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 鉄筋に軸力を作用させ、インパルスハンマーを用いて鉄筋中央を打撃する打音試験を行いました。打撃音と軸力の相関関係を得ることを目的にしています。
 事前に鉄筋に軸力を作用させた際の固有振動数は算出しています。端部条件は両端固定と単純支持の両方を計算し、そのレンジに収まる周波数の音が得られると考えておりました。
 しかし、得られた音はさまざまな周波数が励起しており、とても相関関係といわれるものは得られませんでした。
 なにが原因でしょうか?教えてください。お願いします。

ちなみに鉄筋径2.2cm、鉄筋長さ40cm、
単位体積重量は7.85e-03kgf/cm^3です。

A 回答 (2件)

いくつかの原因が考えられます。



一般に構造物の固有振動数というのは1次固有振動数を指すことが多いので、質問にあるものもそれを意味していると思いますので、1次をはじめとする低次の振動を測定しようとしているものと思います。
ざっと当たってみたところ、試験体の固有振動数は両端固定で20Hzぐらいではないでしょういか?(できれば補足願います)
以上を前提条件として回答します。

1)試験装置による問題
インパルスハンマー試験は、擬似的なホワイトノイズ(またはピンクノイズ)を試験体に与える試験方法です。擬似的と申しましたように、あくまで擬似的にですので、完全なホワイトノイズではありません。
(注:ホワイトノイズはあらゆる周波数範囲にわたって同じ大きさの成分が存在するもの、ピンクノイズはある周波数範囲について同じ大きさの成分が存在する物を指します)

インパルスハンマーはそのヘッドの材質や重量により加振できる周波数範囲が決まっています。
固い材質のヘッドを用いるほど高い周波数がでますが、低い方はかなり出すのが困難です。

そのため、加振周波数が試験体の周波数にあっていないことが考えられます。

またインパルスハンマーについているセンサーは一般に圧電型センサーですので、10~20Hz以下の振動はとれないことがあります。また振動ではなく音をマイクで測定している場合は低いものはとれないことがよくありますので、計測装置の問題であることも考えられます。

以上のように試験装置上の問題により、うまく試験できていないことが考えられますので、試験装置の周波数特性などをチェックしてみてください。

またマイクにより計測している場合、無響室など音響用の実験室などで試験を行わないと、暗騒音や実験室の共鳴周波数などの影響を受けている可能性もあります。


2)音響的な問題
つぎに一般に音は基本周波数の整数倍音がきれいに出ます。励起している周波数が特定の周波数の整数倍の周波数ではないでしょうか?
これらがきれいにでているのであれば、試験自体は成功しており、その最も低いものが基本周波数となると思います。


3)試験体による問題
使用している鉄筋はD22のような異形鉄筋の場合、節の形状などによる振動もまた励起します。これらによる影響も考えられます。

4)試験方法による問題
試験方法で両端固定に近い状態でおこなっているものと思いますが、この方法はインパルス試験ではあまり良くない方法という人もいます。
良い方法としては、糸などで吊した状態で両端自由に近い状態で行うのが最も固有振動をとりやすい方法であるという文献もあります。
これが正しいとなると軸力を加える加振試験という方法自体がかなりの他の振動を拾っているという試験条件であるとも言えます。

5)音と振動のモードの問題
一般に音の解析では、FEM解析は使用されません。というのは音が対象となる周波数に比べて振動の固有振動数は極めて低いため、音を解析する際にはかなり高次のモードまで見ないとほとんど音の解析としては役に立たないことが多く、必要な次数が膨大になるためです。
このように、音で物質の固有振動を測るのはかなり困難な状況であるということがあります。
(ちなみに振動は100Hzいかが問題になることが多いですが、音は通常数百から数万Hz)

6)試験実施上の問題
インパルスハンマー試験は打撃うまくないと2度たたきしてしまい、正しい加振が行えないこともあります。

7)計測上の問題
インパルス試験はかなりノイズを拾いやすい試験方法です。FFT解析を行っていると思いますが、FFTについては正しいウィンドを使用し、適切な計測時間を設定してやる必要があります。
また適切な平均化を行わないとノイズの影響を受けます。

8)加力装置によるノイズ
 軸力を加えるということは何らかの加力装置を使用していると思います。それらが発生している振動が影響している(これについては打撃前に計測することにより把握する必要がある)

以上雑多に思いつくままに書き込みしました。
かなり専門的な内容なので回答できるかわかりませんが、試験や計測の方法、条件などを補足して頂けると、絞り込めると思います。
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この回答へのお礼

少ない質問内容にたくさんの意見をいただき大変感謝しています。ありがとうございます。
お答えしていただきました事を考慮にいれ、実験方法を再検討していきます。

お礼日時:2006/02/15 22:00

#1です。


訂正です。

>ざっと当たってみたところ、試験体の固有振動数は両端固定で20Hzぐらいではないでしょういか?(できれば補足願います)

計算するとき単位系を間違えていました。両端固定の棒の軸直角方向振動とすると40Hzぐらいだと思います。

このほか縦振動や鉄を媒体とする音速により生じる振動数というのもあります。

これらのいろいろな振動形式による影響も考えられます。
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