トルコ行進曲の演奏法について、調べていくと、下記URLのように、装飾音であっても長前打音であって、16分音符と同じ演奏法である。ということです。アマゾンの、全音モーツァルトソナタアルバムに対するカスタマーレビューでも、同様な指摘です。
http://piano1001.com/lesson/ornament/ornament_fr …
すると、下の質問で私が指摘したフォルテピアノのCDの演奏は、やはりおかしいのでしょうか?
A 回答 (8件)
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No.1
- 回答日時:
はい、おかしいと思います。
お示しのウェブサイトで書かれている解釈は正しいと思います。一部補足が必要かとも思いましたが、17~18世紀の装飾音符をよく研究されたすばらしい記述だと感心しました。
ただしこれは18世紀末までの解釈であって、19世紀に入ると装飾音符はもっと複雑になります。
朝早くから、ご回答を頂き、ありがとうございました。トルコ行進曲の冒頭は、装飾音であっても4連の16分音符として演奏すべきであり、付点を付けた演奏は正しい解釈ではないのですね。良く理解できました。
では、なぜ彼女らがあのような演奏をするのか、特に行進曲にも関わらず、なぜリズムを崩すのか、その意図として、ご推察されることがありましたら、教えて下さい。私は2枚のCDがそろって付点をつけているところが疑問でしかたありません。ライナーノーツにも書いてありませんので・・・。よろしくお願い致します。
No.2
- 回答日時:
解釈(研究)の違いと言えばそれまでですが,モーツァルトの装飾音の解釈は,
これまでにも他の曲でもいろいろ議論があるようです。
その解釈が正しいか,正しくないか,それは私には分かりませんが,
前のご質問の演奏の解釈なら,私も受け入れられないと思います。
きっと,聴いた瞬間に「おかしい」と拒絶反応を示すと思います。
装飾音は楽譜の注釈を見ないと,トリルでも上から入るのか,下から入るのか,
音をいくつ入れるのか,素人の私には難しいです。
プロの演奏を聴き比べていても,ターン記号のところに,
4つの音を入れている人もあれば,5つの音を入れている人もあり,
解釈(表現)の違いを感じます。
楽譜そのものも,いろんな研究者によって研究されており,
演奏上の解釈にも違いが出てくるのだろうと思います。
一例として,モーツァルトの自筆譜では,ファになっているが,
意図したものはソであろう…というように修正が加えられています。
以下,余談ですが,下記のクリーンの演奏が,私にはスタンダードです。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/258196
http://www.hmv.co.jp/product/detail/56836
今ではネットで簡単に買え,しかも,こんなに安くなったのですね。
私は,このCDを入手するのに約2年かかりました。
いろんな曲が寄せ集められているLPの中に,クリーンのトルコ行進曲だけが入っていて,
それがどの演奏家のものよりも気に入っていたので全集を探していました。
あまり知られていないピアニストですが,モーツァルト弾きとして,
よく研究している人だと思います。
音楽功績に対しウィーン市から名誉金賞が贈られています。
ご意見、ありがとうございます。
> モーツァルトの装飾音の解釈は,
> これまでにも他の曲でもいろいろ議論があるようです。
もし、トルコ行進曲の冒頭の装飾音の演奏法について記述してある書籍なりURLをご存知でしたら、ご紹介ください。
> 楽譜そのものも,いろんな研究者によって研究されており,
> 演奏上の解釈にも違いが出てくるのだろうと思います。
あまり専門的な学術書では持て余すかもしれませんので、読み物的なものをお願いします。
No.3
- 回答日時:
トルコ行進曲の冒頭の装飾音の演奏法の部分だけについては分かりませんが,
全般的なこととして,下記リンクの4月10日~5月8日のところで,
楽譜の版や,前打音について触れてあります。
K.310のCD聴き較べでは,奏者による前打音の扱いの違いがまとめられています。
解釈の違いがあるのがよく分かります。
http://homepage3.nifty.com/jy/classes2002/editio …
次のものは文字が小さくて読みづらいのですが,
1990.6.24 グルダの演奏のところをお読みください。
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/dialogue/19 …
その他,「モーツァルト,装飾音,解釈」で検索してみると,いくつか出てきました。
http://www.piano.or.jp/report/tkhs/060728.html
書籍(専門書)については分かりませんが,楽譜(ウィーン原典版・音楽之友社)の
