それもChatGPT!?と驚いた使用方法を教えてください

私たちは日常生活において錯視を体験しているらしいのですが、具体的にはどういうのがあるのかわかりません。ミュラーの錯視(建物の錯視)以外の錯視を知りたいです。
お願いします。

A 回答 (4件)

こんにちは。


錯覚というのは脳の中で起きるものですよね。
目や耳などの感覚機関から送られて来る情報を基に脳が判断した結果が現実と異なることを錯覚と言います。
2本の短い鉛筆を真直ぐ縦に並べて、その継ぎ目を消しゴムで隠します。大概のひとには、それが一本の鉛筆に見えるはずです。手の親指が抜けてしまう手品と同じですね。これは、感覚機関から得られる情報の不足を、知識や経験によって補うという能力が脳に備わっているからです。明らかに、見えない部分を脳が経験的に、また、勝手に判断してしまっています。
このように、情報の不足を補うために脳が予測した結果が実際の状態と違うものは全て錯覚ですし、世の中には錯覚を起こすための偽情報なんてものもあります。そして、我々の日常には、むしろ錯覚によって成り立っているなんてものもたくさんありますよ。

身の回りにあるものとしては、絵画や写真、映画がそうですね。全てが平面に投影された虚像であるにも拘わらず、我々はその立体感や動きまでを楽しむことができます。これは、近くのものは大きく見えて、遠くのものは小さく見えるという経験に基いて脳が判断を下した結果ですよね。
また、映画の動きはひとコマづつの連続です。自分でぱらぱら漫画を作っても同じことをできます。かなりいい加減な絵でも、脳は2枚の絵、即ち原因と結果の間に起こるであろう現象を予測して一貫した動きに変えてしまいます。
最近ではサラウンドなんていう音響システムもありますが、ステレオなんていうのは耳の錯覚の典型ですよね。我々はそれによって音の位置や方向を感じますが、実際には、左右のスピーカーから出ている音の大きさが違うだけです。
物の見え方と同じように、やはり我々には遠くの音は小さいという経験的な認識があります。更に遠近感を出してやるためには「ディレイ(遅延)」で音をずらし、到達時間が遅れたような感じを与えるデジタル技術もありますし、エコーやリバーブなんてのはカラオケでもお馴染みですよね。
映画なんてのは、臨場感という、正に錯覚によって楽しむものです。

さて、上記の中で、ステレオなんてのは全くの偽情報ですよね。音の場合はこちらの方が多いかも知れません。
私の部屋は東向きで、窓を開けていると、近所でワンちゃんの吠える声が良く聞こえます。ところが、東隣はアパートなので犬なんて飼っているわけがありません。いないはずの犬の声が聞こえる。いったいどうしてなのかと何時も不思議に思っていたのですが、それが南向かいの家で飼われている「小夏」という名前のメスの柴犬であると気付くのに随分と時間が掛かりました。私は東の窓を開けていたので、犬はてっきり東にいると思い込んでいたようです。これは錯覚ですよね。幻覚でなくて良かった。
夜中のビル街を歩いていたら近付いて来る足音が聞こえた。ところが、その足音の主が突然思わぬ方向から現れて目一杯びっくりした。これも、足音がビルの壁に反射して、そのひとがそちらの方向から来ると思い込まされてしまったからです。
偽情報とはいえ、脳がそれを基に判断を下してしまったのですから仕方がありません。

