http://okwave.jp/qa6553864.html ではイマイチわからない部分があったので、質問します。
MDのライバルとして登場したDCCは、アナログカセットとの互換性を重視したのが売りでしたが、ニッチ市場にも残れず消え去ってしまいました。
MDはカセットではできないランダムアクセスは文字入力などが特徴でカセットを置き換えていき、MP3プレーヤーはMD以上の大容量でメディアチェンジの手間要らず、転送もより高速とあってMDを置き換えていっただけに、MDも受け入れないような世代がカセットを受け入れるのは難しいとは思いますが、高齢層ではカセットもまだ需要があるようです。
途上国ではマスタープレス機の設置に相当な費用がかかるCDよりも低予算なDCCが普及するという予測や、MDが安くなる可能性はDCCのそれより低いという予測もありましたが、DCCはニッチ市場で生き残ることも難しかったのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
はじめまして。
>途上国ではマスタープレス機の設置に相当な費用がかかるCDよりも低予算なDCCが普及するという予測や、MDが安くなる可能性はDCCのそれより低いという予測もありましたが
それはDCC開発メーカー、松下とフィリップスの楽観的な観測でした。
DCCの最大の誤算はヘッド製造とテープ製造でした。
商品化はされなかったS-DATの積層型皮膜ヘッドは製造困難を極め、量産が効きませんでした。
S-DATも規格化がなされたものの商品化が見送られたのは、このヘッド製造が原因でした。
DCCはこのS-DATのヘッドを簡易化したものですが、やはり製造が困難でした。
また製品化されたものの、ヘッドの初期不良が多かったようですし、アナログテープ再生はヘッドの別の部分だったにもかかわらす、アナログテープ使用後にDCCを使用すると結構録再不良が発生する。
これらの情報は新聞などでは報道されませんでしたが、当時のオーディオ専門誌などには結構投稿がありました。
さらに製品化されたデッキ類はアナログのカセットデッキがDolby-B、C、Sまであったのに、Dolby-Bまでにしか対応していませんでした。しかもアナログは再生のみ。互換性を強調した割には互換性が中途半端でした。
その割にはMDに比べて機器も高価でした。
更に音質も操作性もDATの方が上ですし、しかもデッキ本体価格がDATと変わらない程度ならば、まず飛びつくマニア層はDATを購入します。
当方もDATのDTC-57ESとWMD-DT1を購入しましたし、他にもアイワのミニコンポ用のDAT機(型番忘れた。在庫処分品で39800円だったので飛びついた)。
テープもBASFしか製造できない状況でした。日本のメーカーも全てBASFのOEMでした。
この状況下では参入メーカーは増えません。
基本部材の製造メーカーが増えないと製品も大量に製造できません。
MD側ではソニーだけではなく、すぐにシャープやサンヨーが、MD用のピックアップ、ヘッドの開発に成功して製造、供給を開始しました。
部材が大量に供給できる態勢があれば、参入メーカーも増えます。
参入メーカーが増えれば商品も増えて一般客の目に留まるようになります。
参入メーカーが増えて製品も増えれば部材供給量も増え、量産効果で部材の価格が下がり、製品の価格も下がります。
DCCは音質と操作性でDATに劣り、操作性と携帯性と価格でMDに劣り、互換性を謳った割には中途半端。
市場に割り込める要素はありませんでした。隙間を見い出せる要素すらもなかったと思います。
ありがとうございました。
CDやMDはともかく、同じテープのDATとはどの部分で操作性が劣っていたのでしょうか?
また、アナログカセットに劣っていた点は何でしょうか?