前書きには前打音についての説明があり,その譜例はトルコ行進曲冒頭と同じものが
挙げられています。 K.309 の第3楽章ロンドも同じ音形です。
楽譜を見てみて分かることもありますので,よろしければ,普通の音符ではなく,
前打音で記された楽譜を購入されてみてはいかがでしょうか。
ご回答ありがとうございます。
早速、ご紹介していただいたURLを読んでみます。
付点を付ける意味が判明することを期待しています。
もし分からなかったら、また質問したいと思います。
それにしても、トルコ行進曲は、やはり付点なしの4連16分音符のほうが合っていると思います。
No.4
- 回答日時:
もし、ご興味があれば、音楽之友社、ピアノ装飾音の技法ーモーツァルトからシューマンまでー(レオニード・クロイツァー著)をお薦めします。
ここでは、お尋ねの箇所は16分音符4つ均等に奏することになっていますが、その他にも装飾音全般について詳しく書かれています。この回答への補足
Amazonで調べましたところ、「現在、在庫切れです」の表示で、購入することが出来ませんでした。古本屋さんに出るような本でないですし・・・。
補足日時:2007/03/01 00:15本の紹介ありがとうございます。Amazonで捜してみます。
シューマンのクライスレリアーナの演奏についても、あるCDで疑問がありましたので、これで解決するかもしれません。
No.5
- 回答日時:
No.4 calas です。
そのようですね。どちらにお住まいかわかりませんが、ヤマハの楽譜売り場(横浜、銀座などは大きいです)や、東京表参道のカワイなどの売り場に出ているかもしれません。もしなければ、どこかの音楽大学の図書館を探されたら、必ずある本だと思いますよ。見つかるといいですね。
内容はかなり詳しくて(特にモーツァルト)、曲の中での装飾音の使い方を多くの実例とともに、時代様式もからめて書いてあります。
アドバイスありがとうございました。私はサラリーマンなので音大の図書館とかには縁がありません。音友のHPでも購入できない状態ですので、絶版かもしれませんね。
ところで、もしよろしかったら、トルコ行進曲の冒頭を付点を付けて演奏する意図についてご推察されることがあれば、教えて下さい。
たまたまかもしれませんが、なぜかフォルテピアノのCDで、このような演奏に当たったものですから、疑問が晴れないのです。
No.6
- 回答日時:
calasです。
装飾音については研究が進むに従って、解釈や弾き方が変わる(多数派が入れ替わる)経緯もあるようです。疑問をもっておられる点のひとつ、ピアノで演奏されるか、フォルテピアノでの演奏か、によっての違いではないと思います。演奏者の解釈の違いだと思います。
トルコ行進曲3楽章の前打音は、主になる8分音符のラの前に、シの16分音符(斜線なし)で書かれています。
古典派の時代の前打音は拍の前に出さず、その拍子の頭と合わせるのが原則です。左手の伴奏のラと、シラソラド~の”シ”が合います。
さらに、この前打音のシに、アクセントがつくかつかないか、という問題があります。これは弾き手の経験と感性によると思うのですが(クロイツァーの本ではこのあたりを多くの実例で説明しています)、トルコ行進曲の該当箇所では、アクセントがつく解釈が妥当だと思います。
アクセントがつくと、当然シの音がのびて目立ちますから、16分音符4つのシラソラ・ド~に聞こえますし、もしアクセントがつかない弾き方をすれば、シは短かく斜線の入った装飾音のように聞こえると思います。
質問者さんが聞かれたCDはこちらのパターンではないでしょうか?
楽譜を手に取って解説のページなどご覧になると、ウィーン原典版などでは、必ずなにか説明があると思いますよ。
詳しいご説明ありがとうございました。
これまでの多くの皆さんのご説明を総合すると、ウィーン原典版においても、他の解説書においても、4連の16分音符として弾くのが、現代では「正しい」弾き方とされており、おそらくはモーツァルト自身もそう意図したであろう。と私は考えます。
それに対して、calasさんは、アクセントをつける解釈が妥当だとお考えなのですね。たまたま最近購入したCDの埼川さん、伊藤さんの演奏もそのような解釈であり、整然とした行進曲よりも「トルコ風」だと考えられているのでしょうか。でも、少なくともそれは解釈上の問題であって、勝手に作曲者の意図していることを改竄しているのではないということは理解できました。
私は、音楽として気持ちいいかどうか感性から述べますと、付点を付けない方が断然好きですが、後者も間違いとするのではなく、ひとつの弾き方として同列に受け入れるようにします。
No.7
- 回答日時:
calas です。
お礼を読ませて頂き、誤解があるようなので、もう一度。前打音上にアクセントを付ける(アクセントという言い方より長めに扱うといったほうがいいでしょうか)と、16分音符4つのリズムになります。私はもこれが今の演奏のスタンダードだと思っていますが?
