
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
抵抗の概念には2種類あります
ひとつは一般的な抵抗で一定の電圧を掛けた時に
一定の電流が流れる、その比率ですね.
もうひとつは、
一定の電圧が掛かり、電流も流れている時に
その電圧を微小変化させた時に発生する微小な電流変化です。
これが微分抵抗です。
さて、この有用性ですが、とても大切です。
まず、電流を取り出すことが出来ない回路では一般的な抵抗が定義できません.
たとえば、強力な負帰還を掛けた回路です。
負帰還がかかると微分抵抗は減りますが、
回路そのものはそんなに電流を流せないのが普通ですから
普通の抵抗は定義できません.
opアンプの出力は微分抵抗50Ω程度ですが、
10vの出力を出したときに0.2Aを出力する事はできないわけです。
またもうひとつ、ノンリニアな回路でも微分抵抗は重要です。
整流器は0.7vまで出力が出ません.
また、その後も電圧によって抵抗値は変化します。
このため、普通の抵抗に置き換えることはできず、
電流変化/電圧変化=微分抵抗 でその動作を把握する事になります。
No.2
- 回答日時:
整流器の詳しいことは,
何かそういう本を参照してもらうとしまして,
微分抵抗のごく簡単なことを.
誰でも知っているオームの法則は電流Iと電圧Vが比例して,
V=IRのRが抵抗です.
線型なら,R=V/IでRを決めても,
R=dV/dIで決めても同じことですね.
微分で決めたRを微分抵抗と呼んでいます.
V=IRは電流や電圧が小さいときだけで,
一般にそれらが大きくなると線型関係ではなくなります.
で,多少の非線型ぐらいでは済まなくて,
電流を増やすと電圧が減ってしまう,
などのことがおこることがあります(例えば,サイリスターなど).
こういうときは,dV/dI<0 で,微分抵抗は負になります.
単に「負抵抗」と言ったりもします.
負抵抗と言ったって,もちろん電流と電圧が逆には向くわけはなくて,
V=IRの方からRを見ればもちろん正です.
電流をちょっとだけ変化(ΔI)させると,電圧の変化ΔVは
1次までで,ΔV=(dV/dI)ΔI です.
この係数がまさに先ほどの微分抵抗になっていて,
dV/dI<0なら,ΔI>0に対してΔV<0,ですね.
こういう状況を便利に表せるので,微分抵抗を使うのです.
電流を増やすと電圧が減ってしまう領域の中で
少し電流を変化させるときなど,まさにうってつけです.
電流を増やすと電圧が減ってしまうという変なことが起こるのは,
電流を増やすと電流を運ぶキャリアが増える,などの理由によります.
電流が主要原因になっている場合と,
電圧が主要原因になっている場合とがあります.
エサキ・ダイオードは後者の例で,この仕事でノーベル賞を受賞したのが
江崎玲於奈先生です.
さすが,ノーベル賞受賞者ですね.
「れおな」と入れたら一発で漢字変換できました.
回答を送ろうと思ったら,tnt さんの回答がもう出ていました.
私は負抵抗ばかり書いてしまいましたが,
tnt さんの言われることも重要ですね.
要は,オームの法則で表せない非線形なIとVとの関係を
簡潔に表すため,です.
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