被子植物では虫媒花の種が大半で、基本的には風媒花である尾状花序を咲かせるブナ科であっても、クリやシイのように虫媒花に進化したものがあります。
又、ヨモギやブタクサのように虫媒花から風媒花に進化した種もある程度は存在していますが、そのようなものは少数派である事から、風媒花と比べて虫媒花の方が有利である場合が多いと考えられます。
一方、裸子植物では虫媒花の種は皆無とまでは言えないものの、例外的と言える程稀な存在です。
風媒花と比べて有利である場合が多いと考えられる虫媒花の種が、裸子植物には殆ど無い(風媒花から虫媒花に進化したものが殆ど無い)のは何故なのかに関して、回答者の個人的な想像ではなく、生物学で唱えられている説をお教え願います。
A 回答 (6件)
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No.7
- 回答日時:
詳しくわかっているのが日本だけというに過ぎません。
カナダにメープルとか虫媒花はありますが、どの程度落葉広葉樹林を構成しているのかは情報をつかんでいません。日本だけを例にして状況をつかむのは危険ですが、それでも虫媒が主体、風媒が主体の森林と棲み分けがあるのは理解できると思います。御回答頂き有難う御座います。
メープルことサトウカエデが虫媒花だとは知りませんでした。
ちょっとネットで調べてみましたところ、カエデの類には虫媒花のものが結構あるようですね。
そして、カナダのようなアメリカブナ(風媒花)の分布域でも最北にあたる地域では、サトウカエデとアメリカブナが優勢な極相を形成しているそうなので、虫媒花の樹木と風媒花の樹木が共に生えている混合林という事になりますね。
【参考URL】
ブナ属 - Wikipedia > 概要
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83% …
林業技術 No.739 2003年10月 - 日本林業技術協会
https://www.jafta-library.com/pdf/mri739.pdf
No.6
- 回答日時:
学説については一番疎い範疇に入りますから、何とも答えようがありません。
今回のやりとりを通じて、1つのの考えが湧いてきました。裸子植物に虫媒花が少ない理由が説明できますが、封印されているので書く事はできません。ひらめいた流れを書きます。それが何なのか考えてみてください。
被子植物では、風媒花群が下等と位置づけられているがそうでもなさそうだ
=虫媒花群から多様化していったのかも
被子植物と昆虫の間では共進化という考えがある。
=共存も競争も起こっている
恐竜は絶滅したのではなく、鳥類になったという見方もできる
ところで、種数で風媒・虫媒を見ると圧倒的に虫媒の方が多いようです。でも、日本列島の森林樹種総量で見ると、沖縄奄美のオキナワウラジロガシ、西日本のシイ、東日本のアカガシ、東北南部のブナ・ミズナラ、おまけですが東北北部のオオシラビソ、北海道のエゾマツ、高山のハイマツと、シイを除いて全て風媒ですね。シイのある西日本でも二次林はアカマツ、コナラ、アラカシと風媒群で遷移してます。
御回答頂き有難う御座います。
>でも、日本列島の森林樹種総量で見ると、
>シイを除いて全て風媒ですね。
済みません、何故日本列島限定で考えなければならないのか、その意図が分かりません。
他の方の回答に対するお礼でも述べた事ですが、熱帯多雨林等では虫媒花の方が圧倒的に多いそうです。
【参考URL】
熱帯の森林 - 公益財団法人 国際緑化推進センター
https://jifpro.or.jp/wp-content/uploads/2022/06/ …
No.5
- 回答日時:
風媒花の方が有利(絶対的に)とは一言も言っていません。
有利不利というのは人間が勝手に考えている事です。環境によっては逆転することもあります。グールドさんは、ワンダフルライフの中で、「進化はできる変化を全て試す。その中で一番都合(偶然も含む)がよかったものが生き残っただけだ」と書いています。大変気にいっています。
バラ科ヨモギ属……の段の 風媒花の方が有利というのは虫媒花の誤りです。訂正します。
次の段の「例外がある事自だけで」は確かに意味不明です。何と書こうとしたのか思い出せませんが、「例外がある事実だけで」のようです。もちろん例外とはヨモギ属のことです。別にブナ目の進化がどうであっても結論に変わりがないということになります。
裸の種子の項目については、コメントを読み間違っていました。割愛してください。そもそも議論出所の意味(なぜ関係するのか)が理解できていません。
御回答頂き有難う御座います。
>風媒花の方が有利(絶対的に)とは一言も言っていません。
>環境によっては逆転することもあります。
それは存じております。だからこそ被子植物に関して
