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白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 

             (若山牧水)


この句を最初に読んだ時、(もちろんその言葉の意味はわかったのですが)あまりピンと来なかった記憶があります。でも最近この句をふと目にしたとき、とても心に響くものを感じました。多分自分の身に起こったいろいろな出来事や経験がそうさせたのではないか・・と思います。

皆さんにも、日々の生活の中で思わず口ずさんでしまうようなお気に入りの俳句や短歌はありますか?。もしあればひとつふたつ教えていただければと思います。

そして、なぜその句が好きなのか、また背景などもおありになればお書き添えいただければと思います。

よろしくお願いします。

※お礼は遅れぎみになると思いますが、必ず書きますのでご了承頂ければと思います。

A 回答 (23件中21~23件)

あれからはや三ヶ月。

中身のない日々を過ごしていました。
それにこのご質問に向け着々と準備中の方もあるかもわかりません。
そこをあえて混乱に導く再回答です。よろしいでしょうか(^^;

・狭井川よ雲立ち渡り畝傍山木の葉さやぎぬ風吹かむとす :伊須気余理比売 古事記より
(さゐがは)(うねびやま)(いすけよりひめ)

これは事変の暗示を、叙景に託して詠んで知らせた歌、ということになっています。
木の葉のさやぎは古代人にとって天変地異への畏れ。なるほどです。
でも、こうやって一首を独立して引き出して、現代の感覚で読んでみると、また別の感慨がわいてきます。

ふるさとの川、ふるさとの山。雲がわき、風が生まれて田畑を渡りはじめる。
樹木の葉ずれのさざめきは、はるかな子供のころから親しかった記憶の潮騒。
それは生きていることの実感とも至福の午後が詠まれているとも受け取って支障がないようにも思うのです。
そしてそのあやうさ。次の瞬間にはあとかたもなくなくなっているかもしれないという一抹の不安感。
少し読みすぎでしょうか。
 --
現代の女性の歌、続けさせてもらいたくて仕方ありません。

・ちりちりと岩を這うありとびはねてしぶきとなるあり滝のおもては :沖ななも(おき)
   理知的分析的であって実感にあふれていると思いました。

・ネックレス静かに置けば昨日見し台北運河の一縷(いちる)の流れ :道浦母都子(みちうらもとこ)
   運河はTVで見た俯瞰の光景でしょうか。幻想と現実のギャップが「ネックレス」であらわされてるように思いました。

・そうれそれ 天の壺より放たるるわれの魂虫(たまむし) ほら飛んでゆけ :池田はるみ(いけだ)
   関西人らしい発想と言葉の軽み、というとこでしょうか。面白い。

・あはれしづかな東洋の春ガリレオの望遠鏡にはなびらながれ :永井陽子(ながいようこ)
   静謐でリリックな抒情。作者は平成12年、40代半ばで他界されたとか。残念でなりません。

・アフリカよわたくしはもう不安です胞(ふくろ)をどうか開いてください :長谷部奈美江(はせべなみえ)
   やさしくて超難解な「もしくは、リンドバーグの畑」そのほかの詩集の作者でもあるかた。短歌も作られるんですね。胞は胞衣(えな)のことでしょうか。胞衣なら何をアレゴリーしているのでしょうか。それからそれへと世界が広がってゆきます。

・観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ) :栗木京子(くりききょうこ)
   とても有名な一首かと思います。現代に現れた最も代表的な青春歌であることは間違いありません。

・焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き :俵万智(たわらまち)
   この一首を採った理由は特にありません。どれでもOKだもの。ひねった発想なのに技巧を感じさせなくてうまいと思います。

・不逢恋逢恋逢不逢恋(あはぬこひ・あふこひ・あふて・あはぬこひ)ゆめゆめわれをゆめな忘れそ :紀野恵(きのめぐみ)
   こちらは一変、みごとなテクニック。超有名な一首と思いましたが、あえて。

・夏の風キリンの首を降りてきて誰からも遠くいたい昼なり :梅内美華子(うめないみかこ)
   もう一首「大いなる空振りありてこれならばまだ好いていよう五月の男」など、クールでドライな現代的な詠み手のようです。
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きりがないのでこの辺で。
なにせにわか勉強。目が行き届かなくて挙げられなかった女流のみなさん、ごめんなさい。

