
なぜ渡鳥は飲まず食わずで何千キロも飛ぶ事ができるのでしょうか?
大学の先生に以前聞いたのですが、諸事情であえなくなってしまいました。生化学的な説明があったのですが忘れてしまいました。覚えているのは三つぐらいの理由でそれぞれ糖質代謝がキーワードとなっていたような気がします。
以下は自分が考えた理由です。
1糖脂質が完全酸化した時に発生する水の量がグルコースより多いために水を飲む回数が減らせる。
2単位質量あたりのエネルギー量がグルコースより高いため、体の中に多量に貯蔵ができるため。
3代謝に水を必要としないから渡り中に水を飲まなくてよいから。
4体の筋肉が赤筋でできている、よってLDHのアイソエンザイムは一型に近く、ピルビン酸に対するKm値は高いため長時間飛行できる。
1は自信ありますが、残りが微妙です。3とかあり得ない気が・・・
4に至っては内容は正しくても糖質代謝に関係ないし・・
どなたか助言をお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
何方も回答しないですね。
その理由の一つは,ご質問の「なぜ渡鳥は飲まず食わずで何千キロも飛ぶ事ができるのでしょうか?」にあると思います。下記URLのようなものもありますからそう信じられても仕方がありませんが。
http://www.seiwa-bussan.co.jp/seibutu-7.htm
URLに登場するキョクアジサシですが,確かに昔はそう信じられてきました。しかし,現在では日本においてもキョクアジサシの給餌行動は観察できます。決して飲まず食わずで渡っているわけではありません。
鳥類の驚異的な能力は計り知れないものがあります。その中で生理学的な幾つかの点を述べたいと思います。
爬虫類や鳥類は鼻腺等の塩類細胞を持ちます。海水を飲んでも塩類だけ排出し,水分を補給することが可能です。山に生活する鳥でさえ時々海水を飲みに海に出るものもおります。ですから渡り鳥等が海水を飲まないとは言い切れないのではと思います。
鳥類は,確かに水を哺乳類のように多量に必要としません。例えば尿を取りましても主成分は尿酸で水溶性ではありません。尿排出で水分をあまり失いませんから,多量の水分を体内に蓄えておく必要がありません。飛翔のためには体重を軽くすることは有利なことです。
渡りの際のエネルギー源は脂肪を利用します。その理由はご質問にある通りです。脂肪は最もATP合成効率がよいものです。体脂肪を20~30%近くにして渡るようです。横道にそれますが,アヒル等の水鳥は早くから飼育されましたが,餌を多量に与え体脂肪を増やして,飛べなくし,渡れなくすることで家畜化してきたようです。
飛ぶということは多量の酸素を必要とします。鳥の肺は哺乳類と違いまして気嚢があることはご存知と思います。鳥は空洞骨髓でして,その中にまで気嚢が入り込みます。強度を落とさずに骨を軽くすることに成功しました。また,気嚢の機能は肺の空気を一定方向に流すことが可能です。つまり呼気・吸気共に肺の中では一定方向に空気が流れ,極めて効率の良いガス交換を行います。
そして何よりも異なる点は,ミトコンドリアです。爬虫類や恐竜(鳥類も恐竜です。)は特異なミトコンドリアを持ちます。極めて効率が良くエネルギーを発生します。また,膨大なエネルギーを生み出せば多量の活性酸素が発生しますが,それの影響を取り除くことが可能です。亀や鶴が長生きの代名詞になる理由がここにありそうです。
筋肉痛や筋疲労は最新の説では活性酸素が原因らしいという説があります。そうならば爬虫類や鳥は筋肉疲労がないのかも知れません。
ヒトでもマラソンの優秀な選手は爬虫類型ミトコンドリアを持つという説もあります。にわかには信じられませんが…
きりがありませんのでこのくらいにしたいと思います。何かの参考になりましたなら…
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