>虫媒花から風媒花に進化した種もある程度は存在していますが、そのようなものは少数派である事から、風媒花と比べて虫媒花の方が有利である場合が多いと考えられます
という具合に「場合が多い」という書き方をしております。
その事に対して回答者様は回答No.4にて
>例外がある事自だけで、風媒花の方が不利であることを否定していると考えるのが妥当です。
と述べて「虫媒花の方が有利である場合が多い」という考えに異を唱えておられた事から、私は回答者様の御回答内容に関して「虫媒花の方が不利である場合が多い」、「風媒花の方が有利である場合が多い」というご意見なのだと受け取ったわけです。
>「進化はできる変化を全て試す。その中で一番都合(偶然も含む)がよかったものが生き残っただけだ」
海水棲昆虫がいなかったり、鯨類が再度陸棲化した例がなかったりしますので、「全て試す」というのは言い過ぎのきらいがありますが、その考えには同意です。
だからこそ、
>風媒花と比べて有利である場合が多いと考えられる虫媒花の種が、裸子植物には殆ど無い(風媒花から虫媒花に進化したものが殆ど無い)のは何故なのか
という疑問を発しているわけです。
もし仮に何らかの理由で、裸子植物の場合は被子植物とは違い風媒花の方が有利である場合が“多い”とした場合においても、
>環境によっては逆転することもあります
なのですから、裸子植物において「風媒花と比べれば虫媒花は少数派」(=虫媒花のものも少数派ながらある程度多くの例が存在する)という事になる筈で、「風媒花のものがほぼ全てを占めていて、虫媒花のものは例外的」(=虫媒花のものは特殊な例)という状況になっているのは奇妙に思うのです。
No.4
- 回答日時:
回答がつかないようなのであえて書かせてもらいます。
主旨は質問文中の論理展開には無理があるということです。古くは、ブナ目は原始的な形態(おそらく風媒花が主体)ということから分類上下位に置かれていました。現在の分類ではバラと同様の位置づけになっていてかなり進化したグループに属しています。
https://www.nibb.ac.jp/evodevo/tree/13_10_08_Fag …
周辺のグループを見ても、虫媒花が主なので、ブナ目の風媒花は虫媒花から派生的に出てきたものとみるのが妥当です。つまり、ブナ・ナラからシイ・クリへの進化ではなく、シイ・クリからブナ・ナラへと進化したとみたほうがよさそうです。ブナ目の中でもこれらのグループは下位に位置づけられていて、その他の、ブナ科やカバノキ科クルミ科といった風媒花群が上位に位置づけられることも、虫媒花から風媒花への変化を示唆しています。
これ以外にもバラ科のヨモギ属のように虫媒花から風媒花へと進化したグループがある事もあわせてみると風媒花の方が有利であるという結論は導き出せないでしょう。
そもそも、不利な方向に進化することは考えられないので、例外がある事自だけで、風媒花の方が不利であることを否定していると考えるのが妥当です。
最近よく耳にするのが、被子植物と昆虫の共進化という考え(というより事実)です。この話を検討してみると、虫媒花にはデメリットもたくさんあるのが見えてきます。ざっと考えただけで片手の指数くらいはあります。ラン類のせめぎ合いなどを見ているとよくわかります。
さらに、この説からすると裸子植物の一群(グネツム類かな)から虫媒花に進化したグループが被子植物という見方もできます。これ以上書くと封印されている個人的想像の範疇に入ってくるので、書きません。
ところで、お礼に書かれている内容にも誤りがあります。被子植物というのは、受精時に卵細胞が納まっている胚珠が子房壁で覆われているものをいいます。種子が覆われているのではありません。
さらに、球果類では球果のウロコのようなもの(鱗片)一つ一つが実であって、球果が実ではありません。ブドウのようなものと考えてください。種子は鱗片の裏側に2つずつむき出しでくっついています。
ソテツなどについては書かれているとおりです。子房壁以外のものが肥大して種子(果実)を覆うようになった実を偽果といいます。被子植物でもリンゴやナシは偽果になります。
逆に、ホウセンカ・カタバミは、種子がはじき飛ばされる前に入っていた鞘が子房壁の変形したものですから、明らかに種子(胚珠)が覆われていることになります。朝顔についても、黒い種子は球形で半透明の殻に5つずつ入っています。この殻が、子房壁の変形ですから、これもむきだしになっていません。
御回答頂き有難う御座います。
>ブナ目は
(中略)
>現在の分類ではバラと同様の位置づけになっていてかなり進化したグループに属しています。
という点に関しては、頂いたURL以外での情報源をまだ確認出来てはいないものの、そういう事も十分考えられるという意味で概ね了解しました。
一方、
>風媒花へと進化したグループがある事もあわせてみると風媒花の方が有利であるという結論は導き出せないでしょう。
とはどういう意味なのでしょうか?
