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- 回答日時:
「心―身問題」の起源は、デカルトに求めることができます。
ですから、「デカルトの考え方」の中に含まれるといっていいでしょう。デカルトの心身二元論を要約すると、精神(魂)と物体(身体)がこの世界に存在する独立した二つの実体であり、この場合、「考えるもの」である精神と「延長するもの」である肉体とにわけています。
もっといえば、この両者は互いに独立し、かかわりあうことがなくなるわけです。
彼の心身二元論はデカルト式懐疑論とももちろん関係があります(後のヒュームらの懐疑論との関係は不明ですが)。
「われ思う、ゆえに我あり」の「我」とはごく大雑把に言えば、観念の中の「我」、つまり「私だと認識することのできる精神」とでもいえると思います。
このデカルトの立場はのちに様々な哲学者の論争の的となります。もっと言えば、これ以降の西洋哲学ではほとんどすべてといっていいぐらい、心―身問題は大なり小なりかかわることになります。
ですから、哲学者をあげればキリがないので、代表的な人物、および著書だけ、以下に列挙します。
デカルト『情念論』(中央公論社『世界の名著22』)
K.R.ポパー&J.C.エルクス『自我と脳』(思索社)
M.メルロ・ポンティー『知覚の現象学』(みすず書房)
M.ブンケ『精神の本性について』(産業図書)
また、日本においては…
坂本百大『心と身体』(岩波書店) 広松渉『身心問題』(青土社)
市川浩『精神としての身体』(勁草書房)などがあります。
最近では
種村完司『心―身のリアリズム』(青木書店)
唯物論研究協会編「こころとからだ」(同上)
などが比較的わかりやすく「身―心問題」について論じられていると思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2002/01/23 21:44
デカルトは、「われ思う、ゆえにわれあり」で、少し勉強したので、他の哲学者をまた読むよりは、理解しやすいと思うので、また、当たってみたいと思います。また、ヒュームも、時間があったら、かじってみたいと思います。参考文献まで書いていただき、ありがとうございました。
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