
キリスト教などについて独学で調べていますが、「人の初めての罪」について、前前から腑に落ちないところがあります。
ヘビ(サタン)に唆されたとはいえ、人に善悪の判断がつかないのだから、非は人の側にありません。神に禁断の実を食べるなと言われたところで、善悪の判断がつかないのに、どうして実を食べる事が悪いことだと解るんでしょうか。そもそも人が裸である事を見られることが悪ならば、裸にされて楽園で放置プレイされている人間は、神の悪いご趣味によって、そうされていたということなんでしょうか。《創世記の第三章》
この辺のこと書かれた学術的な文や聖書読本、またはこれらをモチーフにしたSF小説なりを読んでもなんだかピンときません。この標題についての疑問が解けないと、哲学や西洋主義を読み解く次のステップに進めないと思います。こういう事柄は、歴史年表の暗記のように、何も考えないで覚える方がいいのでしょうか。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
聖書の中には多くのことが比喩やたとえで書かれています。
文字通りに解釈していると書かれている事の本質がわからなくなります。
善悪知る木の実を食べた時から、人間は初めて善悪を知るようになったのではありません。
「善悪知る木の実」がそもそも比喩なのです。
主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」(創世記2章16~17節)
女がその木を見ると、それは食べるによく、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。するとふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。(創世記3章6~7節)
飢えてもいなかったアダムとエバが食物などのために、死を覚悟してまで食べるでしょうか。それゆえ「善悪知る木の実」はなにかの物質ではなく、死よりも強いもの、生死にかかわることさえも問題視しないほどの他の何物かであるに相違ありません。死の壁を越えるもの、それは「愛」しかありません。
罪を犯す前、アダムとエバは、裸でいても恥かしく思いませんでした。しかし、彼等が罪を犯した後には裸でいることを恥かしく思い、いちじくの葉をもって下部を覆いました。もし善悪知る木の実という何かの物質を食べてそれが罪となったのなら、おそらく彼等は手か口を隠したはずです。
人間は恥かしいところを隠すのがその本性だからです。
しかし彼等が下部を隠したということは、とりもなおさず下部で罪を犯したということにほかなりません。
まず生育し完全な男性と女性になることを神は願いました。将来は夫婦になるべくアダムとエバは成長期の未成年の時に淫行によって堕落しました。
取って食べることを善しとすることが世界中に蔓延し、未成年の性交渉が当たり前のような昨今ですが、アダムとエバだけの話ではありませんね。
「生めよ、殖えよ。地に満ちよ・・・」この「生めよ」は「Be Fruitful(熟せよ)」つまり「人間として熟しなさい(完成しなさい)」という意味であり、完成したアダムとエバはその後初めて夫婦になるはずだったのです。
つまり「失楽園の物語」は人間の最初の罪が淫行であったこと。これが本質です。
その他のことは極論すれば枝葉末節にすぎません。
「善悪知る木の実を食べたら死ぬであろう」と言われていましたがアダムとエバは死にませんでした。聖書の別の個所には「あなたがたは生きているというのは名だけで実は死んでいる」という聖句があります。
生死の概念の違いが分れば理解できることです。肉体が生きていても神のもとから離れた人間を死人といっているわけです。
昔アメリカのある州で、進化論は聖書の教えに反するということで進化論を学校で教えないということで裁判にまで発展したことがありました。