>不利な方向に進化することは考えられないので
という考えとは矛盾しているのでは?
若し仮に「風媒花の方が」という箇所は「虫媒花の方が」の間違いだったとしましても、風媒花の方が有利であるとした場合には、被子植物の大半が有利である風媒花に進化して然るべきであるにもかかわらず、実際には虫媒花のものが多数派であるという事実を説明出来ませんから、風媒花の方が有利であるとするのは無理があると思います。
また、風媒花の方が有利であるとするのは、
>裸子植物の一群(グネツム類かな)から虫媒花に進化したグループ
という説とも矛盾します。
ところで
>お礼に書かれている内容にも誤りがあります。
とは何の事でしょうか?
私は被子植物と裸子植物の違いに関して「種子が覆われているか否かの違い」とは言っておりませんし、「球果が実」だとも、「ホウセンカ・カタバミは、種子がはじき飛ばされる前」の段階で「種子が覆われていない」とも言っておりません。
No.3
- 回答日時:
裸子植物の進化的な特性と生態的な特性について、さらなる詳細を説明いたします。
確かに、シベリアのタイガや針葉樹林において支配的な球果植物やソテツ、グネツム、イチョウなどの裸子植物は、種子を裸のままではなく、球果内や綿毛の塊、果肉の中に包んで生産します。これらの裸子植物は、花粉受粉後に種子が包まれた構造になることから、「裸子」という分類には含まれていますが、種子の形成後に裸になるわけではありません。
これに対して、例えばマツやスギなどの裸子植物は、種子を球果内や果肉の中に包むことなく、裸のままで生産します。このような裸子植物は、種子が風や動物によって散布されやすいことが特徴的です。風媒花や動物媒花の場合、種子が裸の状態であることで、外部に放出されやすく、より遠くに運ばれる可能性が高まります。
裸子植物には様々な種類があり、種子の形成や散布方法も多様です。そのため、裸子植物全体を一括りにして特性を語ることは難しいですが、裸子植物の多くは種子を裸のままで生産することで、特定の生態系や環境に適応しています。
裸子植物の進化的な特性に関して、種子が結実時に裸になることで受粉に影響するという因果関係は、確かに現時点では完全に解明されているわけではありません。裸子植物の多くは果肉を形成せずに種子を裸のままで生産することから、「裸子」と呼ばれていますが、種子が裸になる理由や進化の背景については研究が進んでいますが、まだ諸説ある状況です。
裸子植物の生態的な特性に関して、森林など広い範囲に分布している場合に、花粉が遠くに運ばれる方が有利とされる理由は、受粉において多様性を持たせるためと考えられています。花粉の散布範囲が広いと、遠く離れた異なる個体間での受粉が行われる可能性が高くなります。これにより遺伝的多様性が増え、個体群の適応力や生存戦略が強化されると考えられています。
一方、熱帯多雨林などで虫媒花が多いのは、虫による受粉がより確実なためです。風媒花の場合、風が強く吹いている環境であれば花粉が広範囲に散布されますが、風が弱い場所では受粉が難しくなります。一方で虫媒花は、花粉が虫によって運ばれるため、風の影響を受けにくいという利点があります。そのため、特定の環境に適応した受粉の仕組みを持つ植物が熱帯多雨林に多く存在していると考えられています。
おっしゃる通りです。申し訳ありませんが、前回の回答に誤りがありました。種子が裸になることが虫媒花の進化を制約するというような研究結果や一般的な説はありません。
被子植物(種子を実に包んでいる植物)の中には、虫媒花でも種子が裸になるものが存在します。アブラナ科、マメ科、カタバミ、アサガオ、ホウセンカなど、様々な虫媒花が種子を裸のままで生産する例があります。種子が裸になること自体は虫媒花の進化を制約する要因ではなく、進化の多様性があることを示しています。
裸子植物も被子植物も進化の過程でさまざまな形態に進化しており、種子の裸や包まれる形態は植物の生態に適応したものです。虫媒花でも被子植物でも、種子の裸になるかどうかは個々の植物の進化の結果であり、特定の進化的制約があるわけではありません。
以上のように、裸子植物における進化的な特性や生態的な特性についてはまだ解明されていない部分も多く、研究が進められています。大学の植物学研究機関は世界中にたくさんありますが、日本国内の代表的な植物学研究機関としては以下のようなものがあります。
東京大学大学院農学生命科学研究科: 植物学や農学関連の研究が行われています。
京都大学大学院理学研究科植物学教室: 植物学の研究が盛んであり、京都大学植物園も併設されています。
名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻植物学教室: 植物学の研究が行われています。
大阪大学大学院理学研究科植物学教室: 植物学や植物生理学の研究が行われています。
九州大学大学院農学研究院植物生理学部門: 植物の生理学的な研究が行われています。
これらは一部の例であり、他にも多くの大学や研究機関が植物学の研究を行っています。もし特定の地域やテーマに興味がある場合は、地域やテーマに合った研究機関を探すことができます。そちらの方がもっと詳しく効けると思います。もしかしたら、オンラインの植物学フォーラムやコミュニティ: インターネット上には植物学に関するフォーラムやコミュニティがあります。そこで質問を投稿することで、専門家や熱心な愛好者からアドバイスをもらうことができるかもしれません。
済みません、頂いた御回答内容について疑問が幾つか御座います。
>マツやスギなどの裸子植物は、種子を球果内や果肉の中に包むことなく、裸のままで生産します。
との事ですが、マツやスギは球果植物であり、種子を裸のままでは生産しない筈です。
マツやスギなどが種子を裸のままで生産するという話の根拠をお教え願います。
それと、私は前回の御回答に対するお礼欄において、球果植物、ソテツ、グネツム、イチョウに関して種子を裸では生産しない事を述べております。
これらの植物は裸子植物の種の大部分を占めていると私は思っているのですが、何故
>裸子植物の多くは種子を裸のままで生産する
と言えるのでしょうか?