この回答への補足

zephyrusさん、こんにちは。再びお越しいただきありがとうございます。

・・・あれから3ヶ月も経ってしまったんだと、言われて初めて気がつきました。その間ももしかして、この質問を気にかけていてくださったとしたら・・どうもありがとうございます♪


・狭井川よ雲立ち渡り畝傍山木の葉さやぎぬ風吹かむとす

これは恐らくは日本で最初の和歌が詠まれた頃に近い時期に詠まれた歌なのではないでしょうか・・。

古事記の世界・・伊須気余理比売の話がとても興味深かったです。結婚、世継ぎ、暗殺・・・そのような逆らえない流れの中で陰謀を知らせるための母心を表した歌だったんですね
・・。

木の葉のさやぎに事変の前触れを重ね合わせる描写は日本人の原点をみる思いです。

そして、いまさらながら、この古事記の世界は人間というものが深く描かれていてとても面白い世界なのだなぁと気づきました。


ふるさとの山川に生きる実感を感じる一方、それが一瞬にして消え去るかもしれないという一抹の不安を持つという捉え方はとても詩的な気がします・・。
 --
 

時は変わって・・現代女性の歌をたくさんありがとうございました。♪

どれも個性的でなるほど~と感じさせてくれる歌ばかりです。


この中で私は一番気に入っているのは、(意外かも知れませんが・・・)

・夏の風キリンの首を降りてきて誰からも遠くいたい昼なり

夏の風がキリンの首を降りてくる・・・この表現がかなり気に入りました♪。

梅内美華子さんの歌は書き添えてくださったものの他にも少し見ることができました。俵万智さんとはまた少し違う魅力がありますね。

・ティーバッグのもめんの糸を引き上げてこそばゆくなるゆうぐれの耳

このようなのも好きです・・・♪。

補足日時:2007/02/11 16:39
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この回答へのお礼

・観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生


私は時間のことを考えるのが好きですが、これも時間と空間とそして人の想いを重ね合わせた素敵な歌ですね・・。

一周回る時間も人それぞれ・・その感じ方の差に切なさを感じます。



・ちりちりと岩を這うありとびはねてしぶきとなるあり滝のおもては

これは時々刻々と滝とありの様子が変化して行く様子が三十一文字の中でうまく描かれているところがとても印象的です。まるでとびはねているしぶきが目のまえにあるような臨場感があって素晴らしいと思いました。



・アフリカよわたくしはもう不安です胞(ふくろ)をどうか開いてください

胞衣が何をアレゴリーしているか・・・については、残念ながら私にはわかりませんでした;。でも「わたくしはもう不安です」という言葉の置き方がとても斬新でこんな言葉の使い方もあるんだなぁと感動し、勉強になりました。長谷部奈美江さんについては(難解ではない)詩を少し拝見しましたがとてもきめ細やかないい文章でした。アフリカと長谷部さんとのつながり、その背景などまた知る機会があれば・・と思います。


・ネックレス静かに置けば昨日見し台北運河の一縷(いちる)の流れ

これは少し理解するまで時間がかかりましたが、言われてみればう~ん、なるほどです。絵的で、現代的で面白いですね。



・焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き

私も大好きな俵万智さんの歌ですね♪ストレートさと技巧、切なさと明るさを兼ね備えている素晴らしい歌ですね。俵さん自身、とてもいろいろな恋愛経験がおありのようでその辺りが人気の秘密なのかもしれません。



・・・まだまだすばらしい歌が続きますが、私がコメントするには及ばずもうその存在だけで充分という感じがしますね。

zephyrusさん古代より現代までの興味深い女性の歌を記してくださりどうもありがとうございました。私もいつかこのような歌が詠めればいいな~と思っております♪

お礼日時:2007/02/11 16:52

万葉集の中で好きな歌がありまして、久しぶりに見返してみたら、おもしろくなって回答が遅くなりました。


その中で、「アイタイキモチ」を歌った歌と、「せめて夢の中でも逢いたい」と歌った歌について、です。


●「アイタイキモチ」

1、見まく欲(ほ)り 思ひしなへに 縵(かづら)かげ かぐはし君を 相見(あひみ)つるかも(4120)