進化論派は次のようなことを述べて聖書派に詰め寄りました。
アダムとエバを騙した蛇に対して神は「お前はこれから腹で這い歩きチリを食べるであろう」と言っているが、それ以前の蛇はどうやって動いていたのか?しっぽで立って歩いていたのか。・・・・と。
それに対して聖書派は返答できませんでした。
聖書が比喩で書かれていても文字通りに解釈すればこっけいとも言える解釈になってしまういい例です。
長文失礼しました。
ありがとうございます。
こう言う事は自分でも調べて見なきゃダメだと思い、古本ですが、日本キリスト教団の聖書略解というのを買って来ました。
同じように性の芽生えの話や、色々なことがかかれていました。雑感としては、突き止めればきりがないけど「筋は通してある」解釈はされているということなんでしょうか。
No.6
- 回答日時:
多少趣旨とはそれるかも知れませんが
旧約の創世記などは学問的にはメソポタミアの神話の寄せ集めであるとされています
考古学の発達していない時代であれば一つ一つの物語の起源の分析調査は至難の業でしょう。しかしユダヤ教徒・キリスト教徒である以上は聖書に書いてあれば一字一句信じなければなりません。このあたりが仏教等の宗教との大きな違いの一つです。
それで無理矢理こじつけることがキリスト教義では往々に行われています。ふつうの人が普通に読んで理解できない記述については「耐用年数」が来ているとみて深入りすることはないと思います
ありがとうございます。
今回わかった事は、バイブルの読み方は様々だということでした。自分でもう少し勉強してみます。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
私が思うには、生きるものには宿命的な死がありますよね。
古代 神は永遠に生きるという概念では無かったようなんです。
神は死んでは再生するまるで自然界のようなものだと捕らえており、三相一体 つまり 産み 育て 滅びる 。 これをグルグル繰り返すことで永遠に存在するもの つまり自然が神のようなものだと思っていたようです。
そこいくと人間は死んだ人が「やあ こんにちわ あの時死んだ○○です」と何度も生き返ることはありません。
自然と生きるものの違いを比較して、何故自然は永遠に耐えうるようだが人間は死ぬのかと考えて、神がそう決めたからなんだ という物語を作る事で つじつまを合わせようとしたんじゃないかと。
創世記のくだりは一つではなく いくつかあるようなんです。
そして今のが正解で他のはニセモノだとしたんです。
では一つみてみましょう。
『神の奴隷とされた人々を憐れに思った何かが蛇としてイヴを救済した。』
「本当のことが見える。神によって隠されていたものが見える。」
真実を見るのは辛かったでしょう。
幻が消えてそこは楽園でもなんでもなかった。
まるで北朝鮮のようなものです。
この世のパラダイスだと国民は思っています。
かつてのソ連もそうでした。
だけど実際は独裁政治。
奴隷たちは働いて働いて、上層部は肥え太る。
おかしいと感じた人たちはすぐ見つかって強制労働所で過労死 または飢え死。
その情報を隠され知らなかった国民は「この国はパラダイスだ」と言っていたそうです。
北朝鮮の国民も一種の一神教です。
たった一人の人を褒め称える。
それが成り立っていることで、下の人たちはいつまでも飢え、上層部は肥え太る。
この構図が変化しないのです。
「昔お前達の祖先が俺の命令を守らなかったことで、こうなっているのだ」といわれて、うなだれ 崇拝することしか選択肢が無い状態におかれている。
もし、「支配者の命令は絶対で、それに逆らったものは死の報復を永遠にやってやる」といつまでもガムテープのように粘着質な神を信仰したいか?
永遠に祟る神を崇拝してその祟り神のパワーが永遠に続くように望むか?