No.2
- 回答日時:
私はなかったと思いますよ。
出た当時は色々な雑誌などで取り上げられましたが、妙な互換性を残した結果か、すべてにおいて中途半端な存在でしかなかった印象ですね。当時もう音楽メディアとしてはCDが広まっており、ランダムアクセスの快適さになれたユーザーがテープの煩雑な扱いに満足するとは思えませんでしたし、現に私もシーケンシャルなアクセスしかできない時点で切り捨てましたしね。大体価格が高すぎましたよ。価格が下がってきたころにはCD-Rのドライブが目の前にぶら下がってましたし、どう考えてもCD-Rの方が便利そうですからねぇ。
私は中年というよりは初老にはいる年齢ですが、カセットは使いませんね。
あと、もうひとつパソコンの普及がCDを後押ししたのもあるかな、Windowsの出現でパソコンが爆発的に普及して、CDは音楽メディア以外にもドンドン使われるようになったでしょ。DCCじゃこれの替りはできないし、ドライブさえあれば簡単にCDが作れるようになったしね。
ありがとうございました。
同じテープでも、DATはDCCよりは普及しましたので、テープメディアという理由だけではニッチマーケットにも残れないとは限らないと思います。
No.3
- 回答日時:
何度もテープメディアに関して同じような質問をして、イマイチ解らないとはどこがどう解らないのでしょうか?
DCCに関して云えば、「高い、使い勝手が悪い、音質が悪い、登場時期が悪い」と良いところが何も無いと何人もが回答していてそれ以外に何の理由が必要なのでしょう?
いくら「ニッチマーケットに生き残る道が有ったはずだ」とあなたが思ったとしても現実に生き残らなかったのだから、無いものをいくら探しても無いのです。
ありがとうございました。
同じテープメディアでもDATはDCCより永らえたので、高いとかテープメディアだからという理由だけでニッチマーケットに生き残る道はないといわれても、DATとDCCの運命の分かれ目のポイント(細々と続いたかすぐなくなったか)はどこなのかが、「イマイチ解らない」のです。
No.4
- 回答日時:
確かにDATはDCCよりは多少は普及したでしょう。
しかしそれも一部のオーディオマニアの間での話で、とても一般に普及したといえるレベルの話ではないですね。DCCとDATの普及度の違いはやはり、DCCの中途半端さでしょう。マニアック人たちは多少の価格差ならより性能の良い物を求めるでしょうし、そういった人たちがアナログカセットとの互換など求めはしないでしょう。もし、DCCがラジカセにでも搭載できる程度の価格で販売されていたら、DCCとDATの関係は逆転したでしょうけど、それでもディスクメディアとは勝負にならなかったでしょうね。どんなにすばらしいと力説しても使い勝手が悪く高価なものは一部のマニアの間でしか指示されません。DCCやDATに限らずAV機器すべてについていえるでしょう。確かに機械の扱いが苦手な年寄りなどは、カセットテープを愛用しているかもしれませんが、それは使い慣れたカセットテープレコーダーだからであって、より高性能な新しい装置を求めたりはしない人たちが大部分でしょう。そういった人たちに、デジタルで高性能で今までのカセットも使えますといっても、きっと今までのカセットだけ使えればいいという返事が返ってくるでしょうね。
ましてデジタルメディアになれ親しんだ世代は、とんでもなく高性能でもない限り、取り扱いが面倒というだけで見向きもしないでしょう。アナログレコードからCDへの切り替えがものすごい勢いで進んだのも、音質がどうとかノイズがないとかよりも取り扱いの簡単さが最も大きな理由でしょう。デリケートなレコードをそっと扱うよりは、ケースから出してぽんと乗せるだけでどの曲からでもすぐ聞けるほうが、万人向けなのは明らかですからね。結局レコードはマニア向けのアイテムになってしまいましたよね。まだ、レコードはアナログ録音でデジタル録音より優れた面もあるのでマニア向けアイテムとしてはアピールするポイントが多いのですが、DCCやDATはデジタル録音であるがゆえにこの面でもアピールする要素がありません。
性能的に飛びぬけたものでない限り、取り扱いの面倒なものは市場には受け入れられないということです。
この回答への補足
あと、アナログメディアになれ親しんだ世代は、デジタルメディアは取り扱いが面倒だといって見向きもしないだろうと思います。
必ずしも取り扱いの簡素化が万人向けになるとは限らず、使い慣れたものとは操作が変わってしまうことが否めないというだけで受け入れられないことさえあります。