「球果植物、ソテツ、グネツム、イチョウ」を合わせたよりも多くの種を含む裸子植物のグループをお教え願います。
後、
>花粉の散布範囲が広いと、遠く離れた異なる個体間での受粉が行われる可能性が高くなります。これにより遺伝的多様性が増え、個体群の適応力や生存戦略が強化される
という利点と
>花粉が虫によって運ばれるため、風の影響を受けにくい
という利点は、どの地域の森林でも成り立つ利点のように思われます。それにもかかわらず何故裸子植物では風媒花が殆どで虫媒花が例外的なのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
虫媒花が裸子植物には少ない理由について、生物学的な理論として主に以下の2つの仮説が提唱されています。
裸子植物の進化的な特性:
裸子植物は古代から存在している植物であり、その進化的な特性が虫媒花の進化を抑制している可能性があります。裸子植物は種子を裸のままで生産し、種子に被る果実を持たないのが特徴です。このような特性により、風媒花が有利な環境に適応しやすく、虫媒花の進化が制約される可能性があります。
裸子植物の生態的な特性:
裸子植物は一般的に森林などの広い範囲に分布しており、風媒花がより効果的な受粉手段となっています。風媒花は多くの場合、多くの種子を一度に生産し、風によって遠くに広く運ばれることができます。一方、虫媒花は特定の昆虫による受粉が必要であり、限られた範囲内での受粉に制約が生じる可能性があります。このような生態的な特性から、裸子植物において風媒花が優勢であると考えられます。
ただし、これらは一般的な傾向であり、必ずしもすべての裸子植物が虫媒花を持たないわけではありません。種によっては虫媒花を持つものも存在しますが、全体的な傾向としては風媒花が優勢であるとされています。
御回答頂き有難う御座います。
ただ、どちらの説も不明な点がありましたのでもう少し詳しくお教え願います。
まず裸子植物の進化的な特性の方の説に関してですが、種子は受粉が完了した後に生じるものであるのにもかかわらず、何故、結実時の状態が受粉に影響するのかという因果関係が不明です。
また、シベリアのタイガ等の針葉樹林において支配的な球果植物はその名の通り球果内に種子が出来ますし、ソテツ等は綿毛の塊の中に種子が出来ますし、グネツムやイチョウに至っては立派な果肉があります。このように裸子植物の大半は種子を裸のままでは生産しません。
もし種子の生産時ではなく、散布時に種子が裸になる事を言っているのであれば、虫媒花の被子植物であってもアブラナ科やマメ科、カタバミ、アサガオ、ホウセンカ等々、種子が裸になるものは枚挙に暇はありませんから、種子が裸になる事で虫媒花の進化が制約されるとは言えないと思うのですが?
次に裸子植物の生態的な特性の方の説に関してですが、森林という同種の植物が密集して生えている環境においては、遠距離まで花粉を散布せずとも受粉は十分可能であるのにもかかわらず、何故、花粉が遠くに運ばれる方が有利としているのでしょうか?
また、虫媒花と風媒花の花粉散布範囲に関しては被子植物においても同様だと考えられますが、熱帯多雨林等では虫媒花の方が圧倒的に多いそうですから、森林などの広い範囲に分布している事が風媒花に有利とは言えないのではないでしょうか?
【参考URL】
熱帯の森林 - 公益財団法人 国際緑化推進センター
https://jifpro.or.jp/wp-content/uploads/2022/06/ …
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