(訳)ちょうど「逢いたいな~♪いま何してるかな~♪」と思っていたら、帽子をかぶった君に偶然逢えたっっ!こんな偶然が嬉しくてね♪

少々気恥ずかしいんですが、この歌が大好きなんです(^_^;)。
逢いたいな・・・という気持ちも共感できるし、このささいな偶然が嬉しい、というささやかなしあわせが微笑ましくていいですね♪
下記は、見返していて目についた「アイタイキモチ」を歌った歌です。いや~♪微笑ましくていいですね~♪結婚する前、旦那にチョコを渡す時にでも、添えるカードに書いてもよかったかな(笑)。読めなかったりして(^_^;)。


2、待つらむに 至らば妹(いも)が 嬉しみと 笑まむ姿を 行きてはや見む(2526)

(訳)逢うと嬉しそうに笑いかけてくれる君に、やっと逢いに行ける!急げ、急げ♪ずいぶんと待たせちゃったけどさ。



3、早(はや)行きて いつしか君を 相見(あひみ)むと 思ひし心 今ぞなぎぬる(2579)

(訳)一秒でも早くあなたに逢いたいっっって思い続けてた。逢って、やっとその気持ちがおさまった・・・。



4、ただひとり 寝(ぬ)れど寝(ね)かねて 白たへの 袖を笠に着 濡れつつそ来(こ)し(3123)

(訳)君のことを考えて、とても眠れなかった。雨が降っているのに我慢ができず、寝間着のまま、傘もささずに飛び出した。
ずいぶんずぶ濡れになったけど・・・。君に逢えるなら、ま、いっか♪



5、愛(うるは)しと 我(あ)が思(も)ふ君は いや日異(ひけ)に 来(き)ませ我が背子(わがせこ) 絶(た)ゆる日なしに(4504)

(訳)私にとって、あなたは誰より素敵だよ♪だから逢おうよ♪毎日逢おうよ♪一日も欠かさずに逢いにきてよ♪



6、相見ては 千年(ちとせ)や去(い)ねる いなをかも 我(あれ)や然(しか)思ふ 君待ちかてに(2539)

(訳)さっき別れたばかりだけど、もう千年も逢えなかったみたいにさみしいっ!逢いたいよ、逢いたいよぉ!!


7、相見ては 恋慰むと 人は言へど 見て後にぞも 恋まさりける(2567)

(訳)皆は「会えばさみしさもおさまるんじゃないの。」と言うけどさ・・・。あなたに逢った後、よりいっそう好きになってどうしようもないんだけどね(^_^;)。



8、草枕 旅にし居れば 刈り薦(かりこも)の 乱れて妹に 恋ひぬ日はなし(3176)

(訳)長い旅だからよけいにさみしくてさ。「君に逢いたい」ってばかり考えてる。



9、遠くあれば 姿は見えず 常(つね)のごと 妹が笑(ゑ)まひて 面影にして(3137)

(訳)離れていて逢えないのがつらい。でも、離れていても身近に感じられるような君の笑顔を思い出すと、少し元気がでてくるよ。




●「夢で逢えたら」

1、うつつには 逢ふよしもなし 夢(いめ)にだに 間なく見え君 恋ひに死ぬべし(2544)

(訳)全然逢えないから、せめて夢の中で逢いたい。じゃないとさみし過ぎて、死んじゃうかも。


これも気恥ずかしいですけど、大好きな歌です。
「逢えないと、さみしくて死んじゃうかも・・・」なんて、恥ずかしくて言えないし、メールにも書けませんから(^_^;)。
冗談めかして、「ウサギはさみしいと死んじゃうらしいよ、私もさみしいから死んじゃうぞ~♪」ぐらいは・・・やはり書けません(^_^;)。
下記は、見返していて気になった「夢の中で逢いたい」歌です。


2、しまらくは 寝つつもあらむを 夢のみに もとな見えつつ 我を音し(あをねし)泣くる(3471)

(訳)しばらくは穏やかに眠れたんだけど・・・君が夢に出てくるから、また切なくなって泣けてくる。


3、ぬばたまの 夢にはもとな 相見れど 直(ただ)にあらねば 恋やまずけり(3980)

(訳)夢では何度でも逢っているけど、本当に逢っているわけじゃないから、余計にさみしくなるよ。


4、夢の逢ひは 苦しくありけり おどろきて 掻き探れども 手にも触れなば(0741)