すなわち、「新しいメディア=取り扱いが面倒」という概念がついてしまえば、売れないということを意味しています。
No.5
- 回答日時:
こういうのを想像するのって楽しいですよね。
すでに皆さんが説明しているとおり、DCCは普通に音楽を楽しみたい人と、ディジタル好きには、
どう頑張っても受け入れられなかったでしょう。
でも、ひょっとすると、もしかしたら、
アナログ好きの生ロクマニア(超超超ニッチ?)には受け入れられたかもしれません。
しかし、それにしたってDCC最大のウリである「互換性」がどうにも中途半端でした。
もしも、録り貯めたカセットを最高の音質で再生し、
次に、従来のCカセットの抱えていた問題点を見直した新型カセットを提案して最高のアナログ録音を実現し、
さらに、オマケでディジタル録音ができたら・・・
でも工業製品としてはあまりにもニッチでやっぱりだめかな。
No.7
- 回答日時:
No.1です。
製品化されたR-DATはビデオを母体にした構造で、高速な早送り巻き戻しが可能で、サーチも頭出しもDCCよりも高速でした。
またDCCの場合はオートリバース機構で両面録再が可能でしたが、オートリバース時に空白は生じます。
対してDATは片面使用で最初から120分テープが用意されていました。のちにはデジタルストレージ用として開発された薄手のテープベースを使用したものを、オーディオ用として流用して150分、180分の長時間テープまで供給されましたが、DCCは両面で最大100分です。
カセットのサイズが3分の2程度のDATですが、メカニズムがビデオが母体だったので、当初は小型・省電力化は困難とされていました。軽薄短小のソニーの努力で小型・省電力化に成功して小型ポータブル機器まで提供されましたが、DCCはポータブル機器の提供も遅れました。
DCCがポータブル機を提供し始めた頃は、生録派や業務用はDATに抑えられ、カジュアル分野はMD(MDも後にはAMラジオ局のバックアップ用で業務分野でも使用)に抑えられ、隙間が全くない状況になっていました。
>アナログカセットに劣っていた点は何でしょうか?
DCCカセットより安いメタルテープもすでに存在したので、アナログカセットのウォークマンタイプで聴くのならば、メタルテープでDolby-Bでも十分な音質は得られました。
WalkmanPROではDolby-Cも搭載していたので、メタルテープでDolby-Cで録音したものは今でも中低音域のパワー感は、現在のMP3にはない迫力がありました。
高い高いと言われたメタルテープですが、DCCはそれより高かったので当然売れません。
DATも結構高かったですが、無圧縮長時間ノンストップ録音が可能だったし、デジタルストレージとしてDATが使用されたために量産効果から次第に価格が低下しましたが、DCCは参入メーカーも乏しかったので競争がなく、需要も乏しかったので量産できずに価格も高止まりとなりました。
余談ですがパナソニックや日本のテープメーカーはDCCもメタル採用を求めたようですが、フィリップスが欧州地区ではメタルテープを製造できる施設が無く、メタルテープ技術は日本メーカーの独壇場だったので忌避し、BASFのクロムテープを採用しました。ところが日本のハイポジションテープは磁性体はクロム素材は撤廃され、ビデオテープと同種のコバルト磁性体に切り替わっていたために、逆に日本のテープメーカーはDCC用テープを製造できませんでした。これが日本のテープメーカーのDCCのテープ開発意欲を喪失させた一因とも言えます。
逆にDATはすでに確立していた8ミリビデオ用のメタルテープ磁性体を流用できましたし、設備も共用できました。
止めを刺したのが、パイオニアのデジタルプロセッシングのアナログカセットデッキでしょう。
入力、記録、出力は従来のアナログカセットながら、信号処理は全てデジタル化し、信号処理での音質劣化を極限まで抑えました。
これでメタルテープ、Dolby-Sを使用するとほとんどノイズレス状態となりました。
デジタルプロセッシングはノーマル、ハイポジションテープでDolbyなし、B、Cでも効果は絶大で、しかもジッターやワウフラッターも低減され、昔の録音素材でも高音質化が可能だったので、操作性が同等程度ならば生デープは格安ですし、従来録音素材を生かすにしてもこちらの方がDCCよりも互換性が上なのでカセット愛好者の選択肢からDCCは外れました。
No.8
- 回答日時:
今までの資産を活用するのはDCCでなくカセットテープレコーダーで十分でしょう。
