【大喜利】【投稿~9/18】 おとぎ話『桃太郎』の知られざるエピソード

(1)Wikipediaで、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ」第一番・第二楽章について
「途中に単旋律が現れるが、ヴァイオリンの残響を利用して旋律を支える和音も表現されており」
と書かれていますが、これはどういうことなのでしょうか。

(2)他の曲で「ヴァイオリンの残響を利用して旋律を支える和音も表現」されているものはありますか?

A 回答 (5件)

ヴァイオリンを弾く者です。


バッハの無伴奏も弾いたことがあります。

拍の頭で開放弦のG、D、Aなどを弾き、その残響を響かせておいてオクターブ上や次の走句に移るという、旋律楽器であるヴァイオリンをいかに重厚・色彩豊かに表現させたか・・・当時、演奏会場であった教会の伽藍(がらん)空間の豊かな響きのおそらくは残響時間も計算にいれたバッハならではの作曲の妙でしょう。

尚、当時の楽器はバロック・ヴァイオリンであり弓の反りも現在のものとは逆で4本の弦を同時に鳴らすことができました。(ちなみに現代のモダン楽器・モダン弓では重音は基本的に2本ずつに分けて響かせます)

バッハの全6曲の無伴奏の楽譜を見るとあちこちに2声、3声の対位法(低い音と高い音が緻密に絡みながら同時に進行)や豊かな和声(和音)がふんだんに出てきます。
これを現代の楽器で演奏するとなると難しい面が出てきます。そこで4本ある弦を2-2や2-1、1-2といった具合に分けて低い弦の響きがあるうちに高い音に移りあたかも自然に4本が響くように演奏したり、和音の響かせ方を弦で使い分けたり、それぞれの声部が聴感上独立して進行するように指使いや弓使いを細かく決めたりして出来る限りバッハが譜面に書き記したオリジナルの表現に近づけた演奏方法をフレッシュやガラミアンといった古今の名教師(=名ヴァイオリニスト)が研究・試行錯誤しながら完成し出版してきました。現在はほとんどの人が彼らのテキストに添って演奏しています。

他の曲で、無伴奏の曲では
例えば・・・
イザイの6曲の無伴奏ソナタの中にも見られますし、パガニーニ、クライスラー、エルンスト、といった名ヴァイオリニストが作った難曲の中にも多数見られます。
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selfless さん 問題提起有り難うございました。


ysk26 さん 分かりやすい解説有り難うございました。

『物理的な残響が途切れてしまったとしても,聴き手の頭の中には和音の流れがイメージできること』『開放弦の効用』など理解いたしました。
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No.1の者です。


小さくて見えるかどうかわかりませんが,参考までに楽譜を添付します。
Aが先の回答で例に出した部分。
それを旋律と和音にわけて書き直したのがBです。
(もちろんバッハはこんな芸のない書き方はしないと思いますが,構造の説明のために単純化しています)

Bはオルガンやピアノなら簡単に弾けますが,ヴァイオリンでは弾けません。
そこを,なんとかして和音の流れを表現するために,各和音で中心的な役割を果たす音だけ(ここではレ・ラ・ソ・レ)を残してAのような形にしたのです。

ヴァイオリンではどのようなフィンガリングを採用するかにもよりますが,例えば最初のレレファラのパッセージでは,弾き方によっては二つめのレを弾いた瞬間に,和音を示す最初のレの響きが消えてしまう可能性もあります。
(開放弦を使えば比較的響きが残る)
しかし,たとえ物理的な残響が途切れてしまったとしても,この部分のようにニ短調においてレ→ラ→ソ→レという音の流れ(およびその上に展開される旋律)を聴くと,聴き手の頭の中にはしっかりI→V→IV→Iという和音の流れがイメージできるのです。

なお,ギターやバイオリン,チェロなどで,コードから外れるために響きを残したくない音の場合,弦を指で押さえて振動を意図的に止めるのはよくあるテクニックです。
「ヴァイオリンの残響と和音」の回答画像3
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横から少し伺いたいのですが。

(違反ではありませんよね。)

『その1拍目の最初の音レで,その拍の和音であるレファラを表現する』とはどう云うことですか。『レ』は1拍目ですから、他の音は鳴っていませんね。勿論、物理学的に云えば、『レ』が鳴っているときに、倍音は鳴っているでしょう。しかし弾いている『レ』と同一オクターブ内の『ファ』は倍音ではありませんね。

逆に2拍目に『ファ』を弾けば、1拍目に鳴らした『レ』の残響があると云うことでしょうか。

それならば、別に無伴奏の曲であろうとなかろうと、物理現象ですから常に起こることですね。

残響を消す方法もあるのでしょうか。例えば、楽器を手で押さえるなど。しかし鳴らした音の全ての残響消しなど出来ませんね。

以上、ヴァイオリンを弾いたことのない男の素朴な疑問です。
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(1)


例えば,42小節目から16分音符の単旋律によるパッセージが始まります。
その1拍目の最初の音レは,その拍の和音であるレファラ(ニ短調のIの和音)を,同様に2拍目のラはラドミ(Vの和音)を,次の小節の1拍目ソはソシレ(IVの和音),2拍目レはレファラ(Iの和音)を表現している,という具合です。

(2)
たくさんあります。
ソナタ第1番第4楽章,パルティータ第1番の各ドゥーブル,有名なシャコンヌなど。
というか,基本的に単旋律楽器であるヴァイオリンの無伴奏曲において「旋律を支える和音も表現」しようと思ったら,この方法を使うしかないわけです。
したがって,「無伴奏のヴァイオリン曲の大半では,この方法が使われる」といっても過言ではないでしょう。
同じバッハの無伴奏チェロ組曲などはほとんどがそうです。
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