望む人はそうやって「あんたの遠い遠い もう他人としかいいような人が神の命令に従わなかったために 私たちは永遠に生きることがでくなった。私たちは神が許すというまで土下座を繰り返し、なんとかするためにだけ 生まれてきたんです さあ 拝み倒しなさい」と親が言ったら、コンコンと説教すると思います。
要は権力者のご都合で作った例え話であり、真実でもなんでもないので 全く気にしなくていいです。
ありがとうございます。
多神教が一神教になっていった理由は知りませんが、その過程でなんらかの矛盾が生じているとか…そういう想像はしてみたいですね。権力者の都合で一神ができあがるというふうに。
無知であまり知らないんですが、ニーチェとか構造主義とかに、触れていこうと思っています。
北朝鮮の将軍崇拝も、親から引き継がれた創価学会の信仰なんかも、無論、権力と言える。私が単に日本人であるという認識や習慣もすべて、権力のようなモノでしかないと思うこの頃です。素っ裸で世界の認識や思想は出来ないという無力感を感じます。そこで…今もなお絶大な力を誇るキリスト教という権力(?)に魅力を感じました。
No.4
- 回答日時:
プロテスタントのクリスチャンです。
聖書の解釈は宗派によっても若干のズレはありますし、色々な考え方があると思います。
私が教わった解釈でよろしければ、お伝えします。
あの禁断の実がなっていた木は「善悪を知る木」というものでした。
1.もともと人間は「神にかたどられてつくられたもの」です。それは“容姿”ではなく、聖(きよ)さ・義・良心といった“魂”を似せて造られたという意味です。
2.ではなぜ神は「食べてはならない実」をつくり、それを二人に命じたのか。それは、自分の意志で神からの命令・約束を守るかどうかを知るためでした。
3.サタンは、いわば「誘惑」で、それにイブ(エバ)は負けてしまったのです。そして夫であるアダムにも勧めたのです。
この2と3については、現代のクリスチャンにも言えることです。
聖書において書かれている神の教えを守れるか。誘惑に負けることはないか。(簡単な例としては、友達と遊びたいからと日曜日の礼拝をさぼってしまう、など)
4.そして、「裸」の意味ですが、これは精神的なものです。
心に悪がなく、まったく綺麗なものであれば、そのままの心をさらせるでしょう。しかし、神との約束を破ってしまった二人はありのままの心を神に見せることができず、心を隠してしまった、ということです。
少しはご理解いただけたでしょうか?
もし不明な点があれば、気軽に聞いていただいてかまいません。
また、初心者の方のために分かりやすい本として「愛の便り/羊群社」という本をお勧めします。価格も安めなのでお求め安いと思いますよ♪
参考URL:http://www.agape-tls.com/ipoema/
ありがとうございます。
私が疑問に思ったのは「善と悪という観念が無いのに、神と言う存在を信じ、神の言葉を信じられるか」です。神を信じる行為そのものが「善である」というような認識があって、はじめて神を信じる事ができるんじゃないかと考えました。
善と悪という抽象的な言葉と、神を信じるか否かという行為には、根本的につながりが無いと考えるモノでしょうか。霊魂の完成前の人間は、私の感覚だと、ロボットのような存在で、ロボットが良い事をしようが悪い事をしようが、ロボットはただ何者かの命令に従っただけのモノでしかないと思うんです。
刃物(イブ)で悪を犯しても、悪いのは使用者(ヘビ)であって、刃物に罪がなく、使用者に罪があるのと同じように。
No.2
- 回答日時:
確かに当時の二人には「善悪の判断」は不可能です。
しかし・・・神を無条件に愛し信頼する事は出来たはずであり、その命令に従う事は出来た訳です。しかし結論は食べてしまい、善悪を判断する知識を手に入れます。食べた後も神のようになれなかった事を自覚します。しかも全裸で居ることが恥ずかしいと思う「羞恥心」のオマケ付きでです。 その考え自体は神の創った形(=自分の姿)を恥じる事は神の信頼や愛を失う事に他ならなかったのです。これだけの事を人は自分の手で実行に移した事がキリスト教での「原罪」の概念らしいです。 しかも性質の悪い事に「原罪」は人から永遠の生命を奪い取り、世代を重ねても血筋のように遺伝とでもいうか受け継がれる事になりました。
私は宗教関係者ではありませんし信仰心はかなり疑問です。
以上の事は昔読んだ本のウロ覚えなのでこれが完全な答えでは無いと思って下さい。
より詳しく知りたいならば近場のカトリック教会で神父さんに聞いてみると良いでしょう。
ありがとうございます。
街で布教をしているモルモン教徒に神がいると解るのはなぜかと尋ねたら「私たちを見守っているのを感じるからです」と言われました。神父ならば、教え諭す知識を持っているんでしょうか。
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