演算の基礎ですし簡単に示せますから。

するとこれを繰り返し使って
実数を係数とする任意の多項式f(z)に対して f(z~)= (f(z))~ となる
ことが分かります。これは実数の場合は a~ = a となるからいえることで
係数が複素数なら成り立ちません。

よって z が代数方程式 f(x)=0 の解ならば
f(z)= 0 = 0~ = (f(z))~ = f(z~)
なので z~もf(x)=0の解になることが解ります。

2次方程式 x^2-2ax+a^2+b^2 の解は解の公式を使って
x = a ± b i であることが解ります。そして
a + b i = z ,a - b i = z~ ですから
x^2-2ax+a^2+b^2 = (x - z)(x - z~)
と因数分解出来ます。
zとz~は代数方程式 f(x)=0 の解だったので
f(x) = 0 は (x - z)および(x - z~)で割り切れます。
よって (x - z)(x - z~) すなわち x^2-2ax+a^2+b^2
でも割り切れます。
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