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サンバーストがうまれたワケ

宜しくお願いします。
ギターのサンバーストは、
木材の継ぎ目を隠す為に生まれた色だと聞いたことがあります。
興味がありますので、詳しい方は詳細を教えて下さいませ。

A 回答 (1件)

 自分が知る限り、幾つか説がある様ですが。



※最初のサンバーストはソリッドギターどころかエレキギターが登場する遥か前で、トーンはブラウンでした。(ギブソンLPでは『タバコブラウン』と呼ばれているトーンに近いです。)
 これはトップの中心付近だけハデなシースルーのイエローとして木目を見せ、サイドとバックは黒に近い濃いブラウンや黒の塗り潰しで木目が見えなくなっています。

※この塗装が採用された理由は・・・
(1)元々バイオリン族はオイルステインで仕上げられており、トップとバックのアーチの頂点付近はやや明るいトーンとなっていました。
 この雰囲気を塗装で再現した、という話。
(2)別の説だと・・・当時アーチドトップを作る為には職人が手で削り出さなければならず(レスポールなどの製造に使われているカービングマシンが登場するのはずっと後です)、その高級なアーチドトップを強調する為に、アーチの頂点付近を明るい色で塗ったという話。
 つまりサンバースト塗装は高級ギターのアイコンとなっていたワケで、それを逆手に取ったのか、ギブソン社ではかなり早い時期からフラットトップのアコースティックにもサンバースト塗装を採用していました。
(3)更に別の話では・・・バイオリン族のボディは全てメイプルで作られ、しかも杢(トラ目とかバーズアイと呼ばれる、メイプル独特の模様)が出た材ほど高級と考えられていました。故にシースルーなオイルステインで仕上げられたバイオリン族では、ボディ全体でハデなトラ目がキラキラと目立ち、非常に派手な(悪く言うとケバい)見た目になります。
 しかしギターではサイドやバックが導管が多く暗いトーンのローズやマホガニで作られ、トップのスプルースやメイプルの明るい色とは合わず、バイオリン族の様にシースルーなオイルステインで全体を仕上げるワケにはいきません。
 そこでサイドとバックの材が判らない様に茶や黒で塗りつぶし、更にトップと色的な連続性を持たせる為にサンバーストと呼ばれるボカシ塗装とした、という話。(尚、アコースティックな楽器ではトップの材は極めて重要で、トップは特によい材を使います。その高級材を見せる必要がある為に、トップまでマッ黒に塗り潰すという発想は無かったんでしょう。)

・・・っと色々ありますが、

>木材の継ぎ目を隠す為に生まれた色だと聞いたことがあります。

 ん~どうでしょう?アコースティックな楽器では合板は厚み方向のプライの事を指し(つまりベニヤ構造ということ)、継ぎ目が表に出る方向で木材を継ぐというのは考え辛いです。
 ただソリッドエレクトリックギターでは、ボディを上下方向(というか裏表方向)でプライすることがあり(これはコストダウンもありますが、まな板の様なブ厚い板の乾燥による変形や割れを防ぐ意味があります)、当然サイドから見ると木材を重ね合わせている継ぎ目が判ってしまいます。この継ぎ目を見せない為に濃い色で塗りつぶした、という説は良く聞く話で、この時代にサンバースト塗装が生まれたワケではありませんが、『木材の継ぎ目を隠す為に』サイドやバックを濃い色で塗りつぶしたサンバースト塗装がソリッドギターでよく使われた、という事は言えると思います。

 ところで余談ですが。

>木材の継ぎ目を隠す為に生まれた

 っという話で有名な色は、ギブソン・レスポールのゴールドトップです。
 レスポール登場時('52年)、このギターはギブソン内では決して高級機種では無く、ひどいトップ材の使い方をしていました。
 勿論ギブソン社が在庫している木材なので、材質自体はフルアコギター(フルアコとは今日ではジャズで使う巨大なギター程度の認識しかありませんが、実はバイオリン族にもっとも近い構造と工程が必要な、非常に高級で複雑なギターです)のトップにも使えるハイグレードなメイプルなんですが、その継ぎ目はマチマチで、後の('57年以降の)レスポールの様なブックマッチ(センタ合わせで杢が左右対称になるという工芸品的な継ぎ合わせ方法)では無く、半分杢が出ていて半分出ていないとか、その継ぎ目も1弦側や6弦側に偏っていたりと、とても『スケる塗装にして見せびらかす』類の継ぎ目ではありません。そこでトップ全体を、メイプルの杢が全くスケない金色に塗りつぶした、というワケです。
 ギターに限らず楽器は音が全てなので木の継ぎ目などどうでもよいはずですが、似た様なトーンなら見た目が高級な方がよい楽器とされるのも当然です。'58~'60年の3年間だけ作られた『スケスケ塗装の』チェリーサンバースト・レスポールが今日特に高価な理由は、木材の使い方にもあるというワケです。
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この回答へのお礼

なるほど!
実は私はこの話を楽器屋の店員から訊いたのです。
うーん、あまり信用できる説ではないようですね・・

お礼日時:2010/07/23 15:19

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