「これはヤバかったな」という遅刻エピソード

化学で同素体や同位体を勉強していてふと疑問に思ったのですが、例えば13C(中性子が7個)、14Cの炭素原子でも黒鉛やダイヤモンド存在したりするのでしょうか?

A 回答 (2件)

炭素13や炭素14は、自然界に炭素12(中性子6個)と区別がつかない形で一定比率で存在するわけですが、14C は「放射性同位体」ですから、一定の半減期で崩壊(壊変)して減少していきます。


(13C は放射性ではなくて安定なので、その存在比率は変わらない)
放射性の 14C が自然界に一定比率で存在するのは、宇宙線などによって大金の上空で一定数生成され、それが大気圏全体で「生成/崩壊」のバランス状態として「一定比率で存在する」という「平衡状態」に達しているからです。

自然界の存在する以上、「一定比率の炭素13、炭素14を含む」ことになります。
ただし「炭素13、炭素14 だけでできた物質」は自然界に存在しません。

人体や植物などの生体では、栄養として炭素を取り込み、呼吸で二酸化炭素を排出するなどして常に「炭素の新陳代謝」を行っていますから、体内の「13C や 14C の比率」はほぼ「大気圏の比率」と等しい状態を維持することになります。
生物が死亡すると生体内の炭素の新陳代謝がなくなり、体内の炭素14 は補充されることなく「崩壊」するのみとなるため、化石内の炭素14の濃度はその半減期(約5730年)で減少していくことになります。従って、化石などに含まれる炭素14の濃度を測定することによって数千年~数万年の範囲で「死後の年数」が推定できます。それが「炭素14による年代測定」です。

「黒鉛」や「ダイヤモンド」も同様で、「数億年前」に原子が「結晶」の形に固定したとすれば、その原子の中の 13C や 14C はその時点での存在比率で固定され、その後は補充されることはありません。
安定な炭素13はそのままの存在比率を維持しますが、炭素14は「崩壊」する一方で減少していきます。
炭素14の半減期は約5730年ですから、たとえば生成したのが「1億年」前であれば「半減期の約2万倍」ですから、生成当初に比べて
 (1/2)^20000 ≒ 0
になっています。

従って、黒鉛やダイヤモンドの中に
・炭素13 は生成当初の比率で含まれている

・炭素14 は放射性崩壊によりほぼ 0 になっている
ということになります。
炭素14が崩壊してできた「窒素14」が、その中に不純物として含まれることになります。(比率としては 1.2 × 10^(-10) 程度ですが)
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炭素同位体の天然存在比は12C(98.9%), 13C(1.1%), 14C(<1e-10%)です。


13Cや14Cだけからなる黒鉛やダイヤモンドはあり得ません。
13Cなら同位体分離して結晶化すればできない事はありませんが、12Cと比べて化学的にも機械強度も同じと考えるのが今の科学で得られる結論なので、作ることは全く無意味でしょう。14Cだけの結晶に至っては全く不可能です。
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