(訳)夢で逢えたって意味ないでしょ。目が覚めても、ここに君がいないんだし。手をのばしても、君の手を握れないし。


2~4は、「夢で逢う」と逆に苦しくなるようですね(^_^;)。
私は夢の中で写真を撮る夢を見たりしますが、「いい写真撮れた♪」と思って目が覚めても、夢だった暁には切なすぎるかも・・・。


5、我妹子(わがもこ)に 恋ひすべながり 夢に見むと 我れは思へど 寐(い)ねらえなくに(2412)

(訳)あの娘の事がありえねぇほど好きで好きで・・・。せめて夢の中でだけでも逢いたかったけど、気になって気になって、眠れねぇ。


5は、「夢で逢う」どころか、眠れなかったみたいですね(^_^;)。



6、我妹子に 恋ひてすべなみ 白たへの 袖返ししは 夢に見えきや(2812)

(訳)とても逢いたくて、夢の中で逢えるように袖を返して寝てみたけど・・・。昨晩夢に俺、出て来た?


7、我が背子が 袖返す夜(よ)の 夢ならし まことも君に 逢ひたるごとく(2813)

(訳)袖を返して寝たからじゃない?確かに夢に出てきたよ♪本物みたいだったし♪


6、7は恋人同士の歌です。
「逢えた?」と聞く彼に、「逢えたよ♪」と答える彼女が可愛いですね~♪袖を返して寝ると、好きな人の夢に自分が出られる・・・というおまじないが当時あったそうで。自分の夢に好きな人が出ますように・・・とは思った頃もありますが(笑)。好きな人の夢に出られる・・・というほうが、「人生・能動態」の私にあっているかもしれませんね(ぉぃ)。さてと、袖を返して、夢に乗り込みにいきますかね(嘘です)。

訳はかなり李訳・・・ならぬ意訳がはいっていますので、参考程度に読んで下さいね。万葉集、ちらほらと読んで、楽しい時間をすごす事ができました。楽しいきっかけをありがとうございました。

この回答への補足

Liohさん、ご回答いただきましてありがとうございます。m(__)m

本当のことを言うと、万葉集については何かで引用されているものを目にする以外はほとんど知らなかった私です;。

なので、今回こんなに丁寧にご解説いただき本当に感謝しています。♪

読みながら俵万智さんが与謝野晶子さんのみだれ髪をチョコレート語訳として現代的に訳して出版されているのを思い出しました♪。

・・・それにしても万葉集って恋の歌(相聞歌)が多いのですね~。しかもどの歌も気取らずにとても可愛いな~と感じました。



●「アイタイキモチ」

1、見まく欲(ほ)り 思ひしなへに 縵(かづら)かげ かぐはし君を 相見(あひみ)つるかも(4120)


なるほど~。君に逢えた偶然が嬉しいという気持ちを歌った歌なのですね。Liohさんお気に入りの可愛い歌ですね~。それにしても、昔の言葉っていいですね。縵・・・かぐはし・・・。なんかちょっと使ってみたいような気がします♪


>結婚する前、旦那にチョコを渡す時にでも、添えるカードに書いてもよかったかな(笑)。

う~ん、このアイデア、参考にさせて頂きま~す(笑)♪



3、早(はや)行きて いつしか君を 相見(あひみ)むと 思ひし心 今ぞなぎぬる(2579)

そうですね~。逢って顔を見ると落ち着くというのはあるんでしょうね~。やはり言葉だけだと行き違いなどもありますし・・。これは女の人の気持ちなのかな・・・。



4.ただひとり 寝(ぬ)れど寝(ね)かねて 白たへの 袖を笠に着 濡れつつそ来(こ)し(3123)

雨が降っていても、雪が降っていても関係ないんですよね~♪



6.相見ては 千年(ちとせ)や去(い)ねる いなをかも 我(あれ)や然(しか)思ふ 君待ちかてに(2539)

千年も逢えなかったみたいにさみしい・・っていうのは大げさみたいな気がしますが、やっぱりこれぐらい言ってもらえるとうれしいですよね~♪^^。

Liohさんの訳も絶好調ですね~♪。



9.遠くあれば 姿は見えず 常(つね)のごと 妹が笑(ゑ)まひて 面影にして(3137)


やっぱり誰でも思い浮かべるのは笑顔なんですね~^^。

補足日時:2007/02/11 23:40
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この回答へのお礼

