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東武8000系はブレーキを緩めるたびに大きなエアー音が聞こえました。103系もそうでした。
しかし、E233系や新幹線のN700系はあまりエアー音が聞こえません。前者とブレーキの仕組みが違うのでしょうか?

A 回答 (1件)

こんばんは。



【回答】
ブレーキの仕組みが異なります。

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東武8000系はHSC車。
ブレーキ弁ハンドルのところに空気配管が来ていて、その圧力を加減することで床下のブレーキ作用装置を動作させてブレーキを掛けています。

国鉄103系はHSC-D車。
東武8000系と基本的には同じ仕組みですが、“-D”があるように、ブレーキを掛ける際に電車のモーターを発電機代わりにし、逆起電力を使って電車を止めています。
発電機代わりとして発生した電気は、床下の抵抗器に通して廃熱として大気に捨てています。
低速になると逆起電力が弱まりブレーキが利かなくなってきますので、代わりに空気によるブレーキ(東武8000系と同じ方式)でブレーキ力を補います。

ただのHSCよりHSC-Dの方が、
▪️ブレーキが強力に利く。
▪️ブレーキパッドの減りが少ない。

……こういうメリットがありますが、電気回路が複雑になり車両新造費用が高額になってしまう欠点があります。

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E233系やN700S辺りの車両は電気指令式のブレーキ。
運転台には空気配管ではなく電気の指令線だけが来ています。
その指令線のONOFFと、回生ブレーキの利き加減に応じた空気ブレーキの圧力で、ブレーキの加減をしています。

専門的にはMBS車とも呼ばれるのですが、その中でも基本的にモーターの逆起電力でブレーキ力の殆どを担う方式(MBS車の中でもMBSAと呼ばれるタイプ)になります。

運転士がブレーキを掛けると、

電動車だけブレーキ力を担う。
回生ブレーキとして発生した電気は、架線を通して戻している。
主電動機を搭載していない付随車は、車輪にブレーキパッドを当てているだけ(ブレーキパッドが離れている状態だと、いざ付随車もブレーキが作用する際に衝動が大きくなってしまう)。

逆起電力が弱まり、運転士が求めているブレーキ力が不足すると、電動車のブレーキパッドが締まり空気ブレーキが本格的に仕事をする。

それでも足りないと、付随車のブレーキパッドも締まり、付随車の空気ブレーキも本格的に仕事をする。

このように、新しい電車(MBS車)だと、空気ブレーキの出番が劇的に減ります。
結果として、エアー音も少なくなります。
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