通常のカセットをDCCレコーダーに掛けても音がよくなるわけでもないですし、そのために高額のレコーダーを求めるとしたらよほどの物好きでしょう。DCCをDCCとして使うには今までの資産ではなく、新たなテープという新しい資産が必要で、これは現存する資産の活用とは言いがたいでしょう。通常のカセットテープを聴くのに数千円ていどから買うことのできるカセットレコーダーの替りにDCCという選択はありえませんね。カセットレコーダーはいまだに数は少ないながらも残っていますが、これはお手軽な価格でそれなりの性能があるからなのですよ。そして、これで過去の資産の活用もできるわけです。この状況でDCCをあえて買う必要がどこかにあるでしょうか?少なくても私には珍しもの好きの好事家が買うくらいしか思いつきません。発売当初は高額すぎで、DATとは性能で、ディスクメディアが出てからはハンドリングで、ずっと負け続けたメディアでは、とても万人向けなどといえた代物ではないでしょう。カセットテープと互換性があるといっても、旧来のカセットテープで本来の性能が発揮できるわけではないし、旧来のカセットに録音再生する機器としては高額すぎるし、ラジカセのような手軽さもないでは売れるわけがないでしょう。
No.9
- 回答日時:
はじめまして♪
「MDのライバルとして登場したDCCは、」
この認識は私の考えとはちょっと違いますねぇ。
コンパクトカセットの次世代デジタル化を形にしたのが DCC かと思うのは私だけでしょうか?
CD-Rに録音する事が可能なのに日本国内で販売出来なかったため、ならば音声圧縮して、メディアも小さくして、、、車やポータブルにも対応させるため3.5インチフロッピーのようにシャッター付きケースに入れて商品展開が国内で成功したのがMDだったかと思うのですけれど。
(コンパクトディスクのCD ミニディスクのMD と言うネーミングもなんとなく、、、)
従来のカセットテープと呼ばれている物は、本来コンパクトカセットテープで、フィリップス社の特許、CDとDCCにもフィリップス社が関わっていますね。
無圧縮デジタルで録音が目的の人は既にR-DATが、ポータブル機やカーオーディオには既にMDと 棲み分けが完成していた時代に登場と言うのが残念だったんだと思います。しかも登場したハードは価格的に高級カセットデッキ並みなのに薄膜ヘッドのコストが大きいためメカや回路や筐体が大衆向けのデッキ並みだったのも残念でした。
(すでにR-DATが価格もこなれていたので、20万クラスで登場させ辛かったのでしょう。)
今と成っては、DCCが生き残っていれば、過去のカセットテープ再生にも困らず、便利な物に成っていたと思います。
以上、前回同様(笑)個人的な考えで~す♪
No.10
- 回答日時:
>DATとDCCの運命の分かれ目のポイント(細々と続いたかすぐなくなったか)はどこなのかが、「イマイチ解らない」のです。
既に何度も「DATより音質が悪い割には価格が変わらないくらい高く操作性も悪い」と回答があります。
こんなものが生き残る方が奇蹟的な事です。
あなたのテープメディアに関する一連の質問を見ると同じ内容で二度目の質問に必ずある「イマイチ解らない」は、あなたの考えに対する多くの人の否定的な意見を(意識してかしていないかは解りませんが)あなたが受け入れられないからだと思います。
「生き残る術が有ったはず」ではなく「生き残らなくて当然」と云うスタンスに考えを切り替えると簡単に理解出来るはずです。
この回答への補足
また、MDも「DATより音質が悪い割には価格が変わらないくらい高い」時代がありましたが、操作性さえよければ音質や価格で劣っても売れるものなのでしょうか?
補足日時:2011/03/13 22:53何度もありがとうございました。
そもそも、今回の「イマイチ解らない」は、「テープという理由だけではニッチマーケットに残れないとは限らない」ということです。
人口の多い年齢層は、アナログメディアに慣れ親しんだ方たちだと思います。その中でも若い方はともかく、いわゆる団塊世代やそれ以上の方たちは、デジタルメディアについていけない方も少なくはないと思います。
高齢化や人口減少が進めば煩雑な機械は売れなくなり、シンプルかつ長い歴史のあるメディアがものを言うようになるかもしれません。
そうした事情から、「生き残る術が有ったはず」という考えや、否定的な意見をすべては受け入れられない事情もあります。
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