●「夢で逢えたら」

1、うつつには 逢ふよしもなし 夢(いめ)にだに 間なく見え君 恋ひに死ぬべし(2544)


liohさんの大好きな歌、教えてもらえてうれしいです♪

>恋ひに死ぬべし・・・はかっこいい表現ですね~★

「逢えないとさみしくて死んじゃうかも・・・」・・これは私も書けません;。でも冗談めかして「ウサギはさみしいと死んじゃうらしいよ、私もさみしいから死んじゃうぞ~♪」・・・ぐらいは(頑張れば)書けるかもです^^。



2、しまらくは 寝つつもあらむを 夢のみに もとな見えつつ 我を音し(あをねし)泣くる(3471)



確かに夢に愛しい人が出てきてもそれがいいストーリーだとは限らないんですよね~(>_<;)それが問題です・・・。



4、夢の逢ひは 苦しくありけり おどろきて 掻き探れども 手にも触れなば(0741)


これは醒めてますね~。でもそう言われてみれば、そうかもですね;。


>「夢で逢う」と逆に苦しくなるようですね

・・・・逆説的?な真理に今気がついた思いです・・・(@_@;)



6、我妹子に 恋ひてすべなみ 白たへの 袖返ししは 夢に見えきや(2812)

7、我が背子が 袖返す夜(よ)の 夢ならし まことも君に 逢ひたるごとく(2813)


これは恋人同士の会話のような歌ですね~。

>袖を返して寝ると、好きな人の夢に出られるというおまじないが当時あったそうで・・・。

これは知らなかったのですが、驚きです。今は好きな人が夢に出てくれたら・・・という発想の方が主流なのに昔は逆だったんですね~。でも確かに好きな人の夢に出られる方がいいかも♪と私も思いました。ポジティブシンキングですね♪


それでは今宵は袖を返して・・・♪。


liohさん、情熱的なマシュマロ李訳どうもありがとうございました。万葉集に秘められた恋の歌の数々・・・そしてそれを飛び越えて昔の恋と今の恋の違いなど新しい発見ができてとっても楽しかったです~♪(^-^)ゝ

お礼日時:2007/02/11 23:54

前に「人に逢いたい気持ち」と「夢で人に逢いたい気持ち」


を詠った回答をした者です。
なぜ、そのような歌に惹かれるのか、その事についても回答したくなりまして。

普段、友人達に心配されて、
「さみしくはないの?」と聞かれても、「さみしくなんかない(>_<)!」
「大丈夫なの?」と聞かれても、「大丈夫(>_<)!」
と強がってしまいます。
なので、あまり「さみしい」とか「逢いたい」とかは、滅多に表に出す事はありません。
その言葉を口にする事で、リミッターが外れてしまうのが怖いのかもしれませんね(^_^;)★
親しい友からも「甘えるの、下手くそだよね~(^_^;)」と心配されてますけど。
暴走しがちな気持ちが、好きな相手に向かいすぎて嫌われるのが怖いんです。
好き過ぎて、気持ちに余裕がなくなりそうなのも、また怖くて(^_^;)。
本だの写真だの、趣味などで集中力を使い果たすぐらいでちょうどいいようです。
自分でなかなか言わない気持ちを代弁してくれているようで惹かれるのだと思います。


あと他にも気になった歌があったので、再度回答に参りました。
今回は「花」に関する歌と、
「現代の歌の歌詞」に似た雰囲気の歌についてです。


●「花」

昨年は、「花」に関する質問に回答したり、
普段の休日に「花」を写真に撮ったりと、「花」も好きです。
万葉集の中には、花に関する歌もかなりあります。見返していて、いいな♪と
改めて思ったものを下記に挙げますね。

1、わが屋前(やど)の 毛桃の下に 月夜(つくよ)さし 下心良し うたてこの頃 (1889)

(訳)家の庭先の桃に月明かりがさして、とても心地いいね~♪

ちなみに「毛桃」というのは、桃の花も差しますが、女性を意識している事を暗に示している言葉だそうです(*^.^*)♪
恋をして、ふんわかした気持ちで、桃の花をながめているんですかね~。


2、久方(ひさかた)の 月夜(つくよ)を清(きよ)み 梅の花 心開(ひら)けて 我(あ)が思へる君(1661)

(訳)空の月もきれいだし♪ほころんだ梅の花みたいに、私も心を開いて、あなたの事を想っているよ♪



3、何すとか 君をいとはむ 秋萩の その初花(はつはな)の 嬉しきものを(2273)