先ほどの鉛筆の錯覚なんですが、これを研究した学者さんの報告では、このような判断は、既に第一視覚野で起きているらしいということです。つまり、視覚情報は、高次の処理中枢に伝えられる過程で段階的に処理されているということです。視神経はRGBに対して片目で600万画素という情報を受け取ることができますが、その全てが脳に伝わるわけではありません。ドッドが縦に並んでいればそれは「縦線」、同心円上に並んでいれば「円」といったように、情報は次第に簡略化されてゆきます。これは、脳が素早く判断を下すためですが、脳に伝わる情報の欠落という事態も招いています。そのために、脳は既知の情報を付加して様々な判断を下さなければなりません。
このようなことに関連して考えられるのは、コンピューター・ディスプレーなどに映し出される文字や画像です。テキスト文字は元々ドット・黒点の集まりですが、脳はそれを迷わず線の組み合わせと判断します。人間の目はコントラストに関してはかなりの解析能力を持っているのですが、脳がそれを点線と判断するためには、もっと粗いものでなければなりません。尤も、最近のディスプレーは目そのものをごまかすくらいの精度に迫っていますけどね。

また、人間の目には色を捉えることのできる視覚細胞はRGBの三種類しかありません。にも拘わらず、虹は7色に見えますし、我々は生活の中に様々な色彩を感じることができますよね。これがどういうことかと言うならば、まず、全部で三種の光しか見ることはできないのですから、それ以外の色は脳が勝手に作り出したものだということになります。
赤と緑の間にある周波数帯の電磁波は黄色でしょうか。
そうではありません、黄色というのは赤50%、緑50%という状態を脳が認識した結果です。黄色という光が目に見えているわけではありませんし、そんなものは実際にはありません。更に、同様に考えるならば、赤という色も、赤が100%という状態が認識されたものです。つまり、色とは電磁波そのものの物理的な性質ではなく、人間の脳が便宜上作り出したものだということになります。そういう意味では、色彩そのものが人間の脳で起こる目の錯覚と同じ現象だということもできるのではないかと私は思います。
と、この辺りまで来ると、ちょっと大声で言うほどに自信はないのですが、電磁波は、人間の目に見えない紫外線や赤外線なども含めて様々な周波数帯が不連続に絡み合っているのが自然の状態です。ですけど、それを再現するために、少なくともテレビのブラウン管が人間の目に向かってRGB三種類以上の電磁波を放射する必要はありませんよね。

また長くなってしまいました、ごめんなさい。
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この回答へのお礼

ありがとうございました!
知らないことばかりでとても勉強になりました。

お礼日時:2004/10/20 21:07

 錯視は、ご存知の通り、知覚心理学とよばれる領域で主に研究が進められています。

錯視には、目に見えるものだけではなく、音による錯視などもありますね。

 参考URLの回答などが、ご参考になるのではないかと思います。

 また、北岡明佳先生(立命館大)のHPや、このHPにあるLink集なども、理解に役立つかと思います。

 聴覚による錯視は、例えば、九州大学の中島祥好先生のHPにある「聴覚デモ」が、参考になるでしょう。
http://www.kyushu-id.ac.jp/~ynhome/JPN/

 なお、日本心理学会公開シンポジウムにおいて、「うそとだまし」に関するシンポジウムが2004年10月31日に行われます。上記に紹介させて頂いた、北岡先生も、ご発表されます。入場は無料ですが、日本心理学会へ、申し込みが必要です(先着400名)。先日、私の講義に出席している学生に出席させようと、学会に確認したところ、現在、150ほど余っているとのことでした。毎回、直前に、ざざっと埋まってしまうようです。
 参加するには、日本心理学会へ住所・氏名・年齢を記入した往復ハガキを送付して下さい。

会場と日時
 科学技術館サイエンスホール
 〒102-0091
 東京都千代田区北の丸公園2-1 
 http://www.jsf.or.jp/

日時 2004年10月31日(日) 13-17時 (入場無料)
 
(往復ハガキ送付先)
 〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13田村ビル
  財団法人 日本心理学会

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=988972
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月の大きさとか、心霊写真とか。


ハイレグ女性の足が長く見えるのはミュラー・リヤー錯視が原因であるらしいですが。

参考URL:http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/apply.html
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 例えば上の記号の列、斜めの平行四辺形が並んでいるように見えませんか? 実際は下辺と右辺しかないですけど、補完してしまうというのも錯視であったと思います。
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