
十訓抄の説話についての質問です!
読んでて変に感じたところなんですけど・・・
第六段の三十六段の最後のあたりで、藤原貞高が実資の夢の中に出てきて「死に恥を隠してくれて感謝する」といった場面がありますよね?
そのあとに、こんなことが記されているのです。
引用してみると、
「公任卿、この殿を聟にとりて、はじめに入れ申されける時、朗詠上下巻えらびて、置物の厨子に 置かれたりける、ゆゆしき聟引出物にこそ。」
なんだか、いままでの話とずれている文章だと思いました。「この殿」というのは実資のことで、「公任卿」は貞高だと思ったのですけど・・・
なぜ貞高の死の場面の最後にこんなことが書かれているのでしょう?いままでの場面と関係があまりなく、不自然だと感じました。
なぜ貞高が死んだところに書物の話がいきなり入ってくるんだ!っていったような心境です。
説明が大雑把ですみません。回答をよろしくお願いします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
素人回答なのでお役に立てるかわかりませんが…。
確かに「この殿」は実資ですが、「公任卿」は貞高ではなく、“一条朝の四納言”にも数えられた権大納言・藤原公任のことです。
三十六の「公任卿、この殿を聟にとりて、はじめに入れ申されける時、朗詠上下巻えらびて、置物の厨子に置かれたりける、ゆゆしき聟引出物にこそ。」とは、
実資が、学才豊かな公任卿に婿として迎えられただけでなく、婿引出物として『和漢朗詠集』を贈られるほどに評価された人物であることを表しています。
その上で、質問者さまの疑問、
>いままでの話とずれている文章~
ですが、
三十六における貞高の話は、あくまで“配慮の人・実資”を示すためのエピソードであり、実資と貞高の物語ではありません。
そもそもこの話は、その前の「小野宮右大臣とて、世には賢人右府と申す」から始まる説話番号三十五の逸話と合わせて読むことで、“藤原実資が、賢人かつ情け深い人物であることを表す話”になっています。
三十六が「この殿、若くより賢人のひとすじのみならず、思慮のことに深く、情け、人にすぐれておわしけり」で始まるのは、三十五での賢人エピソードを受けて、「賢人というだけでなく、思慮深く情け深い人でもありましたよ」と言っているのです。
というわけで、三十六を単体で読まず、三十五と合わせて読めば、
実資自身の逸話である「家を焼く話(三十五)」「死に恥を隠す話(三十六)」に、公任卿(というビッグネームな他者からの)評価を加えることで、実資の「賢人右府」ぶりを示す構造になっていると読めると思います。
わかりにくい説明で恐縮ですが、参考になればと思います。
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