(訳)嫌いになれるわけねえだろ。秋萩の初花を見るように、逢えば嬉しいんだからさ。


4、あしひきの 山桜花(やまさくらばな) 一目(ひとめ)だに 君とし見てば 我(あ)れ恋ひめやも(3970)

(訳)山に咲く桜を、病気にならずに、約束どおり一緒に見る事ができたなら・・・。「こんなに桜を楽しみにしていたんだ・・・」って、気がつかなかったのかもしれないね・・・。

これは、訳にも説明をほうりこんであります(ぉぃ)が、病に臥せった大伴家持が詠んだ歌です。「いつでもできる」と思っている事でも、できなくなってやっと気がつく・・・大事な事って、結構ありますね~(^_^;)。



5、橘は 花にも実にも 見つれども いや時じくに なほし見が欲し(4112)

(訳)橘は花も実も見るのが楽しい♪いつもいつも見ていたいな♪


●「現代の歌の歌詞」

あと、「現代の歌の歌詞」と似た雰囲気の歌を見つけては、
悩んだり、喜んだり、考えたりする事って似ているのかもしれないな♪
と思いまして。下記に、その中のいくつかを挙げますね。
まるっきり同じというわけではないので、微妙にニュアンスが違うものもありますが、
そのズレも含めて、楽しんでいただけたら幸いです(^_^;)。


1、人もなき 国もあらぬか 我妹子(わぎもこ)と 携(たづさ)ひ行きて たぐひて居(を)らむ(728)

~時のない世界へ二人で行きたい 愛だけをただずっと見つめて~
相川七瀬「Lovin’ You」


2、我が背子(せこ)は 物な思ひそ 事しあらば 火にも水にも 我がなけなくに(0506)

~ああ風よ吹け ああ雨よ降れ その気になれば 何もつらくない
ああ情熱が火をふいて どうにもとまらない~
山本リンダ「どうにもとまらない~ノン・ストップ・バージョン~」


3、我妹子(わぎもこ)に 恋ひつつあらずは 秋萩の 咲きて散りぬる 花にあらましを(0120)

~いつでも君の笑顔に揺れて 太陽のように強く咲いていたい
胸が痛くて、痛くて、壊れそうだから
叶わぬ想いなら せめて 枯れたい~
L’arc en Ciel「FLOWER」



4、我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし(1658)

~雪原の大地に 二人きりの吐息が舞う
つないだ指先に 大切な気持ちを覚えたよ~
L’arc en Ciel「Winter,fall」



5、真木の上に 降り置ける雪の しくしくも 思ほゆるかも さ夜(よ)問へ我が背(1659)

~降り積もる思い出より貴方を愛してる 
立ち止まり うずくまった私を見つけて~
GLAY「つづれ織り」


6、相見ては 恋慰むと 人は言へど 見て後にぞも 恋まさりける

~いつもの改札で「またね」と手を振って
見えなくなる 僅かな時の中でさえ
もう逢いたくなるよな 激しさ~
GLAY「LAYLA」


7、我(あ)が心 焼くも我なり はしきやし 君に恋(こ)ふるも 我が心から(3271)

~JEALOUS BEAST!I’m in the mirror!!~
GLAY「嫉妬」



8、今さらに 何をか思はむ うちなびき 心は君に 寄りにしものを(0505)

~あなただけ見つめてる 
出会った日から 今でもずっと
あなたさえそばにいれば 他になにもいらない~
大黒摩季「あなただけ見つめてる」



9、笹の葉に はだれ降り覆ひ 消(け)なばかも 忘れむと言へば まして思ほゆ(2337)

~君がつぶやいた「もうダメかな・・・」
その時 二人の中を 風が吹き抜けた~
オフコース「夏から夏まで」

蛇足だとは思いますが、前に他の回答者様が回答された歌について、です。
「瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」」
これはアニメ化もされている漫画「シティ・ハンター」で、題材に使われた事もありました。
離れ離れになった恋人どうしが、この歌が刻まれた鏡をお互い、大事に持ち続けている話です。再会を望んでやまない恋人の気持ちがあらわれている、いい歌ですね。切ないですけど・・・。