ごめんなさい。
私が誤解している部分の正しくは、「アクセントを付けないほうがタランタタ|タン」ということですね。アクセントを付けるほうのが、「長前打音」で、タタタタ|タンとなるのですね。
結局、calasさんとしても、トルコ行進曲の冒頭は、タタタタ|タンがスタンダードであり、タランタタ|タンではないとおっしゃるのですね。
では、やはり、崎川,伊藤の演奏はおかしいのでしょうか?
分からなくなってきました。
No.8
- 回答日時:
先のご質問での私の回答からのコピーですが,
「装飾音で書かれていても十六分音符が4つ並んでいるように演奏されることが一般的ですが,
曲の解釈(研究)の違いで,4つの十六分音符で書かれている場合とは違い,
装飾音で書かれていることに,演奏者がこだわったのではないでしょうか。」
これに補足を少し付けたします。
「4つの十六分音符で書かれている場合とは違い」とは,演奏者の解釈や感性で,
「八分音符1つと十六分音符2つ」の原形を残したいという意図があったのではないかと考えます。
装飾音は絶対にこうでなければならないというものではなく,
ご質問文中のURLにある説明「ほぼ小音符が示す音価分伸ばします」の「ほぼ」に
その意味が含まれているのではないかと思います。
実際のところ,楽譜がお手元にあると分かり易いのですが,K.331第1楽章の第2変奏の
5小節目での左手は十六分音符の長前打音で書かれていますが,これを長前打音の
ルールで弾くのは難しいです。短前打音のように弾くのが通常です。
ルールに従って弾いたとしても,音楽的にはユーモラスな感じが出なくなって変です。
(左手の3連符が終わって,右手が3連符になる小節です。)
楽譜による違いの例としては,同じく第1楽章の第6変奏の冒頭では,ウィーン原典版では
(十六分音符の主音符)に(十六分音符の前打音)が付いています。
長前打音でのルールでは,長前打音の長さ(音価)分を主音符の長さから引くことになりますので,
主音符の十六分音符から十六分音符を引いて,主音符の長さはゼロになってしまいます。
主音符がなくなってしまうという矛盾が生じます。この箇所を別の楽譜で見てみると,
(十六分音符の主音符)に(三十二分音符の前打音)が付いています。
これは,学習者に分かり易いように編集されたものだと思います。
楽譜を見ながらでないと難しい話になってしまいました。
>やはりおかしいのでしょうか?
演奏者はプロですから,長前打音のルールも知った上で,そのような演奏をしていると思います。
*「装飾音は絶対にこうでなければならないというものではない」というルールもあるかと思います。
*また,想像ですが,「八分音符1つと十六分音符2つ」の原形を残したいという意図があった。
それは,演奏者にとっては意図であって「おかしくなく」,それを受け入れられない聴き手には
「おかしい」ということになります。
トルコ行進曲冒頭については,私の感覚からは「おかしい」と思います。
また,一般的解釈とは違うので,受け入れられないという人も多いのではないかと思います。
ご回答、ありがとうございました。
かなりすっきりしてきました。
「やはりおかしい」と思う私の感覚は一般的であるのですが、おかしい演奏をする演奏者も「原型を残したい」等の意図があった。ということですね。
2人のフォルテピアノ演奏家に対する私の不満は、こんなに奇異な感じのする演奏についてライナーノーツなどで是非解説しておいて欲しかったいうことです。
でも、hikipapaさんはじめ、みなさんのおかげで、かなり理解が深まりました。
気をつけたいのは、例えば、近藤嘉宏さんのブルグミューラー25番練習曲のスティリァの女の冒頭など、明らかな間違いのCDもありますので・・・。無批判に迎合することは避けたいと思っています。
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