長々と失礼しました。
それでは失礼します。

この回答への補足

Liohさん、再度のご回答ありがとうございます♪

「なぜそのような歌に惹かれるのか」・・その背景についてお教えいただき光栄です。m(__)m


「さみしい」とか「逢いたい」とか普段口に出せないから、だからその気持ちを代弁してくれる歌がお好きなんですね♪

でも「さみしい」とか「逢いたい」っていう気持ちをがまんしている・・・そんな人って魅力的だと思います。きっと自分のことより相手の気持ちを思いやれるから・・・なのではないでしょうか・・。

本や写真など趣味で集中力を使い果たす・・・なるほど、そんなところから芸術って生まれてくるのかなぁ~^^。



●「花」


1、わが屋前(やど)の 毛桃の下に 月夜(つくよ)さし 下心良し うたてこの頃 (1889)

毛桃って何か惹かれる言葉です。女性の肌の産毛も連想します^^。

私は「桃の花」が好きです。桜とも梅とも違うところ・・・そして漢字も音感も好きです。(←ちょっと意味不明な表現ですが・・)

この言葉があるだけで、ふんわりした気分になれますね~♪



3、何すとか 君をいとはむ 秋萩の その初花(はつはな)の 嬉しきものを(2273)

秋萩を見つめるようにうれしい・・・なんて奥ゆかしい、素敵な表現なのかなと思いますね~♪



4、あしひきの 山桜花(やまさくらばな) 一目(ひとめ)だに 君とし見てば 我(あ)れ恋ひめやも(3970)

こちらは一転して情熱的な歌ですね。病に臥せるという悪条件が人間の感覚を研ぎ澄ませるのでしょうか。そんな背景も興味深いです。

>できなくなってやっと気がつく

・・・う~ん、そんな深遠な気持ちを三十一文字に込められる・・・やっぱりすばらしいです♪



5、橘は 花にも実にも 見つれども いや時じくに なほし見が欲し(4112)

これはほんとに橘の実&花のようにストレートで可愛い歌ですね。大好きです。

補足日時:2007/02/12 21:38
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この回答へのお礼

●「現代の歌の歌詞」


短歌と現代の歌の競演・・・これはLiohさんならではの素敵な思い付きですね♪


1、人もなき 国もあらぬか 我妹子(わぎもこ)と 携(たづさ)ひ行きて たぐひて居(を)らむ(728)

一曲目はノリのいい相川七瀬さんですね。

恋人同士には二人以外はもう何も要らないという気持ちは昔も今も変わらないんですね~。



2、我が背子(せこ)は 物な思ひそ 事しあらば 火にも水にも 我がなけなくに(0506)


>ああ情熱が火をふいて どうにもとまらない

こ、これは笑ってしまって、コメントが~…;



3、我妹子(わぎもこ)に 恋ひつつあらずは 秋萩の 咲きて散りぬる 花にあらましを(0120)

>叶わぬ想いなら せめて 枯れたい~

この部分がぴったりですね。そして題名も「FLOWER」・・・
よくよく聴けばとても深~い歌詞だったんですね~。短歌もこの歌も・・・


4、我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし(1658)

♪降りそそぐ雪は優しく笑顔包むから
僕は永遠を願った・・・ですね♪



GLAYはあまりよく分からないので、ここでしばしLiohさんが熱唱されている姿を想像・・^^♪

(でも6、相見ては 恋慰むと 人は言へど 見て後にぞも 恋まさりける・・

改札で手を振ったあとはとても寂しくなるんですよね・・・この気持ちわかります。)



8、今さらに 何をか思はむ うちなびき 心は君に 寄りにしものを(0505)

大黒摩季さんのきっぱりした歌い方を想像すると短歌にも説得力が出ます!



9、笹の葉に はだれ降り覆ひ 消(け)なばかも 忘れむと言へば まして思ほゆ(2337)

健気な雰囲気のある短歌ですね・・・

最後はもちろんオフコースで・・・

♪明日になれば~ 愛はまた繰り返す~



花好きのLiohさん、短歌と音楽の融合の夕べ、ありがとうございました。とっても楽しかったです。短歌を見てそれにぴったりのフレーズを見つけられるなんてすごいです。・・特に3のL’arc en Cielさんの歌の類似にはびっくりでした。

また、これからもいろいろ教えてくださいね~♪


※シティーハンターの話は知りませんでした。鏡に刻まれてあるってロマンチックですね。教えてくださってありがとうございました♪m(__)m。

お礼日時:2007/02/12 21:36

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